著者
菅野 文友
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.13, no.5, 1972-05-15
著者
張学健 菅野文友
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.38(1987-SE-054), pp.1-8, 1987-06-24

本報告では、ソフトウェア製品のライフサイクルにおける劣化特性について検討した。信頼性工学の基本的な考え方の一つとしてのバスタブ曲線が、ソフトウェア製品の場合にも適用できるという観点から、ソフトウェア製品の故障時間分布に対応して、ワイブル分布を導入した。ソフトウェア製品は、間欠的に使用される複数のコンポーネント(機能モジュール)から構成されているシステムとする。各コンポーネントの使用確率を検討し、その使用確率がソフトウェア製品の信頼度に対する影響を調べた。ソフトウェア製品の運用段階における事後保全(リビジョンアップ)および予防保全(バージョンアップ)は、ソフトウェア製品の稼動信頼性に対して、無視できない影響を与える。本報告では、こういった影響を吟味し、バージョンアップの効果を表わすバージョンアップ効果関数も導入して、若干の定式化を試みた。
著者
冨士 仁 古山 恒夫 菅野 文友
出版者
一般社団法人日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.91-101, 1996-07-15

ソフトウェアのプロジェクトの見積りや管理のために,これまでに様々な特性を測定する試みがなされてきた.プログラムの複雑さの尺度もその一つであり,早期にプログラムの品質を予測する有力な手段となっている.従来は,複雑さの尺度を単独または複雑さの特質ごとに使用している研究がほとんどであり,複合的な尺度は花田らの研究などごく少数しか提案されていなかった.本論文では,従来の制御構造などの特質に関するの尺度の他に,新しくプログラミング・スタイルにも着目した.そして,ソフトウェアの信頼性の指標として,プログラムの欠陥の密度と複雑さの尺度との関係を分析した.すなわち,欠陥の密度と各尺度との相関係数の検定によって,複雑さの尺度が信頼性の指標として有効かどうかを検討した.また有効な尺度について,プログラムの欠陥の密度を少なくするための最適値も検討し,プログラムの作成時およびテスト時の指針として示す.そして,重回帰分析によって有効な尺度を複合化し,プログラム完成時の品質予測を可能にした.