著者
瀧本 幹之 桜井 武雄 長束 皓司 太田 久雄 田上 豊 得津 修一 横井 秀樹 坂中 孝三 岡田 浪速 藤野 保定 三島 隆生 鳥住 和民
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.253-266, 1977-12-25

286例の肺シンチグラムを検討した結果次の結論を得た.原発性肺癌の90%に陽性像を得た.陽性率は組織型,レントゲン上の病型に左右されず,主に腫瘍の大きさに左右される、2cm以上の肺癌が診断可能である.転移巣の診断も可能であつ,胸水,無気肺も妨げとはならない.^60Co照射は陽性卒を低下させた.炎症性疾患の15%に陽性像を得た.しかし肺結核腫の22例は陰性であった.乳癌の肺転移は陰性,子宮癌,甲状腺癌の肺転移は陽性となる傾向にあった.
著者
滝本 幹之 桜井 武雄 長束 皓司 田上 豊 西村 治 得津 修一 前田 瑞雄 山岡 慶之 星野 英昭 岡田 浪速
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, 1973-12-25

肺癌患者に対し^57Coブレオマイシンを用いて肺シンチグラフィーを行ない,同時に手術時材料についてブレオマイシンの摂取量を測定検討した.ブレオマイシンの摂取量は扁平上皮癌,未分化癌で健常組織よりも高く,腺癌では不定であった.^57Coブレオマイシンシンチグラフィーで陽性に出る症例は組織診断とは一定の相関を示さなかった.^57Coブレオマイシンシンチグラフィーの診断,治療方針決定上の有用性はかなり大きいものと考えられる.
著者
清水 信義 寺本 滋 人見 滋樹 伊藤 元彦 和田 洋巳 渡辺 洋宇 岩 喬 山田 哲司 山本 恵一 龍村 俊樹 山口 敏之 岡田 慶夫 森 渥視 加藤 弘文 安田 雄司 三上 理一郎 成田 亘啓 堅田 均 鴻池 義純 福岡 和也 草川 實 並河 尚二 木村 誠 井上 権治 門田 康正 露口 勝 宇山 正 木村 秀 香川 輝正 斉藤 幸人 武内 敦郎 森本 英夫 垣内 成泰 横山 和敏 副島 林造 矢木 晋 西本 幸男 山木戸 道郎 上綱 昭光 長谷川 健司 山田 公彌 岡本 好史 中山 健吾 山内 正信 佐々木 哲也 毛利 平 江里 健輔 宮本 正樹 森田 耕一郎 平山 雄 中川 準平 吉松 博 村上 勝 永田 真人 溝口 義人 大田 満夫 原 信之 掛川 暉夫 枝国 信三 足達 明 富田 正雄 綾部 公懿 川原 克信 西 満正 島津 久明 三谷 惟章 馬場 国昭 岡田 浪速 内藤 泰顯 櫻井 武雄 岡田 一男 西村 治 前部屋 進自 前田 昌純 南城 悟
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.31, no.7, pp.1011-1019, 1991-12-20
被引用文献数
1

西日本地区30施設の共同研究により,肺癌の治癒切除例に対する補助化学療法の有用性を検討した.このtrialが終了した後5年の観察期間が経過したのでその成績を報告する.対象は絶対的治癒切除,相対的治癒切除となった肺腺癌であり,A群はMMC(20+10mg)+tegafur600mg1年間経口投与,B群はMMC(20+10mg)+UFT400-600mg1年間経口投与とした.1982年11月から1985年11月までにA群113例,B群111例の計224例が集積された.不適格例が43例であり,A群88例,B群93例を解析対象とした.背景因子には差は認めなかった.成績は5年生存率および5年健存率で検討した.両群の全症例の5年生存率はA群64.3%,B群55.6%で有意差は認めず,健存率でも差はなかった.後層別解析で,N2症例において5年生存率および5年健存率とも,B群が良好であった(p=0.029,p=0.048).