著者
山下 則子 武井 協三 神作 研一 小林 健二 井田 太郎 浅野 秀剛 延広 真治 加藤 定彦 佐藤 恵里 原 道生 キャンベル ロバート 倉橋 正恵
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009-04-01

この研究は、日本の近世の文学・芸能・絵画に共通して見られる表現様式を明らかにすることを目的としている。研究成果は、2013年に開催された展示とシンポジウム、それらも含めた研究成果報告書『図説 江戸の「表現」 浮世絵・文学・芸能』(全349頁・2014年3月・八木書店)である。この本は、近世的表現様式を持つ作品の歴史的な背景や、学術的な位置づけなどを論じたものである。これらの解説や論文は、最新の研究を踏まえて、更に新しい発見を加えたものである。
著者
山下 則子 武井 協三
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

当該科学研究費補助金によって得られた研究成果は、以下の通りである。1.様々な文芸に表れた「やつし」と「見立て」の用法について研究した。特に江戸時代の文学作品や演劇資料に表れた「やっし」と「見立て」の用例について調べ、時代に沿った展開や普遍性について研究した。2.「やつし」と「見立て」関係の浮世絵と版本とを原本収集し、「やつし」と「見立て」が最も著しく表れている箇所をデジタルカメラで撮影し、それらをデジタル画像データベースとした。これらの画像データベースは、310点である。3.「やつし」と「見立て」の浮世絵・版本画像データベースに、それぞれ書誌的説明を加え、それらの「やつし」と「見立て」の文学的・演劇的な解釈の情報を加えたデータベースを作成した。研究代表者及び研究分担者が作成した画像データベースは、95点である。4.「やつし」と「見立て」の文学的・演劇的な解釈の情報を加えたデータベースは、冊子体或いは展示会の形で公開し、関係研究者からの意見を求めた。5.これらの解釈付き画像データベースからいくつかを抽出して、音声付きDVDを試作した。つまり、「見立て」浮世絵とその解説を共にパソコン上で見られるばかりでなく、解説を朗読として聞くことができるものである。展示場等での、観客のDVDへの反応は大変良い。次の段階では、画像データベースを音声付きDVDとして完成させるべく、解釈付き画像データベースのコンテンツを更に充実させたい。
著者
小林 健二 齋藤 真麻理 山下 則子 鈴木 淳 武井 協三 寺島 恒世 大友 一雄 江戸 英雄 恋田 知子 小峯 和明 石川 透 徳田 和夫 福原 敏男 藤原 重雄 高岸 輝 恋田 知子 浅野 秀剛 キャンベル ロバート
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

本研究はニューヨーク公共図書館スペンサーコレクションに所蔵される絵入り本の全容をつかむために、絵入り本解題目録の作成を目指して絵巻・絵本など絵入り写本類の調査研究を実施した。所蔵者の都合により悉皆調査は叶わなかったが、貴重な資料の調査と研究を進めることができ、その成果を『絵が物語る日本―ニューヨーク スペンサー・コレクションを訪ねて』と『アメリカに渡った物語絵―絵巻・屏風・絵本』、その英語版の報告書『Japanese Visual Culture― Performance,Media,and Text』の三冊の論文集にまとめて刊行した。
著者
武井 協三
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

「与論十五夜踊り」は予想以上の型の崩れがあったため、なお分析研究を残すことになったが、沖縄県立芸術大学教授の板谷徹氏や元日本学術振興会特別研究員鈴木博子氏の協力のもとに、新出の文献資料に注目できたこと、さらに「登場の演技」と「笑いをよぶ演技」という視点を導入することによって、17世紀後半の野郎歌舞伎の演技・演出研究の実態解明を進展させたことが本研究の主たる成果であった。