著者
喜納 恵理佳 橋田 朋子
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.83-85, 2018-09-06

本研究では衣服を局所的・動的に拡張することが可能なテキスタイルを提案する.本システムはファスナ上に縫い付けたハニカムコアのテキスタイルをファスナのスライダの自走により任意に開閉させるものである.このテキスタイルを面ファスナで衣服の所望の箇所にとりつけることで衣服を局所的・動的に拡張・変形させることができる.本システムによりパーソナル・スペースを明示化させるような効果が期待できる.
著者
星野 瑠海 橋田 朋子
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2020論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.40-45, 2020-08-22

犬はしばしば飼い主の食事を食べたそうな様子を見せ, 人も愛犬と食事を共にしたいと考える. しかし, 人の食事は犬に有害なものもあり, そのまま与えることは難しい. 本研究は犬の嗅覚の鋭さに着目し, 食事のうちの「匂い」をファンとチューブからなる匂い伝送システムを用いて犬の食事(ドッグフード)に伝えて付けることで, 人と犬とが部分的に食体験を共有できるようにするものである. 提案手法により, 犬が人の食事の匂いが付いたドッグフードをよく食べること, その際に犬の飼い主計50人へのアンケートで得られた嬉しそうな仕草をすることを確認した.
著者
油井 俊哉 橋田 朋子
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.169-172, 2020 (Released:2020-06-30)
参考文献数
11

We have developed a system, called “Curating Frame”, that transforms everyday things into works of art. We achieved this function by using machine recognition, in this case false recognition, to let the picture frame move autonomously so that it stays in front of the target objects and generates slightly shifted titles. When art supplies such as picture frames and captions are placed in the field of view, people can easily misapprehend the surroundings behind them as works of art. A slightly shifted title will stimulate people’s imagination and make it easier for them to reinterpret ordinary objects.
著者
温 婉言 橋田 朋子
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2022論文集
巻号頁・発行日
vol.2022, pp.226-230, 2022-08-25

日本語の文章から仮名を除去し漢字だけ残した「偽中国語」は、一見中国語のように見えて日本人も中国人も読める面白さから日中のソーシャルメディアを中心に話題になっている。本研究では、人が手動で行っていた日本語文からの偽中国語文への変換を、自動化することを目指す。特に可読性を高めるために、日本語形態素分析システムMecab、かな漢字変換ツールGoogle CGI API for Japanese Inputなどを利用して、含まれる漢字を増やした上で日本語文を偽中国語文に変換するシステムを提案する。本稿では提案システムの実装の詳細、生成された偽中国語の評価実験の結果、偽中国語の特性をいかした応用例について述べる。
著者
ソン ヨンア 橋田 朋子 上岡 玲子
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.251-254, 2021-08-25 (Released:2021-08-25)
参考文献数
10

Our proposed system rapoptosis is a novel proposal for the sustainable value of artifacts. It aims to enable unused things to autonomously determine their own existence value, bid farewell to their owners, and be revalued by new or original users. In this paper, through the questionnaire survey, we define the existence value includes not only measurable extrinsic existence value but also intrinsic existence value such as memories and attachments. In addition, through the workshop, we investigate the appropriate form of farewell and various farewell messages, and summarize the design guidelines for the autonomous farewell of artifacts for revaluing of itself.
著者
千葉 一磨 中山 祐之介 橋田 朋子
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.95-99, 2018-09-06

本研究では観客の位置によって同じ舞台を見ながら異なる内容を観賞できる舞台機構の実現を目指して いる.そこで,見る角度によって透明・不透明が変化する視界制御フィルムを従来のペッパーズ・ゴー ストの仕組みと組み合わせる.具体的には,舞台と観客の間に設置した複数のフィルム付ハーフミラー の角度と,演者が立つ奥の主舞台,ミラーに反射像(ゴースト)を映すためにある手前のゴースト舞台 それぞれの照明の明るさを制御する.これにより同じ劇場にいる観客はそれぞれの観賞位置に応じて演 者とゴーストのどちらか,あるいは両方の3つの異なる出現パターンを観ることができる.
著者
金 ジョンヒョン 橋田 朋子 苗村 健
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.393-399, 2013-09-30 (Released:2017-02-01)

Focusing on the drawing sound as auditory feedback in the act of writing with an ordinary paper and pen, we have studied the effect of emphasized drawing sound. In this paper, we explain availability of emphasized auditory feedback of drawing sound in professional animation studio. In specific, we introduced our proposed system to animation producing process and performed a user study for 6 weeks to confirm its availability. The results from user study showed that animators used our proposed system at a rate of 93.0% during their total day and average of 5 hours a day. Moreover, we obtained the positive feedback in the interview such that they can draw dark and uniformly-thick line in quality by listening to drawing sound.
著者
森本 傑 橋田 朋子
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888914)
巻号頁・発行日
vol.2016-EC-39, no.14, pp.1-5, 2016-03-09

カメラで自らを撮影する自撮りにおいて,写真を魅力的に見せるための 「盛る」 撮影・加工技術が急速に広まっている.主な盛り方としては,色味操作や美肌加工などが挙げられる.また SNS などに見られる大量の自撮りやコメントからは,盛り方の好みや盛った自撮りへの評価に性差がある可能性が示唆される.本研究は,魅力的な自撮り写真を自動生成する仕組みの開発を目指し,特に本研究では色味を操作した自撮りの魅力評価が,被写体と閲覧者の性別によって影響されるかどうかを明らかにした.実験の結果,二つの傾向が示唆された.被写体の性別によって自撮り写真を青味と赤味のどちらに加工するかが,次に,閲覧者の性別によって同じ色味でも好まれる変化量が異なることが明らかになった.また,その知見をもとにレンズフィルターを用いた自撮りシステムのプロトタイプを作成した.
著者
橋田 朋子 筧 康明 苗村 健
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.5, pp.1-6, 2011-05-06

筆者らは,太陽光に含まれる紫外光・可視光の両方とフォトクロミック材料を活用して,発色により空間を演出する仕組み "ソラ・カラ" の開発に取り組んできた.ソラ・カラでは日照部分が発色し,日影部分が透明に梢色する.この仕組みによって,太陽の動きに応じて光の透過・遮断パターンを変化させ,床面を動的に彩ることができる.また,人やものがその場に入って紫外光を遮ることで,そのシルエットを床面に描きだし,その場に一定時間残すことが可能となる.このような,発光ではなく発色によって空間を演出する仕組みは,電源を必要とせず,太陽のあるさまざまな場面に導入できる.本稿はコンセプトの提案,光学設計,ミニチュアサイズで実装した結果を詳細に報告する.SolaColor is a scheme for creating a place whose color is varied in response to sunlight. By means of SolarColor, areas in sunlight are colored, while shaded areas are colorless. When this scheme is practically applied, in accordance with the movement of the sun, information is written on a floor space periodically in response to previously designed transmittance or blocking patterns of light. When a physical object enters that space, it blocks the light, and the silhouette formed by the blocking object remains as a pattern "painted" on the floor space. This scheme can be introduced in any location under sunlight without the need for an electrical-power supply. This paper describes the concept of the SolarColor scheme and presents some results obtained with the scheme implemented in miniature.
著者
橋田 朋子 苗村 健 佐藤 隆夫
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.75-84, 2008 (Released:2008-07-30)
参考文献数
61

即興的な音楽表現システムは,音楽の新しい楽しみ方や体験を提供する効果的なメディアとして,近年非常に注目されている.この中でも,ユーザが自由に創意を発揮する事と,即興的音楽表現に必要な技法に気が付いたり練習する事を,違和感なく促すシステムに,筆者らは特に興味を持っている.本論文ではまず,数多く提案されている即興的な音楽表現システムの中で,技法習得を伴う創意発揮を実現するシステムの位置づけを歴史・エンタテインメント・教育の観点から行う.さらに該当する事例の比較検討を通じ,創意や表現の楽しさを損なう事なく,技法の自発的な練習を促すための効果的な支援・デザイン手法について明らかにし,今後の動向を展望する.
著者
金 ジョンヒョン 橋田 朋子 大谷 智子 苗村 健
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.289-292, 2012-09-30 (Released:2017-02-01)
参考文献数
9

In this paper, we explain quantitatively how the auditory feedback of writing sound between ordinary pen and paper influences the efficiency of simple writing tasks. Specifically, we evaluated the speeds in the simple task of tracing Chinese characters without auditory feedback, with natural writing sound, and with emphasized writing sound. The results of this study showed that users traced more characters and also had positive impressions with emphasized writing sound feedback in contrast with the other two conditions.
著者
江藤 健太郎 橋田 朋子
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.31-37, 2021-08-23

Itako Deviceは問答的式の対話において,体験者が口頭で質問して回答者がPCで回答を入力すると,体験者が指を置いているタブレット自体の位置がモーター制御で動き, 体験者の指先(自己の身体)から他者のことばが表現される文字描画システムである.体験者は提案システムの中で,例えば自分は質問者であるか回答者であるかどちらとも言い切れないような,状況や文脈の逸脱をいくつも体験する.本研究は, この状況や文脈の逸脱の積み重ねにより,筆者らが対話の本質と考える“思いもよらないことを思ってしまう瞬間”を作ることを目指している.
著者
フラハティ 陸 橋田 朋子
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2020論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.69-74, 2020-08-22

本研究はタンポポの冠毛を帯電させることで,立つ・飛ぶ・横たわるといった重力に抗う振る舞いを可能とし,冠毛が生きているように感じさせる仕組みである.従来の,重力に抗う動きにより生命性感じさせる仕組みの多くは人工的な素材や機構を用い,単体での動作を想定している.提案手法は自然素材である冠毛を用いて重力に抗う動きを実現し,さらに複数の冠毛の振る舞いを制御することで群れのように感じさせる.複数の冠毛を帯電させるための2枚の電極板の間隔を調整することで,自律的な動き(個体性)と同時的な動き(協調性)のバランスが多様な群れの在り方も可能とした.
著者
橋田 朋子 西村 光平 苗村 健
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.367-375, 2014-09-30 (Released:2017-02-01)

We have developed a hybrid writing and erasure system called Hand-rewriting in which both human users and computer systems can write and erase freely on the same piece of paper. When the user writes on a piece of paper with a pen, for example, the computer system can erase what is written on the paper, and additional content can be written on the paper in natural print-like colors. We achieved this hybrid writing and erasure on paper by localized heating combined with handwriting with thermochromic ink and localized ultraviolet-light exposure on paper coated with photochromic material. This paper describes our research motivation, design, and implementation of this interface and examples of applications.
著者
横田 智大 橋田 朋子
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.703-714, 2018-02-15

本研究では,ハンドジェスチャと肌上へのタッチをともに認識することで,ユーザの腕を多様な入力が可能なインタフェースとする.従来研究では,ジェスチャとタッチのいずれか一方のみを認識しているものが多く,2つの動作をともに扱った研究はほとんどない.我々はアクティブ音響センシングの手法を用いることで,シンプルなセンサの構成を持った共通のシステムにより,ハンドジェスチャと肌上へのタッチを実時間でともに認識可能とする.実装したシステムについて,まずハンドジェスチャ,前腕の肌上へのタッチ,手の甲の肌上へのタッチの各認識を個別に評価した予備実験の結果を報告する.次に,ハンドジェスチャと前腕の肌上へのタッチを組み合わせた動作を認識し,その評価を行った実験の結果を報告する.その結果をもとに,ハンドジェスチャと肌上へのタッチ,そしてそれらを組み合わせた動作を1つのシステムで認識する手法として,複数の識別モデルを条件に応じて切り替えながら用いるアルゴリズムを提案する.最後に,そのシステムを利用したアプリケーションの例を紹介する.
著者
金 ジョンヒョン 橋田 朋子 苗村 健
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.393-399, 2013

Focusing on the drawing sound as auditory feedback in the act of writing with an ordinary paper and pen, we have studied the effect of emphasized drawing sound. In this paper, we explain availability of emphasized auditory feedback of drawing sound in professional animation studio. In specific, we introduced our proposed system to animation producing process and performed a user study for 6 weeks to confirm its availability. The results from user study showed that animators used our proposed system at a rate of 93.0% during their total day and average of 5 hours a day. Moreover, we obtained the positive feedback in the interview such that they can draw dark and uniformly-thick line in quality by listening to drawing sound.