著者
楊 海英
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.73, no.3, pp.419-453, 2008-12-31

社会主義者たちは「民族の消滅」を理想に掲げ、そのために闘争してきた歴史がある。中国共産党は文化大革命中に、彼らが得意としてきた暴力で以て「民族の消滅」を実現させようとした。内モンゴル自治区では、この地域が中国領とされたがゆえに、モンゴル人を対象とした大量虐殺事件が発生した。本稿は、中国文化大革命中の1967年末期から1970年初頭にかけて、内モンゴル自治区で発生した「内モンゴル人民革命党員大量虐殺事件」をジェノサイド研究の視点からアプローチしたものである。内モンゴル人民革命党は、モンゴル族の自決と独立のために、1925年にモンゴル人民共和国とコミンテルンの支持と関与のもとで成立した政党である。その後、日本統治時代を経て、第二次世界大戦後にモンゴル人民共和国との統一を目指したが、中国共産党によって阻止された。文化大革命中に「内モンゴル人民革命党の歴史は偉大な祖国を分裂させる運動である」と毛澤東・中国共産党中央委員会から断罪され、モンゴル人のエリートたちを根こそぎ粛清する殺戮が発動されたのである。本研究は、従来から研究者たちによって指摘されている「国民国家型ジェノサイド」理論に沿って、ジェノサイドと近代の諸原理とりわけ国民国家と民族自決の問題との関連性に焦点をあてている。国民国家たる中国からの統合と、その統合に反対して別の国民国家を建設しようとしたモンゴル人たちが大量虐殺の対象にされた経緯を分析したものである。「モンゴル人ジェノサイド」に社会主義中国の対少数民族政策の強権的、暴力的な本質が内包されている。
著者
楊 海英
出版者
静岡大学
雑誌
人文論集 (ISSN:02872013)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.33-180, 2004-07-31

保安族与東郷族是以阿爾泰語族蒙古語系為母語的少数民族,二者均分布在今中国西部甘粛省臨夏回族自治州境内。他們認為本民族的祖先是在大元帝国時期従中亜細亜来到東方的穆斯林。保安族与東郷族在中国西北地区穆斯林社会中占有相当重要的位置。在歴史上,這両個民族出身的人物創立了不少門宦(神秘主義教団),且在近代又創建了"新教"伊赫瓦尼。本文是実地考察報告。在調査過程中特別対保安族及東郷族社会中的門宦組織的形成与近現代歴史的関係進行了重点了解,尤其強調了本民族自身的観点。対社会主義制度成立以後民族意識観念的変化,倣出了概略性的描述,為今後的研究提供了一個方向。
著者
楊 海英
出版者
静岡大学人文学部
雑誌
人文論集 (ISSN:02872013)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.A113-A140, 2008-07-31
著者
楊 海英 児玉 香菜子
出版者
静岡大学
雑誌
人文論集 (ISSN:02872013)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.A59-A184, 2003-07-31
被引用文献数
1

衆所周知,研究中国的学子経常嘆訴説没有高精度的資料可用.究其細情不外有二.其一是説,中国是個非常保密的国家,不願意其文献資料外流.此種現象主要与中国長期淪為殖民地半殖民地従而遭受外人略奪其文化財産的歴史有関.還有一種説法話為,中国的資料尤其是宮方発表的各種資料,経過了某種帯有特定意図的操作.亦即是説,資料与現実之間有着相当大的出人和距離.本文以公布各種統計資料為目的.此類統計資料均由執筆者収集於内蒙古自治区伊克昭盟即今之鄂爾多斯市地区民間.資料全部為当地宮方所発表的有関畜牧業,農業和工業方面的基本情況.在文中,執筆者対資料的真偽不進行評論,亦不対具体数字的性質進行弁別工作.本文作者認為,統計工作的出寵過程和統計行為同様重要.統計工作的形成過程是一種「文化現象」,和数字同様反映了該社会的不同側面.也就是説,本文所提示的資料,在「数字」和「本質」両方面,都具有同様重要的文化意義.