著者
松田 俊寛 吉田 正尭 穗刈 治英 島田 正治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.92, no.11, pp.921-924, 2009-11-01
参考文献数
3

耳栓型,イントラコンカ型,耳覆い型の代表的な3種類のイヤホンの体温によるインピーダンス特性と外耳道伝達関数(ECTF)の周波数振幅特性の変動について検討した.その結果,インピーダンスの上昇率は3%以内であり,ECTFのSD(スペクトルひずみ)値は2.0dB以下であった.そして,このSD値と先行研究の結果を比較し,本測定で得られた装着時のECTF変動による水平面の頭外音像定位の精度に与える影響を考察した.
著者
西田 鶴代 筧 一彦 穂刈 治英 島田 正治
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.55, no.11, pp.735-741, 1999-11-01 (Released:2017-06-02)
被引用文献数
4

聴覚による音源の方向定位は,視覚的な手がかりによって影響を受けることがよく知られている。このため,一般に音源定位の実験においては音源に関する視覚情報を与えないようにしている。しかし,スピーカを多数配置する場合には,音源に関する視覚情報の手掛かりは小さいとしてスピーカが見える状態で実験を行っている例が多い。この影響を検討するため,スピーカが見える場合(視覚情報"あり")と見えない場合(視覚情報"なし")で音源栄位受聴試験を行い,その実験データをもとに知覚のファジィ論理モデル(FLMP)を用いて,音源定位における視覚情報の影響の強さを定量的に示した。この結果に基づいて,音源定位実験の実験方法に関する考察を行った。
著者
筧 一彦 島田 正治 河原 英紀 竹内 勇剛
出版者
中京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

良好な人間-機械間の対話コミュニケーションの実現には、人間の機械に対する対話の志向性を形成することが重要である。このため対話における非言語情報や環境要因について検討した。1)対話の共感性:非擬人的エージェントであるクリーチャーが、人間の発話の韻律情報を模倣する非言語的応答を返すことによって、エージェントとの共感性が高まることを明らかとした。人間はクリーチャーの発話速度の変化に対して調整的発話をすることや通常より高いピッチレンジの応答に対して相手の強い意図や要求を感じるなどの点が明らかとなった。また、擬人的エージェントに対しては、エージェントの仮想的身体に対して働きかけを行うこと、複数エージェントとの対話環境においては、多数意見を背景にした行動をとることなどが判明した。2)感情音声の高品質処理と知覚特性:STRAIGHTをベースとした音声モーフィング法を完成した。異なる感情発話の間をモーフィングした音声の自然性が心理実験に十分な品質をもつこと、感情音声の心理連続体を構成うることを明らかとした。また、表情の知覚と異なり感情音声の知覚は必ずしもカテゴリカルでないことを示した。また、感情音声は言語の制約をこえて普遍的に知覚されることを示した。3)音源知覚・音環境制御:明確な音源定位知覚を得るのに必要な刺激音の提示時間刺激音の種類について明らかとした。また、ヘッドホン受聴、ステレオ拡声における両耳相加効果を解明した。音環境実現する手法として波面合成法をベースとし、音源推定によって少ない情報で音場再現・制御を可能とする方法を提案し、その実用を示した。また、音源が動くような場合にも適用可能なアルゴリズムを示した。
著者
小林 和則 穂刈 治英 島田 正治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.82, no.2, pp.193-200, 1999-02-25
被引用文献数
13 6

話者位置推定技術は, 音声信号と話者位置情報を同時に送信し音場を再現する臨場感ある遠隔地会議システムや, 音源位置に自動的にテレビカメラの照準を合わせる監視システムなどに応用することができる. 本論文では, 新しい複数話者位置推定方法として, 同期乗算を用いた方法を提案する. 提案方法の特徴は, 同時に音を発する複数話者の位置を検出可能であること, 実時間処理に適していることである. また, 実験により2次元的に配置された複数話者の位置推定を行い, 複数話者位置推定に提案方法が有用であることを確認した. 更に, 同期加算法との比較を行い, 本方法が位置推定精度, 複数話者の分離の面で優れていることを示した.
著者
高道 慎之介 穗刈 治英 島田 正治
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J94-A, no.6, pp.449-452, 2011-06-01

本論文では,オーディオ帯域相当(100 Hz~15 kHz)での頭部球モデルにおけるHRTFの複素ケプストラム処理による最小位相化の有効性の範囲について理論値と測定値を比較し,同時に測定したHRTFを全零モデルにより近似し,その零点分布からHRTFの最小位相性を検証した.その結果,理論値と測定値の比較によって最小位相化の有効性を検討するとともに,測定したHRTFは影耳となる方位角において非最小位相零点が増加することが明らかになった.
著者
浦中 慎二 穗刈 治英 島田 正治
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J94-A, no.6, pp.440-444, 2011-06-01

直線型スピーカアレーにおいてスピーカの逐次切換による実音源移動音と波面合成法を用いた仮想音源の逐次切換による仮想音源移動音の連続性を,受聴試験とIaTD,IaLD,頭部中心位置におけるパワーの時間変化より検討した.受聴試験より,仮想音源間隔をスピーカ間隔よりも狭くすることで受聴位置rightで移動音を連続的に知覚した回答率が向上した.また,IaTD,IaLD,パワーの時間変化と標準偏差から受聴試験結果を評価した.
著者
福永 圭司 穗刈 治英 島田 正治 杉山 精
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J94-A, no.3, pp.222-225, 2011-03-01

剛体球-円板モデルによる数値解析と6種類の耳介模型を用いた耳介伝達関数(PRTF)の測定により,耳介形状の影響の少ない音源入射方向について検討を行った.結果として,耳介方位角を耳介傾斜角と同等,また耳介仰角を220°付近とする音源入射方向で耳介形状の影響が少なくなる傾向にあることが示唆された.
著者
土田 豊 穂刈 治英 島田 正治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.715, pp.35-40, 2005-03-07

ディジタル放送やホームシアターの普及に伴い, 一般家庭においても映像、音の高臨場感化が進んでいる。音については、複数のスピーカを用いたマルチチャネル再生となり、ITU-R勧告BS.775-1の3-2方式が推奨されている。しかしながら、一般家庭において部屋の形状や設置スペースの問題から、スピーカを3-2方式で配置することは困難な場合が予想される。3-2方式と異なるスピーカ配置では、音像定位に影響を及ぼすことが考えられる。そこで本報告では、3-2方式と異なるスピーカ配置で、仮想音源を生成することにより、3-2方式と同等な音像定位を得る補正方法を提案した。仮想音源の再現精度について客観評価、主観評価試験を行い、更に音像定位補正効果の検証を行った。その結果、提案した音像定位補正方法は、3-2方式と同等な音像定位知覚を得るのに有効であることを示した。
著者
波多野 裕 穗刈 治英 島田 正治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.269, pp.43-48, 2007-10-12
被引用文献数
1

DVDや地上波ディジタル放送などにおいて3/2スピーカ配置が推奨されている.しかし3/2スピーカ配置は前方の音像定位に着目したスピーカ配置であり,側方音像定位については困難であることが指摘されている.本研究は3/2スピーカ配置において側方に安定して音像を定位させることを目的としている.本報告ではまずマルチチャネルトランスオーラル技術を用いて音像を再生する伝達関数を導出する.次に側方の定位制御を単純化するためスピーカ数の削減を検討する.このとき安定した側方静止音像定位を得るスピーカ配置を正規化二乗誤差とシステム評価値の両面から検討し,スピーカ数とスピーカ配置の関係を見出した.この条件のもとで受聴評価試験を行い,側方音像定位の有効性を確認した.その結果5chでは前後の誤判定が多く,安定して音像を定位させることは難しいことがわかった.
著者
山地 哲朗 穂刈 治英 島田 正治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.596, pp.63-67, 2002-01-18

近年、空間に仮想的な音源を創り出す音像定位技術についての研究が盛んに行われている。音像定位受聴試験はこの技術を評価するための重要な試験である。しかしながら、音像定位受聴試験の方法についての検討は十分ではない。本研究の目的は、音像定位受聴試験方法の確立である。本稿では、拡声受聴系に焦点をあて、音像の定位感と刺激の提示時間、断続の関係について検討を行った。その結果、提示時間が0.01sから0.3sの間では定位感が上昇し、0.3s以上では飽和すること、また断続により定位感が上昇することが確認された。