著者
佐々木 結花 倉島 篤行 森本 耕三 奥村 昌夫 渡辺 雅人 吉山 崇 尾形 英雄 後藤 元 工藤 翔二 鈴木 裕章
出版者
一般社団法人 日本結核病学会
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.89, no.11, pp.797-802, 2014 (Released:2016-09-16)
参考文献数
24

〔目的〕イソニアジド(INH),リファンピシン(RFP),エタンブトール(EB),クラリスロマイシン(CAM)について,薬剤アレルギーによって投与が中断された後,急速減感作療法(rapid drug desensitization: RDD)を用い再投与が可能となるか検討した。〔対象と方法〕対象は肺結核ないしは肺Mycobacterium avium complex症治療において,何らかのアレルギー反応を生じ治療中断となった13症例で,肺結核6例,肺M.avium症7例であった。RDDのプロトコールは,Hollandら,Cernandasらに準じ作成した。〔結果〕RDDの結果,INH2例,CAM2例は投与可能となった。RFP 12例では8例(66.7%)で,EBでは6例中4例(66.7%)で投与可能となった。〔考察〕ピラジナミド,EBは薬剤耐性結核症例で,EB,CAMは非結核性抗酸菌治療で各々主要薬剤であるが,従来のガイドラインには含まれておらず,結核および非結核性抗酸菌治療に用いる薬剤すべてに施行しうる減感作療法の確立および減感作療法の選択肢を拡大するために,RDDについて検討することは有用であると考えられた。
著者
白谷 正治 寺嶋 和夫 白藤 立 佐々木 浩一 伊藤 昌文 杤久保 文嘉 斧 高一 後藤 元信 永津 雅章 小松 正二郎 内田 諭 太田 貴之 古閑 一憲
出版者
九州大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2009-07-23

本取り纏め研究では、プラズマとナノ界面の相互作用ゆらぎに関する学術的成果を統合・発展させて、より汎用性のある学術大系に結びつけることを目的としている。計画研究代表者を研究分担者として、各計画研究における研究成果を取り纏めるとともに、領域内連携により表れた3つの研究項目に共通する基本原理を統合して体系化する。基本原理の体系化に際しては、すべての研究に関する議論を一度に行うと議論が発散する可能性があるため、ゆらぎ・多相界面・バイオというテーマを設定した個別の研究会を開催し研究分担者が成果を統合した後、シンポジウム等で領域全体での成果統合を行った。平成26年度に取りまとめた、平成21-25年度に新学術領域で得られた成果の概要は以下の様に要約される。これらの成果を成果報告書およびホームページで公開した。ゆらぎに関しては、超高精度トップダウンプロセスの確立(ゆらぎの制御)について、エッチングプラズマに関する実験とシミュレーションの研究グループが連携して、エッチング表面形状揺らぎの機構を解明した。ここでは、揺らぎ抑制法について、従来の物理量を一定にする方法から、物理量に制御した揺らぎを与えて抑制する方法へのパラダイムシフトを起こす事に成功した。また、高精度ボトムアッププロセスの確立(ゆらぎの利用)では、超臨界プラズマに関する実験とモデリングの研究グループの連携により、超臨界プラズマにおける密度ゆらぎ機構を解明し、従来法では得る事ができない高次ダイアモンドイドの合成に成功した。予想以上の顕著な成果として、気液プラズマに関する実験とモデリングの研究グループの連携により気液界面プラズマにおいてナノ界面が存在することを発見した(多相界面プラズマ)。また、高いインパクトを持つ成果として、バイオ応用プラズマ関連の研究グループの連携により、大気圧プラズマ反応系の世界標準を確立することに成功した。
著者
後藤 元信 佐々木 満 桑原 穣 キタイン アルマンド 神田 英輝
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

超臨界流体中あるいは常圧から超臨界領域の圧力でのガス・超臨界流体と液体界面での放電プラズマを利用した物質変換プロセスとして各種色素の反応、アラニン等のアミノ酸などの反応を検討したところ、プラズマにより重合反応を中心に化学反応が誘起されることを見出した。プラズマの発光強度の測定から、発光強度と反応の関係および反応機構を明らかにした。金属への超臨界流体中でのレーザーアブレーションにより生成するナノ粒子やクレーターの圧力依存性が極めて大きく、臨界圧力近傍で粒子生成が促進されることが分かり、プラズマの発光強度との関係を明らかにした。また、水熱電解による物質変換プロセスが構築できた。
著者
後藤 元
出版者
学習院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

株主が会社に対して拠出した財産が少なすぎる場合(過少資本)には、株主は会社債務について責任を負い、また株主の会社に対する債権を劣後化すべきであると主張していた従来の学説を、法と経済学の見地を踏まえて再検討した。これにより、株主有限責任制度の弊害として問題とすべきなのは、会社の自己資本の多寡ではなく、会社事業の実施に関する株主のインセンティブのゆがみであるということが明らかになった。