著者
黄 宏軒 上亟 正樹 関 優樹 李 周浩 川越 恭二
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.187-196, 2013 (Released:2013-02-01)
参考文献数
10
被引用文献数
2

The use of virtual conversational agents is awaited in the tutoring of physical skills such as sports or dances. This paper describes an ongoing project aiming to realize a virtual instructor for ballroom dance. First, a human-human experiment is conducted to collect the interaction corpus between a professional instructor and six learners. The verbal and non-verbal behaviors of the instructor is analyzed and served as the base of a state transition model for ballroom dance tutoring. In order to achieve natural and highly interactive instruction during the multi-modal interaction between the virtual instructor and the learner, it is necessary to divide the learner's motion into small but meaningful segments in real-time. In the case of ballroom dance, the smallest meaningful unit of dance steps is called count which should be synchronized with the beats of accompanied music. A method of automatic extraction from the learner's dance practice motion into count segments is proposed in this paper. This method is based on trajectory similarity comparison between the motion of the learner and the data collected from a professional dance instructor using Angular Matrix for Shape Similarity (AMSS). Another algorithm for identifying the worst performed portion and the corresponding improvement of the learner's motion is also proposed. Finally, a comparison experiment between the prototype system and a non-interactive self-training system was conducted and reported.
著者
海江田 隆博 黄 宏軒 川越 恭二
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.14, pp.1-10, 2011-10-27

Twitter の Hashtag によりイベント情報を得る際に,Hashtag 間に相互関連がないため適切なイベントが得にくい.そこで,Hashtag を構造化した多次元空間を持つ contextHashtag を提案する.contextHashtag の多次元空間内で既存 Hashtag を領域として自動的に位置付けることで,過去イベントと類似したユーザが望む未来イベントを領域間類似性により求めることが可能となる.contextHashtag を用いたイベント推薦システムの試作について説明する.When Twitter users can obtain event information using Hashtags on Twitter, Hashtag based event retrieval can not meet the user expectation due to Hashtag property where they are no mutual relation between Hashtags. In order to solve this problem, we propose contextHashtag in its a structured Hashtags space with the multidimensional space. Each of event Hashtags can be automatically located as a region in the contextHashtag multidimensional space. Similarity between Hashtags can be easily calculated in the contextHashtag multidimensional space. As a result, Twitter users can get new events based on the contextHashtag. We also explain an event recommendation prototype of system using the contextHashtag.
著者
奥 健太 山西 良典 松村 耕平 川越 恭二
出版者
Webインテリジェンスとインタラクション研究会
雑誌
Webインテリジェンスとインタラクション研究会 予稿集 第6回研究会 (ISSN:27582922)
巻号頁・発行日
pp.60-65, 2015 (Released:2022-11-07)
参考文献数
10

我々は,ドライブ風景を考慮した経路推薦システムの実現を目指している.そのためには,道路ネットワークを構成するリンクに対し,山道風景や海沿い風景,田園風景などといったドライブ風景タグを付与する必要がある.既存の道路ネットワークデータとしては,市販のものやOpenStreetMapなどがあるが,ドライブ風景タグが付与されたものは見当たらない.また,ドライブレコーダで記録された車載カメラの画像からドライブ風景を推定する方法も考えられるが,カメラ角度の微妙なずれや明るさの変化などによりノイズが多く,データの網羅性も低い.そこで,本稿では,Webから網羅的に収集が可能な道路地図画像および航空写真に着目し,ドライブ風景を推定するために有効な画像特徴量について明らかにする.具体的には,収集したドライブレコーダデータを分析し,ドライブ風景の推定に有効と考えられる画像特徴量について仮説を立案し検証した.また,有効と判断された特徴量を含めた学習モデルを構築し,テストデータを用いたドライブ風景ラベルの推定精度の評価を行った.
著者
川越 恭二 黄 宏軒
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、離散多次元時系列データの類似検索精度の飛躍的向上と、スポーツ健康科学分野での多次元時系列データ検索による新たな応用を創成することを目的として、高精度でかつ高効率な多次元時系列データ類似検索方法の考案と、スポーツ競技の指導者から選手への円滑な指導が可能なエージェントによる新たな応用開拓を行った。本研究により、選手の動きや軌跡を表現する多次元時系列データを基本に、複数の競技者に適切なタイミングで的確なプレイに関するアドバイスを可能とするシステム構成法が明らかとなった。アメリカンフットボールおよび社交ダンスを対象とするプロトタイプ群を開発した。
著者
松村 勝弘 川越 恭二 井澤 裕司 平田 純一 富田 知嗣 澤邉 紀生 村山 嘉彦 荒川 宜三 豊原 紀彦 荒井 正治 八村 廣三郎
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1997

(研究・教育システム)われわれは,立命館大学において.経済・経営・理工の学部横断的な研究・教育システムづくりの一環として,ファイナンス・インスティテュートを設置し,一昨年来その研究教育システムの開発に取り組んできた。これは,現代企業に突きつけられている複雑な課題を文理総合型の新たな仕組みの中で,その解決策を発見できないかと考えたからである。このような取り組みは,学際的な研究教育の仕組み作りを必要とした。(データ・ベース)そこで,ファイナンス分野での研究・教育をすすめるために,現存のマクロ・データ,株価データ,企業財務データなどのデータを総合的に分析するための研究・教育用ソフトウェアを,バックグラウンドを異にする研究者の協力共同のもとで,開発した。と同時に,別途資金により日経クイック社の協力を得て新たなデータ・ダウンロードのためのもう一つの仕組みも完成させ,これも併用している。これらは学生初学者用ウェッブ・ページ版と中級上級用バッチ処理版およびアクセス対応版の三本立てでデータベースへのアクセスをする仕組みを完成させるとともに日経クイック版とあわせ,これらの研究・教育の両面からの利用を進めてきた。それぞれ一長一短がある。今後もこれらの改善すすめる予定である。ここで最大の問題は,環境その他日進月歩でできあがったものがすぐに陳腐化してしまうことである。そこで,科研以外の資金も活用しつつ,かつ日経クイック,大和SBをはじめとする資金力のある外部機関との共同の取り組みでこれに対応しようとしている。(教育プログラム)教育プログラムとしては,2000年度開講の『金融市場分析実習』の内容となるものを共同して研究し,これを教育に活用したが,なお改善の余地があると考え,現在さらに改善しテキストにしようとしている。その第一の内容は,証券アナリスト資格要件の一つとして,財務分析,の学習が課されており,これを含んで,実際のアナリスト業務を行うにあたっての素養としての企業分析の実習を内容とする。第二は,ファイナンシャル・エコノミクスに基づいた金融市場分析を内容とする。これについては,別途大和SBが開発したPoet-SBを活用した教育を進めてきている。これらについても一定その成果を別途冊子にまとめた。(研究プログラム)現在,まずはこれまでの研究を基礎に,前者を内容とするテキスト作りを進めている。これと並行して,日本の金融システムと企業財務戦略に関する研究を深めるという作業を行っている。成果の刊行はすでに終えたものの他,なお継続中のものもあるが,これまでの成果をさしあたり別途冊子にまとめた。
著者
見市 高一 川越 恭二
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2010-DBS-151, no.25, pp.1-7, 2010-11-05

Yahoo! 知恵袋や教えて! goo などの QA サイトで質問回答の検索を行う利用者 (以下,検索利用者と呼ぶ) が多数存在し,日常の疑問の解決や情報交換が行われている.QA サイト内において過去に質問を行った質問者の質問意図と,検索利用者の検索意図との間に差が生じるため,求める回答にも差が生じ,結果的に検索利用者の意図した回答が取得できないという問題が存在する.そこで,検索利用者の検索意図が複数存在することに着目し,これらを入力することでシステムがその意図を反映し,検索利用者の意図した回答の検索が行うことが可能であると考えた.本研究では,この複数存在する検索意図のことを S 項目と定義する.評価実験の結果,Yahoo! 知恵袋の検索結果と比較して,S 項目を用いた回答検索手法の検索精度が向上した.
著者
清田 寛信 鈴木 優 川越 恭二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.393, pp.69-74, 2009-01-15

本稿では,非構造型P2Pネットワークにおいて,特定の利用者問合せに特化した索引の付加による多次元検索を効率化する手法について提案を行う.P2Pネットワークではコンテンツを検索する際,網羅性と検索速度がトレードオフの関係にあるという問題がある.例えば,コンテンツに多くの属性を持たせた多次元検索の場合,新しく追加されたコンテンツを利用者が要求したとき,この問題は特に顕著となる.そこで,本稿では新しく追加されたコンテンツやアクセスの多いコンテンツを示す度合いである熱度の概念を導入し,この熱度を考慮した索引配置手法を提案する.具体的には,コンテンツの持つ多次元の属性に熱度を加えた(n+1)次元索引手法を基本手法とし,さらに,コンテンツの熱度の高さを基にレベル分けを行い需要の高いコンテンツを優先して構造化する方式,およびコンテンツの熱度をビット列として索引に付加する方式を提案する.
著者
鈴木 優 波多野 賢治 吉川 正俊 植村 俊亮 川越 恭二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.177, pp.195-200, 2004-07-07

現在,多くの検索システムを組み合わせることによって,検索システムの精度を向上させる方法が注目されている.このような検索システムでは,統合関数と呼ばれる,複数のスコアを統合するための関数を変更することによって,精度が向上することが知られている.ところが,最適な統合関数は利用者の問合せによって異なると考えられるため,あらかじめ一意に統合関数を定めることができない.ここで我々は,統合後のスコアの分布から,最適な統合関数を推定することができるのではないかと考えた.そこで本稿では,最適な統合関数を問合せごとに推定する方法として,シャノンの情報量の概念を援用した尺度を用いて,スコアの分布から統合関数の適合度を測定する方法の提案を行う.本提案では,利用者にとって必要な検索対象の数が検索対象全体の数と比較してきわめて少なく,検索結果に含まれる高いスコアの数が少ないとき,その検索結果は十分に正解集合を絞り込んでいると考えることができるため,利用者の検索目的に適した統合関数であると仮定した.評価実験を行うことによって,実際に適した統合関数を選択することができることを示した.