著者
岡本 健
出版者
北海道大学観光学高等研究センター = Center for Advanced Tourism Studies, Hokkaido University
雑誌
CATS叢書 : 観光学高等研究センター叢書
巻号頁・発行日
vol.1, pp.31-62, 2009-03-25
被引用文献数
1

メディアコンテンツとツーリズム : 鷲宮町の経験から考える文化創造型交流の可能性 / 北海道大学観光学高等研究センター文化資源マネジメント研究チーム編 = Media Contents and Tourism : An Experience of Washimiya Town and Neon Genesis of Tourism / Edited by Cultural Resource Management Research Team, CATS, Hokkaido University
著者
岡本 健
巻号頁・発行日
2018-03-02

2018年3月2日に、国際文化学研究推進センター2017年度研究プロジェクト「映像メディアにおける注意と情動に関する領域横断的研究」第2回研究会において発表した際に配布した資料
著者
岡本 健
巻号頁・発行日
2009-03-25

本論文では、第1 章で現在日本において観光が国家的な課題となっていることを示すとともに、旅行者の趣味の多様化、個人化によって地域において旅行者と地域住民の直接接触が増加している可能性を示唆した。それゆえに、旅行者と地域住民の関係に関して研究が必要であることを示し、その際に理論的土台として自律的観光の概念が有効であることを示した。ただし、その背景として現代社会では情報化が進展しており、それを踏まえることが自律的観光を考える際に必要であることを示した。また、情報化を背景にして旅行者の趣味の多様化、個人化が進んでいることから、自律的観光を考える際には、旅行者の自律について考えることが必要になることを示した。第2 章では、第1 章で立てた問題を解決するための背景として、1990 年代の旅行情報の利用状況と2000 年代の旅行情報の利用状況についてデータを分析し、現在旅行者はどのような情報環境にあり、旅行行動時の情報収集の方法としてどれほど情報化の影響を受けているかを明らかにした。その結果、20 代男性、20 代女性、30 代男性、40 代男性が、旅行の際にインターネットを多く活用していることが明らかになった。本論文ではこの世代の男性を「旅行情報化世代」と名付けた。第3 章では、第2 章で明らかになった世代がどのような旅行行動をおこなっているのかを明らかにするために、近年新聞や雑誌などで取り上げられているアニメ聖地巡礼についてその誕生と展開経緯を整理するとともに、アニメ聖地巡礼はツーリズムとアニメの潮流の中でどのように位置づけられるのかについて検討をおこなった。その結果、アニメ聖地巡礼は、情報化社会特有の現象である可能性が示唆され、また、アニメ聖地巡礼者がある地域を訪れることによって、その地域の住民との相互作用が生まれ、それが元でまちおこしにまで発展する事例もあることが明らかになった。第4 章では、第3 章で明らかになったアニメ聖地巡礼の特徴が、実際に一つの地域において確認できるかどうかを確認するとともに、新聞や雑誌などには取り上げられてない、アニメ聖地巡礼の特徴を明らかにするために、埼玉県鷲宮町におけるらき☆すた聖地巡礼とその後の展開について、整理をおこなった。その結果、第3 章で明らかになったように、地域住民との相互作用が生まれ、それが元でまちおこしに発展する経緯を詳細に確認した。それだけではなく、アニメ聖地巡礼者は地域住民から「マナーが良い」と認識されていることや、アニメ聖地巡礼者が、当該地域のガイドブックを作製する、ボランティアスタッフとして地域に貢献する、グッズやイベントに企画から参画する、祭りの神輿製作を地域住民と共同でおこなう、などが確認された。つまり、アニメ聖地巡礼者は地域に迷惑をかけないばかりか、地域住民と一緒になって当該地域を活性化する役割を担っていることがわかる。第5 章では、鷲宮神社を訪れる来訪者の中の聖地巡礼者の割合を示すとともに、アニメ聖地巡礼者の動態をアンケート調査などによって明らかにした。その結果、アニメ聖地巡礼者は、「旅行情報化世代」を中心としており、従来の旅行会社に頼った旅行形態は採用せず、自らの興味・関心にしたがって、自分たちで旅をする主体であることがわかった。本論文で展開した議論の結果、情報化社会は観光旅行者が自らの興味・関心に従って旅をすることができる環境を用意し、現在は「旅行情報化世代」がそうした旅を実行していることが明らかになった。それらを踏まえた上で、第6 章では、自律的旅行者のあり方を仮説的に提示した。自律的旅行者は、旅行会社を利用しない、交通手段を選択できるなどの選択の自由をもち、かつ、強力な情報入手能力と、情報発信能力を駆使して、地域を訪れる際には事前に情報を仕入れ、旅行者同士で情報交換をおこない、地域住民に迷惑をかけないような形で行動を取ろうと努力し、旅行を楽しもうとする主体である。また、それは何か外発的な要因によって規定されるのではなく、旅行者が地域住民との気持ちの良い関係や、そこから生まれる心理的報酬を求める内発的動機付けによるものである。第7 章では、今後の展開として、自律的旅行者の萌芽形態である可能性の高いアニメ聖地巡礼者に関して、心理的報酬について明らかにする必要があることを示すとともに、他の地域のアニメ聖地巡礼者も鷲宮町に訪れるアニメ聖地巡礼者と同様の特徴を持つのか、比較・検討を行う必要があることを示した。
著者
岡本 健
巻号頁・発行日
2009-05-29

日本では、1990年代前半ごろからアニメを観光動機とした旅行行動であるアニメ聖地巡礼が行われ始め、近年ではアニメ聖地巡礼を契機として、地元住民と巡礼者が共同でまちづくりに取り組む事例も見られ始めた。これは、情報技術の発展が旅行者行動に影響を与え、従来型の観光客とは異なる行動を誘発している事例と見ることができよう。本発表では、埼玉県鷲宮町の事例(アニメ「らき☆すた」の聖地とされている。)からアニメ聖地巡礼者の情報環境に着目し、前後を含めたアニメ聖地巡礼行動で、どのような情報収集および情報発信を行っているかを整理する。
著者
竹本 正明 岡本 健 福田 健太郎 盧 尚志 井本 成昭 中澤 武司 松田 繁 田中 裕
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.231-235, 2012-04-01 (Released:2012-10-01)
参考文献数
9
被引用文献数
2 4

動物の常在菌Pasteurellaが,ヒトへの全身感染を引き起こすことは稀である。今回,軽微な猫掻傷後に敗血症性ショックに至った症例を経験した。症例は68歳男性。胸部打撲後のショックとして搬送されたが,来院時の炎症反応が強く,左肘・左前腕・左側胸部に軽度腫脹・発赤を認めた。外傷は胸部打撲痕と11日前に受傷した左前腕の猫掻傷のみであった。全ての発赤部を切開したところ,壊疽性筋膜炎は否定的であったが,同部浸出液および血液培養よりPasteurella multocidaが同定され,同菌による敗血症性ショックと診断した。来院日より広域抗菌薬投与を含む集中治療を行ったが,第2病日にdisseminated intravascular coagulation(DIC)を合併した。DICは一時改善したものの,耐性菌による混合感染を併発し,第24病日に死亡した。
著者
岡本 健
出版者
北海道大学観光学高等研究センター、鷲宮町商工会
雑誌
CATS 叢書 (ISSN:03855961)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.91-109, 2010-03-20

次世代まちおこしとツーリズム : 鷲宮町・幸手市に見る商店街振興の未来 = Community Development and Tourism for the Next Generation
著者
岡本 健
巻号頁・発行日
2017-09-25

3331 Arts Chiyodaで2017年9月25日に開催されたC-HUB(コンテンツ事業創造HUB)主催のセミナー「コンテンツツーリズム、その先へ」で用いた発表用スライド。
著者
岡本 健
出版者
北海道大学観光学高等研究センター = Center for Advanced Tourism Studies, Hokkaido University
雑誌
CATS 叢書 (ISSN:21853150)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.11-40, 2012-03-31

観光資源としてのコンテンツを考える : 情報社会における旅行行動の諸相から = Current Issues in Contents Tourism : Aspects of Tourism in an Information-Based Society
著者
岡本 健
巻号頁・発行日
2011-08-09

日本ホスピタリティ・マネジメント学会 第20回全国大会 研究発表. 2011年8月6日. 日本大学生産工学部 実籾キャンパス.
著者
岡本 健
巻号頁・発行日
2013-07-15

この資料は『日経グローカル』の「観光地点検」に連載された記事です。本著作物は、日本経済新聞社の許諾を得て掲載しています。日本経済新聞社の許可なく内容の全部又は一部を複写・転載することを禁じます。
著者
岡本 健介 山本 まき恵 谷口 敏代
出版者
岡山県立大学保健福祉学部
雑誌
岡山県立大学保健福祉学部紀要 = BULLETIN OF FACULTY OF HEALTH AND WELFARE SCIENCE, OKAYAMA PREFECTURAL UNIVERSITY (ISSN:13412531)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.49-57, 2018-03-12

本研究は障害者支援施設における不適切なケアの因子構造を明らかにすることを目的とした。中国地方5県の障害者支援施設217 施設を対象とし、生活支援員577名(有効回答率44.3%)を分析対象とした。不適切なケアを「障害者虐待防止法に定義されている障害者虐待とは言えないが、利用者の尊厳やプライバシーを損なう恐れのある職員による言動」と定義し、先行研究を参考に26項目を選定し、探索的因子分析及び検証的因子分析を行った。その結果、障害者支援施設に従事する生活支援員の不適切なケアは、「不当な言葉遣い」、「施設・職員の都合を優先した行為」、「プライバシーに関わる行為」、「職員の怠慢」、「自己決定侵害」の計17項目からなることが見出された。いずれの因子も利用者の尊厳を支える支援が求められている内容で構成され、不適切なケアの延長線上にある虐待防止に役立つと考えられる。This study attempts to determine the factorial structure of inappropriate care in support facilities for the disabled. [Method] The present study examined 577 residential support care workers working in 217 support facilities for the disabled in the five prefectures of the Chugoku Region. The valid response rate was 44.3%. Inappropriate care was defined as "language and behavior by employees that does not rise to the level of cruelty as specified in the Act on the Prevention of Abuse of Persons with Disabilities, but carries the risk of violating the privacy and dignity of facility users." Based on this definition, 26 items were selected using past studies as references and subjected to exploratory and confirmatory factor analyses. This resulted in the generation of 17 items concerning inappropriate care by residential support care workers working in support facilities for the disabled that could be organized into the following five factors: "use of unjustified language;" "conduct that prioritizes the convenience of facility and staff member;" "conduct related to privacy issues;" "negligence of staff member;" and "violations of the right to self-determination." All factors contain elements that suggest the need for supporting the dignity of facility users, and are believed to be useful for preventing acts of cruelty manifested through the extension of inappropriate care.