著者
中村 倫太郎 二瓶 俊一 松本 泰幸 伊佐 泰樹 長田 圭司 原山 信也 相原 啓二 蒲地 正幸
出版者
日本蘇生学会
雑誌
蘇生 (ISSN:02884348)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.20-23, 2020-04-01 (Released:2020-04-13)
参考文献数
15

当初軽症と判断したが,症状が遷延し治療に難渋した脂溶性有機リン中毒症例を経験した。症例は30代女性。脂溶性有機リンを内服し救急搬送された。来院時コリンエステラーゼ(ChE)は低値だが,症状から軽症と判断された。対症療法のみで経過を診たが第3病日に流涎,呼吸困難感が出現し気管挿管施行。第4病日に症状改善し抜管するも,第6病日に症状が再燃し再挿管施行。第9病日再抜管。第12病日に頻呼吸・呼吸困難感が出現し再々挿管。この時点までChE値低値持続していたが,徐々にChE値が改善。第20病日抜管し,その後状態が安定した。本症例の経験から,脂溶性有機リン中毒症例では,ChE低値が持続する症例の人工呼吸器離脱は慎重に行うべきである。
著者
秋月 有紀 岩田 三千子 奥田 紫乃 唐沢 宜典 塚田 敏美 土井 正 松本 泰幸 森下 昌治
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会 全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.59, 2008

防災対策推進地域の中でも特に津波被害予測が大きい高知県・徳島県・和歌山県・静岡県の地方自治体を視察し夜間対策の現状を調査した。どの地方自治体も、ソフト・ハードの両方若しくは片方について、災害時の住民避難における夜間対策に独自の工夫を凝らしているが、「法的規制がないため必須の整備項目にならず予算が獲得しにくい」「バッテリー交換など維持管理が難しい」「夜間の避難訓練は災害時の完全に停電した状態を設定しにくく、訓練時の安全確保も困難である」「国道の標識は設置高さ2.5m又は5mであるので避難者を対象とした誘導標識の設置場所になりにくく、管轄が異なるので容易に設置できない」「電柱への誘導標識の取付位置は道交法の関係で路面から2m以上となっており、光量が少ない器具の場合は目立ちにくく効果が期待できない」といった問題点や課題も多く、その結果、夜間対策の実態は自治体により大きく異なっている。住民避難のための夜間対策のモデルケースを委員会としてできるだけ早急に提案する必要があると思われる。
著者
柳原 崇男 北川 博巳 大森 清博 北山 一郎 松本 泰幸
出版者
日本ロービジョン学会
雑誌
日本ロービジョン学会学術総会プログラム・抄録集
巻号頁・発行日
vol.9, pp.6, 2008

【目的】本研究はロービジョン者の夜間歩行を支援するために、夜間の低い照度下でもロービジョン者が歩きやすくなる方法として、電柱等に取り付けたLED照射装置から光を照射し、道路面に連続したマークを用いた誘導方法を提案する。そこで平成19年に県道明石宝塚線歩道にて、LED照明を用いた誘導システムの実証実験を実施した。本研究の目的はこのLED照明を用いた夜間歩行支援システムの効果や課題を明らかにすることである。【方法】ロービジョン者21名に対し、上記で提案しているLEDを用いた誘導システム(以下:LED誘導マーク)に加え、市販の地面に埋め込むタイプのLEDも併設し、歩行実験を行った。実験方法はそれぞれの歩行速度、有効性等に関するアンケート調査を実施した。また、LED誘導マーク、埋め込み型LEDの有効性を把握するために、誘導システムが設置されていない区間(以下:LEDなし)も歩行してもらった。【結果】LED誘導マーク、埋め込み型LED、LEDなし区間20mの歩行時間と偏軌距離を比較した。その結果、歩行時間に関しては、埋め込み型LEDが一番早くなっていたが、統計的な有意差はなかった。偏軌距離に関しては、LEDなし(42.60cm)に比べて、LED誘導マーク(10.75cm)、埋め込み型LED(12.5cm)を用いることによって、より直線的に歩いていることがわかった。また、アンケート調査より、LED誘導マーク等のシステムのない場合と比べて、「歩きやすさ」だけでなく、「心理的負担の軽減」にも効果があることがわかった。【結論】歩行実験から歩行速度にはあまり大きな変化はないが、より直線的に歩行できていることがわかった。このことよりも、誘導性だけでなく、より安全な歩行を支援するという効果が見られた。意識調査より、LED誘導マークの設置間隔5mよりも埋め込み型LEDの設置間隔2mの方が高評価であるが、歩行速度、偏軌距離ではほぼ同程度の結果となっている。このことよりも、5m程度の間隔でも誘導性能は高いことがわかる。