著者
平野 真太郎 吉岡 由智 成凱 岩井原 瑞穂
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.71, pp.25-30, 2004-07-13
参考文献数
4

ウェブの大きな特徴として,ホットスポットとよばれる少数のウェブサイトに利用が大きく偏っていることが分かっている.膨大なウェブの効率的な活用のために我々は利用者の興味を反映したホットトピックを検出するトピックセンサー[1]を提案してきた.しかし,トピックごとの利用頻度を計算する際トピックの階層構造を考慮しておらず,ホットトピックの検出手法は単純である.本稿ではトピックセンサーの拡張としてHHH(Hierarchical Heavy Hitters) アルゴリズム[2]を用いてトピックの階層構造をより効果的に扱う方法を提案する.Yahoo!カテゴリからトピックの階層構造を抽出し,アクセス履歴における利用状況を考慮することによって時間軸を考慮したホットトピックの検出を行った.トピックの特徴,例えば朝によく利用されるトピック,夜間によく利用されるトピックなどの時間帯による利用状況が知ることができれば,インターネット広告においてより効果的な広告,高度な課金システムの作成が可能になると考えられる.実験では時間帯によるトピックの利用状況を解析し,時間帯によってトピックが3つのタイプに分かれることを確かめた.A salient feature of the web is its biased usage where a few hot spot sites account for most accesses. To detect the hot topics that reflect users' interest, we have developed a system, called topic sensor [1]. However, in that work, we did not take into account the hierarchical structure while counting the access frequencies of each topic. In this paper, we extend that work by allowing topic hierarchy and detect hot topics by Hierarchical Heavy Hitters (HHH) detection algorithms of [2]. We adopt topics Yahoo! directory, and determine their "hotness " by using access logs from shared proxy servers. We demonstrated that a special feature of the usage of topics, for example one topic is often accessed in the morning, the other is often accessed in the night, can improve current Internet Advertisement. We report the result of analysis by hours and ensured that Topics are enabled to divide into 3 types.
著者
伊藤 ちひろ 岩井原 瑞穂 上林 弥彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DC, ディペンダブルコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.378, pp.13-18, 2002-10-11

インターネットの発展により、電子商取引の機会が増大している。電子商取引の特徴は、互いに会ったことのないような当事者間での金品の授受が行われることである。このような取引では、認証などの手段によってあらかじめ取引相手の身元が保証される訳ではない。従って、相手を完全に信頼した取引を行うことは困難となるため、相手のリスクを考慮した機構が必要である。本稿では、このようなリスク管理のために分割送付を行う商品と代金の交換機構において,取引が中断された場合の回復プロトコロルについて述べる.また、また、取引の中止によって起こり得る損害の回復方法として、保険の導入について述べる。
著者
岩井原 瑞穂
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

WikipediaやFacebookなどのソーシャルメディアを対象として,ユーザの投稿行動により生じる履歴や,投稿行動の動機分析を主な目的とする.Wikipediaの編集履歴において,バージョン集合の派生や手戻りをバージョン間に含まれる曲共通文字列を用いて,正確に再構築するアルゴリズムを開発した.またユーザの投稿行動について,投稿の動機を質問票により調査し,新たな友人を獲得する動機,および既存の友人と交流する動機などのモデルを構築した.さらにユーザプロファイルや投稿量などの指標から,投稿動機を高精度で推測できることを示した.
著者
井上 裕策 岩井原 瑞穂
出版者
九州大学
雑誌
九州大学大学院総合理工学研究科報告 (ISSN:03881717)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.381-388, 1995

This paper proposes a method of representing relations implicitly using binary decision diagrams (BDD), which are data structures to represent logic functions compactly, and are widely used in computer-aided design (CAD)area We consider utilization of BDD for query processing in deductive databases. In this paper, we show two methods, called linear encoding and logarithmic encoding, to represent relations implicitly using BDDs. We compared the performances of these encodings with the traditional evaluation based on hash joins, and the proposed methods are faster than the hash-join-based methods over transitive closure queries on linear graphs and dense random graphs.
著者
岩井原 瑞穂 吉川 正俊 馬 強 浅野 泰仁
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究はソーシャルネットワークサービス(SNS)やWikiに代表されるソーシャルコンテンツから有用な情報を抽出する技術の開発を目的としている.wiki型コンテンツは多人数が1 つの記事を更新することにより,バージョンが蓄積されるが,その派生過程を正確に求める手法を開発した.またSNSにおいて利用者が行うプライバシー設定の傾向を分析し,適切な設定を推薦する手法を開発した.さらにコンテンツのアクセス制御について効率的な手法の開発を行った.
著者
吉川 正俊 馬 強 浅野 泰仁 清水 敏之 岩井原 瑞穂 鈴木 優
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

Webサーバにおいて高品質な情報を管理するために,情報の注釈データの管理手法を開発すると共に,構造化文書の照応解析技術を開発した.知識資源を表現するRDFデータの格納及び検索システムを構築すると共に,検索エンジンと利用者生成型知識資源Wikipediaの統合利用システムを開発した.また,複数ニュースソースデータの統合利用手法として整合性提示機能提供システムおよび因果関係ネットワーク漸増構築法を開発した.
著者
菊田 裕次 井上 創造 岩井原 瑞穂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.31, pp.41-48, 2000-05-02
被引用文献数
1

近年の計算機の処理能力の進歩により, 計算機が大量の情報を処理することが可能になってきた.それに伴い, 利用者が大量の情報を扱わなければならないような機会が増加しつつある.利用者が大量の情報を扱うことを可能にするためには, 情報フィルタリングと情報可視化の手法を効果的に組み合わせて用いることが重要である.つまり, 情報フィルタリングにより重要度がつけられた情報を, 重要度を反映しながら可視化することが要求される.本稿では, 種々の情報視覚化の手法に対し, 個々の視覚化対象の重用度を反映しているかを評価する手法を提案する.我々は, 個々の視覚化対象の重要度をどの程度反映しているかを示す尺度として, 表示達成度を提案し, これにより情報視覚化の手法が重要度をどの程度反映しているかを評価することが可能になった.