著者
広沢 俊宗 小城 英子
出版者
関西国際大学
雑誌
関西国際大学地域研究所叢書
巻号頁・発行日
vol.2, pp.3-18, 2005-03-31

本研究は、大学生を対象とした質問紙調査により、日本のプロ野球ファンの心理を明らかにしようとするものである。本稿では、その調査結果の一部について記述することを目的としている。概括すると、阪神ファンと巨人ファンでプロ野球ファン全体の4割近くを占め、巨人を除く11球団のファンの半分以上が巨人を嫌う傾向にあった。特に、広島、阪神、中日といった球団のファンにアンチ巨人傾向が強く示された。また、阪神ファンは巨人ファンに比べ顕著なイメージが形成されていること、両ファンの嗜好性はマイナー-メジャー(大阪-東京)に代表される項目で差異が見出されることが明らかにされた。
著者
岩井 洋 広沢 俊宗 井上 義和
出版者
関西国際大学
雑誌
関西国際大学地域研究所叢書
巻号頁・発行日
vol.3, pp.41-48, 2006-03

本稿は、社会人を対象としたインターネット調査から、日本のプロ野球における、阪神ファンと巨人ファンに対するイメージの違いを明らかにしようとするものである。特に、阪神ファンと巨人ファンに対する、阪神ファンあるいは巨人ファンの自己イメージと、他球団ファンからみた阪神ファンと巨人ファンのイメージを明らかにする。また、アンチ巨人傾向についても、球団別に分析する。加えて、同じ質問項目を使用し、大学生を対象として行なった調査の結果との比較も試みている。
著者
広沢 俊宗 井上 義和 岩井 洋
出版者
関西国際大学
雑誌
関西国際大学地域研究所叢書
巻号頁・発行日
vol.3, pp.29-40, 2006-03

本研究は、20代から50代までのプロ野球ファン各200名、計800名を対象にインターネット調査を実施し、ファン心理、応援行動、および集団所属意識の構造を明らかにすることを目的としたものである。ファン心理は、『尊敬・憧れ』『共依存的感情』『ファン・コミュニケーション』『熱狂的ファンの弱さへの両価感情』『疑似恋愛感情』『不安定性への魅力』『メジャー志向』『Bクラス的戦力への魅力』『強さへの魅力』の9因子、応援行動は、『直接的応援行動』、『メディ接触型応援行動・優勝便乗』、『批判的・分析的応援行動』の3因子、集団所属意識は、『準拠集団的意識』、『独自意識』、『親近感・愛着意識』の3因子が抽出され、大学生調査(広沢・小城,2005b)の結果と比較検討された。
著者
小城 英子 広沢 俊宗
出版者
関西国際大学
雑誌
関西国際大学地域研究所叢書
巻号頁・発行日
vol.2, pp.19-26, 2005-03-31

本稿は、2004年度に大学生を対象に実施した質問紙調査による定量的分析を中心にして、日本のプロ野球ファンの心理を把握したものであり、本論では、調査結果の概要について記述することを目的としている。概括すると、阪神や横浜といった球団のファンは、球団に対する愛着や、ファン同士の交流や連帯感が強く、弱小球団を温かく見守るところにファン心理の特徴が見られた。一方、巨人や西武といった球団は、安定して勝ち続けるところに魅力があり、カリスマ的存在であることが示唆された。
著者
広沢 俊宗 井上 義和 岩井 洋 ヒロサワ トシムネ イノウエ ヨシカズ イワイ ヒロシ Toshimune HIROSAWA Yoshikazu INOUE Hiroshi IWAI
雑誌
関西国際大学地域研究所叢書
巻号頁・発行日
vol.3, pp.29-40, 2006-03

本研究は、20代から50代までのプロ野球ファン各200名、計800名を対象にインターネット調査を実施し、ファン心理、応援行動、および集団所属意識の構造を明らかにすることを目的としたものである。ファン心理は、『尊敬・憧れ』『共依存的感情』『ファン・コミュニケーション』『熱狂的ファンの弱さへの両価感情』『疑似恋愛感情』『不安定性への魅力』『メジャー志向』『Bクラス的戦力への魅力』『強さへの魅力』の9因子、応援行動は、『直接的応援行動』、『メディ接触型応援行動・優勝便乗』、『批判的・分析的応援行動』の3因子、集団所属意識は、『準拠集団的意識』、『独自意識』、『親近感・愛着意識』の3因子が抽出され、大学生調査(広沢・小城,2005b)の結果と比較検討された。
著者
広沢 俊宗 小城 英子 ヒロサワ トシムネ コシロ エイコ Toshimune HIROSAWA Eiko KOSHIRO
雑誌
関西国際大学地域研究所叢書
巻号頁・発行日
no.2, 2005-03-31

本研究は、大学生を対象とした質問紙調査により、日本のプロ野球ファンの心理を明らかにしようとするものである。本稿では、その調査結果の一部について記述することを目的としている。概括すると、阪神ファンと巨人ファンでプロ野球ファン全体の4割近くを占め、巨人を除く11球団のファンの半分以上が巨人を嫌う傾向にあった。特に、広島、阪神、中日といった球団のファンにアンチ巨人傾向が強く示された。また、阪神ファンは巨人ファンに比べ顕著なイメージが形成されていること、両ファンの嗜好性はマイナー-メジャー(大阪-東京)に代表される項目で差異が見出されることが明らかにされた。
著者
土肥 伊都子 広沢 俊宗 田中 國夫
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.137-145, 1990
被引用文献数
9

Women's occupancy of the social roles of wife, mother, and worker, and the attainment from their role performance were examined in relation to life satisfaction and role overload. The study also examined the effect of sex-role personality, androgyny, which were assumed to have effects to the number of role occupancy or attainment. Subjects were 292 Japanese women aged twenties to forties, who were from the list of graduates. Women who occupied 3 roles (wife, mother, worker) or 2 roles (wife, mother) got higher life satisfaction than women who occupied 1 role (worker). But, role overload of women who occupied 3 roles were higher than that of women who occupied 2 roles (wife, mother). The effect of ageclass was significant concerning role overload; forties got lower role overload than twenties or thirties. Role attainment was important to get higher life satisfaction. Masculinity urged to occupy many roles, and femininity to get higher wife's and mother's role attainment.
著者
広沢 俊宗
出版者
関西国際大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13455311)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.121-138, 2007-03-31

新入生がその大学に適応していく過程において,対人関係面と学習面の2つの側面が重要である。ここでは,学習面に焦点を当て,大学新入生の適応過程について考察する。とりわけ,本研究では,大学に入学して半年後(前期の成績を受け取った10月時点で),自分が学習面で適応していると思っている学生とそうでないと思っている学生とでどのようなちがいがあるかを明らかにすることを目的とするものである。結果,入学して半年後,学習面で適応している学生はそうでない学生に比べ,成績が良く,学部・学科に適応しており,大学生活における授業へのウエイトのかけ方も高いことが示された。また,大学での学習面のみならず対人関係面においても自信をもっており,この傾向は高校時代から受け継がれていることが明らかにされた。さらに,高校までの学習技術や学習特性が,入学して半年後の学習適応に多大な影響を及ぼしていることが示された。ただし,学習技術や学習特性におけるある特定の因子については,入学後の半年間で向上していることも明らかにされた。よって,学習技術や学習特性は入学時のフィルターとして効力を発揮するとともに,初年次教育における重要な要因であることが裏づけられた。ただし,さまざまな変数が学習適応にどのように関与しているかは,さらに詳細に検討する必要があり,今後の課題としたい。
著者
広沢 俊宗 小城 英子 ヒロサワ トシムネ コシロ エイコ Toshimune HIROSAWA Eiko KOSHIRO
雑誌
関西国際大学地域研究所叢書
巻号頁・発行日
vol.2, pp.2013/03/180:00:00, 2005-03-31

本研究は、大学生を対象とした質問紙調査により、日本のプロ野球ファンの心理を明らかにしようとするものである。本稿では、その調査結果の一部について記述することを目的としている。概括すると、阪神ファンと巨人ファンでプロ野球ファン全体の4割近くを占め、巨人を除く11球団のファンの半分以上が巨人を嫌う傾向にあった。特に、広島、阪神、中日といった球団のファンにアンチ巨人傾向が強く示された。また、阪神ファンは巨人ファンに比べ顕著なイメージが形成されていること、両ファンの嗜好性はマイナー-メジャー(大阪-東京)に代表される項目で差異が見出されることが明らかにされた。
著者
井上 義和 岩井 洋 広沢 俊宗 イノウエ ヨシカズ イワイ ヒロシ ヒロサワ トシムネ Yoshikazu INOUE Hiroshi IWAI Toshimune HIROSAWA
雑誌
関西国際大学地域研究所叢書
巻号頁・発行日
vol.3, pp.49-54, 2006-03

日本のプロ野球の現状や制度に対するファンの態度は、どのような要因に規定されているのか。個別の態度表明の背後にある業績主義と娯楽主義および適正規模へのスリム化という3つの評価基準を抽出したうえで、それぞれを重視する要因として、性別・年齢・学歴・年収といった社会的な属性と応援する球団の所属リーグの効果を分析した。その結果、業績主義的な傾向は男性パリーグファンに、娯楽主義的な傾向は女性・若者・低学歴層・セリーグファンに、それぞれ認められた。適正規模をめぐる批判的な視点は、スリム化を肯定する傾向は高学歴層に、セーフティネットを要求する傾向は男性パリーグファンに、それぞれ認められた。
著者
広沢 俊宗 ヒロサワ トシムネ Toshimune HIROSAWA
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.3, pp.81-96, 2002-03-30

本研究は,孤独の感情,および対処行動の因子構造を明らかにし,その性差,孤独感強度による差,ならびにAlonenessへの耐性による差を検討することを主たる目的とするものである。また,野本(1999)が構成したCBA尺度(Capacity to Be Alone Scale)をもとにその簡略版CBA尺度が作成され,改訂版UCLA孤独感尺度,Alonenessへの耐性尺度,および携帯電話の使用頻度との関連が吟味された。調査は,大学生を対象に孤独の感情,対処行動,および携帯電話の使用頻度に関する質問紙と,上述した3種類の尺度を用いて実施された。結果は,以下の通りである。1)孤独の感情は4因子,対処行動は8因子抽出され,性差,孤独感強度による差,ならびにAlonenessへの耐性による差が見出され,過去の研究結果と比較検討された。2)Alonenessへの耐性尺度は,簡略版CBA尺度の2つの下位尺度と関連性が見出され,両者の概念が吟味された。また,孤独感と携帯電話の使用頻度との間にはやや高い負の相関が認められ,孤独感の低い人ほどその使用頻度の高いことが示された。
著者
広沢 俊宗
出版者
関西国際大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13455311)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.85-96, 2001-03-31

Peplau, & Perlman (1982)は、孤独感を研究する際に、孤独感の先行条件、孤独感経験の諸特性、および孤独感に対処する方法の三者を区別することが有益であることを見出した。本研究では、この考え方に準拠し、(a)孤独に対する原因帰属、感情反応、対処行動、および孤独感との相互関係、ならびに(b)対処行動の因子構造について吟味された。調査は、大学生を対象に3種類の質問紙と2種類の尺度を用いて実施された。それらの質問紙および尺度は、孤独の原因、感情反応、および対処行動に関する質問紙と、改訂版UCLA孤独感尺度、ならびに異なった関係における孤独感尺度であった。結果は、以下の通りである。1)孤独に対する原因帰属と感情反応は高度に構造化され、Weiss (1973)の提案する情緒的孤立と社会的孤立の区別に充分適合することが示された。2)対処行動の主成分分析により、男子では6因子、女子では7因子が抽出された。そして、男女間の因子の重要性の順位、およびその内容に差異のあることが示された。
著者
広沢俊宗
出版者
関西国際大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13455311)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.145-152, 2011-03-31

本研究は,孤独感に関する心理学的研究の現状を分析し,今後に向けての方向性を模索するものである。孤独感研究の歴史は比較的新しく,特に孤独感尺度の開発により,実証的研究が盛んになったといえる。本研究では,孤独感の定義,孤独感研究の3 つのアプローチ,孤独感尺度の特徴について概観した上で,今後の方向性にについて考察された。