著者
松田 暉 和泉 徹
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.51, no.12, pp.1319-1328, 2019-12-15 (Released:2021-02-02)

松田 暉先生は私の5年先輩である.私のような循環器内科医は心臓外科医に直接鍛えられたとの思いがある.心臓病の根治を掲げた外科が輝きを増していた時代のおひとりである.今では常識になったハートチームは臓器移植法下の心臓移植医療の実施を通じて否応なく本邦に定着した経緯がある.内科医と外科医の合同チームが適応を決め,外科医には卓越したアウトカムを求め,内科医が介入前後の疾病管理を担うシステムの誕生である.松田先生はこの課題に自然体で取り組まれ,臓器移植法下心臓移植という難題に凛として先陣を務めた.そしていまなおその重責を全うされている.ここではその一部始終を真摯に語ってもらった.胸の内をお聞きするまたとないチャンスに恵まれた.感謝を申し上げるとともに,先生が描かれる心臓移植医療の本来あるべき発展を願ってやまない.
著者
松宮 護郎 松田 暉 澤 芳樹 福嶌 教偉 西村 元延 市川 肇 舩津 俊宏
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

重症心不全でLVAD装着術後に自己心機能が改善し左室補助循環装置(LVAS)離脱が可能となる症例、いわゆる"Bridge to Recovery"が報告されているが、その心機能を改善させるための手段として細胞移植が応用できないかを検討することを目的として本研究を開始した。1.拡張型心筋症ハムスターに対する筋芽細胞シート移植拡張型心筋症ハムスターの27週齢時に、筋芽細胞シートを2層化して移植し、経時的に心機能を測定し、心筋構造蛋白の免疫染色を行った。筋芽細胞シートを移植した群は、従来の針による細胞移植法と比較して、有意な心機能向上効果を認め、左室壁の肥厚化を認めた。また、dystrroglycan, a, d-sarcoglycanの濃染性を認めた。また、筋芽細胞シート移植群は他群と比較して、生命予後は延長した。2.拡張型心筋症モデル犬に対する筋芽細胞シート移植ビーグル成犬に心室ペーシングを続け、拡張型心筋症モデルを作成した。ペーシング開始後4週後に自己筋芽細胞シートを心表面に移植し心機能の経時的変化を測定し、非移植群と比較した。シート移植群は有意に駆出率の増加、および内腔の縮小、壁厚の増大を認めた。また、組織学的検討では移植群において有意な心筋線維化抑制、apoptosis抑制効果を認めた。3.虚血性心筋症モデルブタに対する筋芽細胞シート移植ミニブタの冠状動脈左前下行枝をアメロイドリングを用いて結紮し、虚血性心筋症モデルを作成した。骨格筋筋芽細胞シートを移植し、心機能を評価した。シート移植群において他群に比して有意に良好な左室収縮能、壁厚の増大、内腔の縮小を認めた。またFDG-PETにて心筋の糖代謝能改善が認められた。これらのメカニズムを検証するにあたり、電子顕微鏡、免疫染色、RT-PCR法、FDG-PET法、MEDシステム等を駆使し、構造、因子、遺伝子、代謝、電位活性等の多方面からの検討を行った。
著者
松田 暉
出版者
一般社団法人日本外科学会
雑誌
日本外科学会雑誌 (ISSN:03014894)
巻号頁・発行日
vol.104, no.3, pp.285-289, 2003-03-01
参考文献数
5
被引用文献数
2
著者
松田 暉
出版者
一般社団法人日本外科学会
雑誌
日本外科学会雑誌 (ISSN:03014894)
巻号頁・発行日
vol.104, no.4, pp.341-344, 2003-04-01
参考文献数
4
被引用文献数
2