20 0 0 0 OA BCG誤接種の6例

著者
平井 佐代子 野並 京子 島 正幸 大野 治彦 福本 隆也 白井 利彦
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.217-221, 1996 (Released:2010-08-25)
参考文献数
4

ツベルクリン反応液と誤ってBCG液の接種を受けた6例を報告した。通常の約24倍量のBCG液を皮内注射されたため, 同部に皮膚潰瘍を形成した。結核に準じINHとRFPを半年間投与し, 全身性感染をきたすことなく創部は3カ月-6カ月で治癒した。発熱を認めたのは6例中5例で, いずれも誤接種1カ月後に出現した。リンパ節腫大は6例中3例で触知したが明らかなものではなかった。胸部レントゲン写真で異常を認めたのは1例 (右肺門気管支陰影の増強) のみであった。
著者
林 靖人 山田 崇 大島 正幸
出版者
特定非営利活動法人 産学連携学会
雑誌
産学連携学 (ISSN:13496913)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.2_20-2_28, 2020-06-30 (Released:2020-07-31)
参考文献数
17

信州大学と塩尻市は,2004年に地域ブランドに関する研究会を発足し,2005年より共同研究として地域ブランド戦略・アクションプランを構築・実践してきた.2015年からは新たに地域ブランド創造事業とコミュニティ・エンゲージド・ラーニングによる地方創生を推進している.この間,我が国は,人口増から人口減に転じ,地域・社会の様態,行政・企業・大学などの各主体を取り巻く環境・考え方も変化している.本稿では,15年以上に及ぶ取り組みを改めてふり返り,その取り組みが地域にもたらしたこと,将来の地域に向けて考えるべきことを考察する.
著者
首藤 伸夫 米地 文夫 佐藤 利明 豊島 正幸 細谷 昂 元田 良孝
出版者
岩手県立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

1.終戦直後の開拓事業から展開してきた岩手山麓の農業は販売農家率が高く、後継者の同居率が高い。当該地帯は、被災後にも農業再建を目指す潜在力が高いと判断された。2.岩手山の約6000年前の噴火と、磐梯山1888年噴火は極めて類似しており、磐梯山での住民の対応記録の分析で学んだことは、岩手山で災害が生起した際の避難行動のために、役立つ。3.住民の郵送調査と面接調査、防災マップの収集と分析、行政のヒアリング等を行い、高齢者の避難や冬季の避難の対策、防災マップのノウハウの蓄積が重要であることを示した。4.火山活動情報が岩手山周辺の宿泊施設等への入り込み数に与える影響の数量分析、宿泊施設への聞き取り調査、雲仙普賢岳に事例を比較した総合的な考察を行った。5.災害の発生予測、被害緩和と訓練との関係の認知、予想被害の深刻さの認知、地域社会との関係の認知、避難訓練の参加コストの見積もり等が、住民の防災への対応に影響することを示した。6.災害時の通信に関しては、有効な方法をすべて調査し無線LANの優位性を示した。次に無線LANベースの情報ネットワークを構築し、その上でインターネットを利用する安否情報システムを開発した。さらに双方向ビデオ通信システムを開発し、実験で有効性を確認した。7.社会福祉分野における危機管理として、住民への直接的情報伝達におけるユニバーサルデザインの配慮が求められる。また、災害時の情報伝達システムには、ケアマネジメントとの連動、ニーズ変化等動的情報への対応、サポートネットワーク変容への視点が重要である。8.被災者の医療・看護体制に関しては、被災が予想される地域住民の健康状況及び防災調査の結果に基づき、災害弱者の避難方法、治療継続の保証を確保することに重点をおいて対策を実施した。弱者救援の組織化と慢性疾患患者の自己管理の情報提供である。