著者
武藤 祐太 李 時桓 近藤 志樹
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 令和3年度大会(福島)学術講演論文集 第6巻 温熱環境評価 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.93-96, 2021 (Released:2022-11-02)

COVID-19 の世界的な感染拡大により,マスクの着用が一般的となり,それに伴い長期間のマスク着用による健康被害が問題化しつつある。この研究の目的はマスク着用有無が呼吸性状や単純作業効率に及ぼす影響の解明である。本研究ではマスク着用時,分時CO2摂取量は安静時は3.4 倍,運動時は2.2 倍増加することや,作業意欲や集中度の低い成績下位のグループはマスクの着用により作業効率が約 7.2%低下するという結果を得た。
著者
堤 あかね 李 時桓 岡村 晃 近藤 志樹
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 令和3年度大会(福島)学術講演論文集 第4巻 通風・換気 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.133-136, 2021 (Released:2022-11-02)

コロナ禍の中,室内空間における感染リスクを低減するためには,適正換気量を確保することが有効であると言われている。室内温度差がある場合,窓開放による漏気によって室内換気量を増加させることは可能である。そこで本研究では,窓開放による換気量増加がどの程度室内温熱環境に影響を及ぼすのか実測により明らかにした。結果として,夏季において高さ2mの窓を0.02m開けることで30m3/hの換気量を確保できた。また,窓の開口幅を増やすと換気量は増加するが温熱環境は悪化した。
著者
岡村 晃 李 時桓
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 令和3年度大会(福島)学術講演論文集 第5巻 熱負荷・外皮性能・シミュレーション 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.145-148, 2021 (Released:2022-11-02)

屋根からの日射熱取得は夏季の冷房負荷増大の要因となる。高日射反射率塗料などにより屋根面の高反射化を行うことで冷房負荷を軽減できるが,屋根の高反射化は暖房負荷増大に寄与するため,適切な日射制御が必要となる。本研究では,屋根面の高反射化が冷暖房負荷に及ぼす影響を地域,断熱性能別に検討を行った。その結果、6~7地域では高反射によって年間負荷が減少し,最大で0.26 GJ削減された。一方で、1~5地域では年間負荷が増加し,最大で0.18 GJ増大した。
著者
金 勲 小林 健一 開原 典子 柳 宇 鍵 直樹 東 賢一 長谷川 兼一 中野 淳太 李 時桓 林 基哉
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 令和2年度大会(オンライン)学術講演論文集 第8巻 性能検証・実態調査 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.293-296, 2020 (Released:2021-10-28)

特定建築物及び中小規模建築24件を対象に、2019年度の冷暖房期に行った温度・湿度・CO2の2週間の連続測定からCO2濃度に関する結果を報告する。平均値としては1000ppmを超える建物は2割程度であったが、1回でも1000ppmを超える割合はほぼ7割あった。また、昨年度とは異なり期間中ずっと1000ppmを下回らない、3000ppmを超える高濃度を示すなど、著しく悪い環境にある物件はなかった。
著者
呉 元錫 大岡 龍三 李 時桓
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.47-49, 2021-01-01 (Released:2021-02-13)
参考文献数
8

人の咳,くしゃみ,会話等の行為により空気中に噴出される飛沫や飛沫核には,ウイルスが含まれており呼吸器感染症の主な感染原因となる.空気感染の直接的な感染経路を明確にすることは難しいが,数値解析を用いると飛沫や飛沫核の飛散特性を解析することで空気感染の予測や感染リスクを把握することができる.本研究では,数値解析的手法に基づいて飛沫・飛沫核の飛散特性を解析し,室内における空気感染のリスクを低減させるための換気効果を検討した.
著者
林 基哉 小林 健一 金 勲 開原 典子 柳 宇 鍵 直樹 東 賢一 長谷川 兼一 中野 淳太 李 時桓
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 令和元年度大会(札幌)学術講演論文集 第7巻 空気質 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.45-48, 2019 (Released:2020-10-31)

事務所の衛生環境の実態を把握するため特定建築物の行政報告例の分析、事務所の空気環境の調査を行う。本報告では空気環境不適率の上昇要因を明らかにするため、行政報告例不適率の実態を把握し、不適率上昇の要因に関する統計解析を行った。特定建築物数が増加する中、湿度、温度、二酸化炭素濃度の不適率が1999年以降上昇している。また、法定検査を利用した報告徴取が増加している。湿度、温度、CO2濃度の不適率上昇の要因として報告徴取数の増加が挙げられ、これらの不適率は、北の自治体ほど高い傾向がある。
著者
金 政一 加藤 信介 李 時桓
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.78, no.693, pp.859-864, 2013-11-30 (Released:2014-07-10)
参考文献数
16

The purpose of this study is to examine the feasibility of radiant heating & cooling system by means of field measurements and computational fluid dynamics (CFD) simulations coupled with convection and radiation. Radiant panels can be operated below the dewpoint temperature and can remove humidity from the air by condensation. It is necessary to model the radiant panel in the shape of actual use to understand the thermal characteristics of the radiant panel. In the first step of this study, the indoor thermal environment of the real scale space, which is air-conditioned by radiant heating system, is analyzed by field measurement and CFD. With comparing the both results, the validity of the CFD method is examined from the practical point of view. In case of the multi panel model, the influence of convection is greater. The radiant panel of actual use is not real “Radiant Panel” because ASHRAE named it which radiant heat transfer rate of the overall heat transfer rate is more than 50%.