著者
木村 泉
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.45, no.11, pp.1191, 2004-11-15
著者
木村 泉 大野 健彦 松井 龍也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.23, pp.47-54, 1994-03-10
被引用文献数
1

日本語文入力用キーボード配列として、仮にすぐれた新配列が開発されたとしても、それが現に広く使われている配列(たとえばQWER)と強く干渉したとすれば、普及の見込みは少ない。それでは人々に、あえて新配列を練習してみようかという気を起こさせることはできない。この種の干渉がどのような仕組みによって起こるかを明らかにするため、3名のQWERTY熟練者にそれぞれドボラック配列英文打ち、ドボラック配列ローマ字打ち、および快速ローマ字配列(日電)を増田の練習法によって練習してもらい、干渉現象の発生状況を観察した。予備的解析結果について報告する。If a new, superior keyboard arrangement is to replace widely used one such as QWERTY, interferences between the new and the old arrangements must be minimal. Otherwise people will not invest time and effort for the allegedly superior one. This paper presents preliminary results of an experiment for revealing the nature of the interferences that occur to skilled typing of QWERTY when the typist practices Dvorak or NEC's Kaisoku keyboard arrangement.
著者
高橋 篤史 木村 泉美 樋口 貴洋 伊藤 克彦 向山 弘昭 譚 策 笹川 裕
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.737-742, 2015-11-25 (Released:2016-01-10)
参考文献数
12
被引用文献数
1

イムノクロマトグラフィ法に白黒写真の銀増幅技術を応用した高感度インフルエンザ自動判定キット富士フイルム(株)「富士ドライケムIMMUNO AGカートリッジFlu AB」と他2社のインフルエンザ迅速診断キットについて比較検討を行った。対象患者131名から得られた鼻腔拭い検体を用いて,RT-PCRを基準とした各キットの陽性一致率/陰性一致率/全体一致率を算出した。インフルエンザA型に対して本キットで100% / 96.0% / 97.7%,対照キット①で83.9% / 98.7% / 92.4%,対照キット②で75.0% / 100% / 89.3%であった。またインフルエンザB型に対しては本キットで86.7% / 98.3% / 96.9%,対照キット①で73.3% / 98.3% / 95.4%,対照キット②で60.0% / 99.1% / 94.7%であった。本キットは対照キット①,②に比べA型,B型に対する陽性一致率,全体一致率が共に高かった。RT-PCR陽性,問診票で38℃以上の発熱があった症例にて発症時間と各キットの陽性率を比較した。発症から24時間以内の症例で,本キットは対照キット①,②よりも陽性率が高かった。本キットは高感度であるためウイルス量が少ない検体でも陽性判定できる可能性が高く,早期診断に有用であると考えられる。
著者
木村 泉
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, 1991-01-15
著者
木村泉
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻号頁・発行日
vol.1980, no.28, pp.1-6, 1980-10-24

はじめての計算機システムに対面したとき、われわれはとかく欲求不満を味わう。計算機システム一般に関して十分な常識をもっている利用者の場合であってさえ、そのシステム固有の約束ごとを習いおぼえるまでは何となくがたがたする。システムが利用者に一般常識を要求することは理の当然であるが、システム固有のこまかいくせに関する精通を要求することは好ましくない。しかるにそういう不当な負担を利用者に課しているシステムは多い。例をTSSにとろう。どんなTSSにもハッカー(hacker)と呼ばれる人種がまつわりついている。システムのこまかいところをよく知っていて、常人には思いもよらないようなことを小細工(ハッキング?hacking)によってやってのけてしまう。彼らは、その神秘的能力ゆえに端末室などでは至って大きな顔をしている。一般利用者は、何となく釈然としないながら、圧倒的な実力差を認識してだまっている。これは実によく見かける風景であるが、あるべき姿とは思われない。ハッカーの跳りょうを許すシステムは悪いシステムである。理想をいえば、システムは計算機技術に関する一般常識をしっかり身につけた紳士淑女ならばだれでもさっと使える、というものであるべきだ。システム固有の知識がまったくいらないというわけには行かないかも知れないが、必要な知識の量は少なければ少ないほどよく、また適当なマニュアルないしオンラインドキュメンテーションによって容易に入手できるようになっている必要がある。本文では、こういう意味でTSSの「とりつきやすさ」について、二、三のTSSにとりついてみた経験に基づいて論じたい。具体的には筆者(どちらかというと事務計算向きのバッチシステムと、本来制御用として設計されたミニコンピュータに慣れた)が、通算約1年8か月にわたって米国に滞在していた間に、一般利用者として(つまりシステムそのものについて知りたいよりはそれを使って何かほかのことをしたいという動機で)接触した3種の代表的TSSについて、どんな経験をしたかを述べ、それをもととして上の問題を考えてみたい。
著者
木村 泉
出版者
中京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

「練習の巾乗法則」は広く知られ信じられているが、実験データに当てはめてみると、案外よく合わないことが多い。この法則の基本形は「両対数方眼紙の横軸に練習回数を、縦軸に毎回の作業時間を取ってグラフを描けば直線になる」というものであるが、その「直線」というところに留保がつく。直線的であるはずのグラフが両端ではしばしば平坦になっているように見える。Seibel(1964)およびNewell & Rosenbloom(1981)は、その平坦化の成因を「初期学習」および「人の能力の限界」に求めている。そのような留保がつくことは、法則の予測能力をそぐとともに、背後のメカニズムを読み取ることへの障害になっている。「なぜそうなのか」という疑問から出発して、報告者は過去7年半にわたり、主として折り紙(実験参加者延べ13名、ほかにあやとり、組木パズル)を題材とする長期的練習実験を実施してきた。その結果今回の補助金受給期間(平成12〜14年度)においては次のことが判明した。1.得た練習曲線はいずれも実験参加者に、好調と不調の波として認識される波動を含む。従来の「初期学習」および「人の能力の限界」に基づく当てはめは、波動の両端を平坦化部分と誤認した可能性がある。2.過去の研究が主にデータの平均的推移を論じていたのを改め、画期的新記録(一定の定義のもとに「見晴らし台」と呼ぶ)の推移に着目した。従来方式の当てはめがとかくデータの一部に過敏に反応して不安定に変化し、信頼しがたい結果を生じていたのに対し、この方法によれば常に個々の実験データの特徴をよく反映した要約データが得られる。3.練習曲線上で、各試行の所要時間が、見晴らし台をつなぐ線(見晴らし線)の何倍に当たる高さにあるかを調べ、その倍数をグラフに描くと、顕著で規則的な波動が現われる。この波動は、参加者に共通の「好・不調」のパターンを示している可能性がある。