著者
後藤 昌弘 岩田 惠美子 大久保 郁子 森 一幸 中尾 敬
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.66, 2014

<b>[目的]</b>ジャガイモは,栄養学的に優れた食品であり,様々な調理や加工に用いられている。本研究ではジャガイモの品種による調理方法と食味の構成要因を解析することから様々な調理法に適した品種を探求することを目的とし,西南暖地の主要産地である長崎県産の品種・系統について種々の物理化学的調査及び官能検査を実施した結果について報告する。 <br><b>[方法]</b> 平成25年度秋作のニシユタカ,デジマ,アイユタカ,さんじゅう丸,西海31号の育成品種,品種登録前の育成系統西海37号,西海40号の7品種系統をそれぞれ,蒸す,ゆで,レンジ,焼き,揚げ加熱で調理した。加熱試料について「ニシユタカ」を標準試料として色,香り,口当たり,甘み,苦み,おいしさ,総合評価の項目について官能検査(評点法)を行った。また,加熱前後の試料の遊離還元糖,アミノ酸,フェノール物質含量と加熱試料のテクスチャーの測定を行い,これらの関係を調べた。<br><b>[結果]</b> 「デジマ」は揚げ加熱で還元糖含量が多かった。「アイユタカ」(黄肉)は蒸し加熱で他の品種に比べ色の評価,総合評価が高かった。「さんじゅう丸」は加熱法による差はみられなかった。「西海31号」(赤肉)は全ての加熱法で色の評価が低かった。「西海37号」は揚げ加熱で還元糖含量が多く,レンジ加熱で色の評価が高かった。「西海40号」はレンジ加熱を除くと標準試料に比べ,口当たりの評価が高かった。
著者
森 一幸 中尾 敬
出版者
長崎県農林技術開発センター
雑誌
長崎県農林技術開発センター研究報告 (ISSN:18848605)
巻号頁・発行日
no.4, pp.51-72, 2013-03

1)赤肉バレイショ「西海31号」は,加工適性が高い品種である。春作マルチ栽培における慣行栽培(2月上旬植付け,5月中旬収穫)では,主要品種「デジマ」,「ニシユタカ」に比べて収量性が低いことから,多収かつ商品化率が高い安定生産を可能にする栽培条件(栽培期間,被覆資材,栽植密度)および芽出し作業の省力化について検討した。2)2月下旬植え付けでは,慣行栽培(2月上旬植付け,5月中旬収穫,透明マルチ)に比べ,被覆資材の種類に関わらず出芽期は遅れ,収穫時の茎葉の黄変も遅れた。3)2月下旬植え付け6月上旬収穫では,慣行栽培に比べ,上いも重は増加した。4)透明マルチを用いた栽培では,生育日数の延長により,慣行栽培に比べ,二次生長発生重量率が増加するが,黒マルチを用いた栽培では慣行栽培と同等な発生率で,透明マルチよりも商品重量が高かった。5)6月上旬収穫では黒マルチ,黒メデルシートとも,標準植に比べ,密植により平均1個重は小さくなるが増収し,さらに,二次生長重量率が低下するため,商品重量は高くなった。6)バレイショ「西海31号」の栽培の高収量を実現する栽培条件(栽培時期および被覆資材)は,植え付け時期を2月下旬,収穫時期を6月上旬とし,黒マルチあるいは黒メデルシートを使用し,慣行栽培よりやや密植することである。7)黒メデルシートの利用あるいは機械移植栽培により,芽出し作業時間を大幅に削減でき,慣行栽培と同等な収量が得られた。
著者
三重野 雅/村瀬 博文/深瀬 秀郷/福栄 克浩/土岐 光伸/永山 裕/笠原 邦明/玄間 美健/小田 浩範/大森 一幸/前田 静一/加藤 元康/磯貝 治喜/原田 尚也/平 博彦/有末 眞 ミエノ タダシ/ムラセ ヒロフミ/フカセ シュウゴウ/フクエイ カツヒロ/トキ ミツノブ/ナガヤマ ヒロシ/カサハラ クニアキ/ゲンマ ヨシタケ/オダ ヒロノリ/オオモリ カズユキ/マエダ セイイチ/カトウ モトヤス/イソガイ ハルキ/ハラダ ナオヤ/タイラ ヒロヒコ/アリスエ マコト MIENO Tadashi/MURASE Hirofumi/FUKASE Shugoh/FUKUEI Katsuhiro/TOKI Mitsunobu/NAGAYAMA Hiroshi/KASAHARA Kuniaki/GENMA Yoshitake/ODA Hironori/OOMORI Kazuyuki/MAEDA Seiichi/KATO Motoyasu/ISOGAI Haruki/HARADA Naoya/TAIRA Hirohiko/ARISUE Makoto
雑誌
東日本歯学雑誌
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.227-232, 1993-12-31

Generally, the repositioning and fixation of fragments in the treatment of jaw fractures is performed based on proper occlusion conditions of the upper and lower jaws. However, the treatment of fractures of the mentally and physically handicapped pose a number of problems caused by lack of patient comprehension and cooperation. In this paper, we present two cases of mandibular fracture of handicapped patients, whose closed reduction and fixation was impossible. In these cases, open reduction and ridged fixation of fragments was carried out with screw and plate without intermaxillary fixation. Problems of the treatment of jaw fracture of mentally and physically handicapped patients were discussed.
著者
田宮 誠司 森 一幸 草原 典夫
出版者
長崎県総合農林試験場
雑誌
長崎県総合農林試験場研究報告 農業部門 (ISSN:03888398)
巻号頁・発行日
no.34, pp.91-115, 2008-03

「西海31号」は、アントシアニンを含み、肉色が赤色で、利用適性の高い品種の育成を目標として1999年秋に、高でん粉の「96016-8」を母、赤皮・赤肉で大いもの「長系115号」を父として交配し、交配種子を得た。2000年春作から交配種子を播種し選抜を開始し、2003年春作で「長系118号」の系統名で、収量性、病虫害抵抗性、系統適応性について検討し、2003年秋作から「西海31号」の地方番号を付し、さらに特性調査、加工試験などを実施し、その結果、2006年に品種登録の出願を行った。出芽期は春作・秋作とも「デジマ」より早く、初期生育も「デジマ」より早い。茎葉の黄変時期は春作・秋作ともに「デジマ」よりも早い。上いも数は春作・秋作ともに「デジマ」よりも多く、平均1個重は「デジマ」よりも小さい。上いも重は春作で「デジマ」の87%程度、秋作で72%と少ない。でん粉価は春作・秋作とも「デジマ」よりも高い。塊茎の皮色は赤、形は楕円〜長楕円で揃いが良い、目が浅く、生理障害が少ないため、外観が良い。肉色は淡赤で、赤い色が均一に分布する。蒸しいもの肉質は中〜やや粉で食味は中である。ポテトチップやフライドポテトなどの油加工に適する。
著者
後藤 昌弘 岩田 惠美子 大久保 郁子 西中 未央 森 元幸 森 一幸 中尾 敬
出版者
神戸女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

北海道産5品種,長崎県産5品種2系統を用いて,化学成分分析,テクスチャー測定,官能検査を行い,品種による調理適性を明らかにすることを試みた。官能検査の総合評価から,北海道産ジャガイモの収穫直後では,「ピルカ」が揚げ加熱,「はるか」がゆで加熱に,貯蔵6ヵ月では「ピルカ」が電子レンジ加熱,「はるか」が揚げ,蒸し,電子レンジ加熱に,長崎県産春作の「西海31号」は電子レンジ加熱,「西海37号」は蒸し加熱,ゆで加熱,秋作では「アイユタカ」は揚げ加熱,「さんじゅう丸」は揚げ加熱,「西海31号」は電子レンジ加熱,「西海40号」は揚げ,電子レンジ,ゆで,焼き加熱に適していると考えられた。