著者
羽石 操 伊藤 公一 千葉 勇 前川 泰之 新井 宏之 高田 潤一 本間 信一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播
巻号頁・発行日
vol.95, no.214, pp.45-52, 1995-08-24

本年のIEEEアンテナ伝搬国際シンポジウム(URSI-Meetingと共催)は、6月18日から23日迄の6日間、カリフォルニア州のニューポートビーチのマリオットホテルにて開催された。本シンポジウムにおいては、103-セッションの通常ミーティングが開催されると同時に、3つのワークショップと7つのショートコースが開催された。また、恒例のAP-S Awards Banquetでは各賞の表彰が行われ、日本人関係者としては、石丸先生(ワシントン大学)がDistinguished Achievement Awardを受賞された。
著者
本間 信
出版者
帝京大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1994

本研究においては、腸管ベーチェット病の大腸病変部位粘膜に浸潤するT細胞の性状について組織酵素抗体法を用いて定量的な解析を試みた。腸管ベーチェットでは、健常大腸粘膜および潰瘍性大腸炎・クローン病に比し、粘膜上皮細胞間のT細胞数は有意に上昇していた。これは主としてαβT細胞の増加によるものと考えられた。またこれら浸潤T細胞表面のCD11c分子の発現は亢進していた。さらに、粘膜上皮細胞間に浸潤するγδT細胞の割合は、腸管ベーチェットでは有意に低下していた。一方、粘膜固有層においては腸管ベーチェット・潰瘍性大腸炎・クローン病のいずれも健常大腸粘膜に比し、浸潤するT細胞数の有意な上昇を示し、これらはCD4陽性T細胞・CD8陽性T細胞・γδT細胞の全てのpopulationの増多によるものと考えられた。以上の結果より、粘膜固有層のT細胞浸潤は炎症に伴う非特異的な現象であると考えられた。これに対して、粘膜上皮間のT細胞浸潤は疾患特異的であると考えられた。すなわち、腸管ベーチェットにおいては、他の炎症性腸疾患とは異なり、主としてαβT細胞を中心としたリンパ球浸潤が見られたが、他の炎症性腸疾患においては粘膜上皮間のT細胞の浸潤増多は見られなかった。こうしたαβT細胞の粘膜上皮間への浸潤の機序を追求してゆくことが腸管ベーチェット病の発症機序の解明につながるだけでなく、他の炎症性腸疾患の病因解明の糸口となることが期待される。