著者
志摩 憲寿 宮吉 悠太
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.943-950, 2018-10-25 (Released:2018-10-25)
参考文献数
7

2020年の東京オリンピックが近づく中で、政府による「日本再興戦略2016」や「未来投資戦略2017」等において地域活性化の拠点としてスタジアムに期待が寄せられており、スタジアムと周辺地域の一体的な開発の重要性が指摘されているが、「後発型プロスポーツ」であるJリーグのホームスタジアムは、例えば、市街化調整区域内にスタジアムが立地する等、開発を慎重に進めざる得ない場面もみられよう。本研究は、地域密着型スタジアムの具体像を描く上での基礎的調査の報告であり、2017年にJリーグ全チームのホームスタジアムの施設特性と立地特性と俯瞰的に明らかにすることを目的とするものである。本研究を通じて、これらのスタジアムを「市街地型スタジアム」「郊外型スタジアム」「フリンジ型スタジアム」と分類し、それぞれについて開発の可能性を議論した。
著者
加藤 浩徳 志摩 憲寿 中川 善典 中西 航
出版者
社会技術研究会
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.70-85, 2012 (Released:2012-10-03)
参考文献数
20

本論文は,高知県を対象として,交通システム成立の経緯を整理するとともに,その経緯と社会経済的要因や政治的要因との関係を分析するものである.同県の広域交通ネットワークの発展経緯を,古代~中世,近世,明治~戦前,戦後の4つの時代区分にしたがって整理した.その結果,高知県は,険しい四国山地と海に囲まれた地域であったため,古代から現在に至るまで,海路による広域交通ネットワークに頼らざるを得なかったこと,県領域内の閉鎖的な交通政策が広域旅客交通の発展を妨げたこと,高知県の陸路ネットワークの整備は,主に政治的要因によって実施されてきたこと,高知県の海上交通ネットワークは,一貫して関西地方との経済的結びつきのもとに発達してきたこと,四国遍路が高知県内の技術に与えた影響が大きいことなどを明らかにした.
著者
加藤 浩徳 志摩 憲寿 中西 航
出版者
Sociotechnology Research Network
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.11-28, 2011

本論文は,山梨県を事例に交通システム成立の経緯を整理するとともに,その経緯と社会的要因との関係を分析するものである.同県の広域交通ネットワークの発展経緯を,近世以前,明治~戦前,戦後の3つの時代区分にしたがって整理した.山梨は,元来,山々に囲まれた地域であるため,近隣地域とのアクセスが不便であった.しかし,古来より道路網が整備されており,一時は,富士川を通じた舟運も栄えた.明治時代に入り,近代化が進められると,鉄道が整備され,舟運は衰退した.戦後は,観光農業と製造業が盛んとなり,東京という巨大市場へのアクセス向上のため新笹子トンネルや中央高速道路が開通された.これらの経緯を踏まえつつ,交通に関連する社会的要因を,国内動向,政治・政策,産業・宗教に分類し,これらと交通システムとの相互関係を時代別に分析した.
著者
北原 玲子 大月 敏雄 志摩 憲寿
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.79, no.695, pp.1-10, 2014-01-30 (Released:2014-07-10)
参考文献数
19

In this study, it aimed to focus on Sylhet Zila in Bangladesh where has been sending out lots of emigration to United Kingdom by chain migration from the British colonial period. Trough the housing research on Sylhet Zila and Biani Bazar, this study clarified that there are some influence on living condition and housing style at emigrants' hometown from their experiences in United Kingdom through the long-term movement. In the living situation of Sylhet Zila, rebuilding of houses and construction of infrastructure have been progressing with overseas remittance. The housing style of emigrants' houses has had some aspects from propagation of housing culture from United Kingdom. Building houses in Sylhet Zila show different feature of housing style from Tin/Wooden, Semi pacca, and Building in other areas.
著者
北原 玲子 大月 敏雄 志摩 憲寿
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.78, no.692, pp.2083-2092, 2013-10-30 (Released:2014-07-10)
参考文献数
20

Focusing on Munshiganj Zila and Paysa Gram in Bangladesh where has been sending out many migrant workers to Japan by chain migration, this study clarified that the international manpower movement from Bangladesh to Japan has influenced on the hometown's living condition and housing style of migrant worker's families and return migrants, through the relationship of Munshiganj Zila and Japan. The international manpower movement to Japan has affected the hometown's living condition and housing style of the migrant worker families and return migrants. There are big influences on living condition and housing style from Japan to their hometown, which show their experience, proud and identity as migrant workers to Japan. This influences are the peculiar phenomena in Munshiganj Zila and Paysa Gram.
著者
加藤 浩徳 志摩 憲寿 中西 航
出版者
社会技術研究会
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.11-28, 2011 (Released:2011-11-04)
参考文献数
48
被引用文献数
1

本論文は,山梨県を事例に交通システム成立の経緯を整理するとともに,その経緯と社会的要因との関係を分析するものである.同県の広域交通ネットワークの発展経緯を,近世以前,明治~戦前,戦後の3つの時代区分にしたがって整理した.山梨は,元来,山々に囲まれた地域であるため,近隣地域とのアクセスが不便であった.しかし,古来より道路網が整備されており,一時は,富士川を通じた舟運も栄えた.明治時代に入り,近代化が進められると,鉄道が整備され,舟運は衰退した.戦後は,観光農業と製造業が盛んとなり,東京という巨大市場へのアクセス向上のため新笹子トンネルや中央高速道路が開通された.これらの経緯を踏まえつつ,交通に関連する社会的要因を,国内動向,政治・政策,産業・宗教に分類し,これらと交通システムとの相互関係を時代別に分析した.
著者
三村 豊 新井 健一郎 志摩 憲寿 加藤 剛
出版者
総合地球環境学研究所
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、世界で最大級のメガ都市の一つ、ジャカルタ都市圏(ジャカルタ、ボゴール、デポック、タンゲラン、ブカシ)を対象に、その形成過程において人為的な開発計画の変遷と具体的な土地利用の変化がどのように関係してきたかを明らかにする。また、世界中に分散するインドネシア・ジャカルタ都市圏の古地図や都市開発計画関連文献、写真・図表資料を収集・精査した上で、それを地理情報システム(GIS)によってデータとして比較可能な形式で統合化する。具体的には、1)開発動向の史的データの整備およびGIS化、2)インドネシアにおける「開発」概念の変遷、3)住宅地域開発の実態把握および都市政策の開発動向を明らかにした。
著者
加藤 浩徳 志摩 憲寿 中川 善典 中西 航
出版者
Sociotechnology Research Network
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.70-85, 2012

本論文は,高知県を対象として,交通システム成立の経緯を整理するとともに,その経緯と社会経済的要因や政治的要因との関係を分析するものである.同県の広域交通ネットワークの発展経緯を,古代~中世,近世,明治~戦前,戦後の4つの時代区分にしたがって整理した.その結果,高知県は,険しい四国山地と海に囲まれた地域であったため,古代から現在に至るまで,海路による広域交通ネットワークに頼らざるを得なかったこと,県領域内の閉鎖的な交通政策が広域旅客交通の発展を妨げたこと,高知県の陸路ネットワークの整備は,主に政治的要因によって実施されてきたこと,高知県の海上交通ネットワークは,一貫して関西地方との経済的結びつきのもとに発達してきたこと,四国遍路が高知県内の技術に与えた影響が大きいことなどを明らかにした.