著者
谷川 惠一 キャンベル ロバート 中村 康夫 久保木 秀夫 鈴木 淳
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館報 (ISSN:03864790)
巻号頁・発行日
no.53, pp.1-20, 1999-09-01

魯庵の夢中村真一郎氏旧蔵・日本漢詩文コレクションデータベースのCD-ROM出版について文献資料部事業報告研究情報部事業報告整理閲覧部事業報告彙報評議員等名簿集会等予告 シンポジウム コンピュータ国文学 特別展示・公開講演会 国際日本文学研究集会新ホームページのお知らせ文庫紹介31:諏訪市図書館新収資料紹介44:和学者書簡集閲覧室利用案内人事異動秋季学会開催一覧
著者
松原 孝俊 キャンベル ロバート 今西 裕一郎
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

1.ボストン美術館所蔵和本調査:2012年5月、8月、10月調査実施。 ボストン美術館が提供する資料に対して、中野三敏、ロバート・キャンベルらの日本チームと、Yukio Lippit らハーバード大学チームが共同で、ボストン美術館との協議を経て、書名・著者・刊写年など書誌データなどを集積しつつ、ボストン美術館から世界に向けて発信される WEB 掲載和本書誌データの最大化を推進した。その結果、MFA 所蔵和本のほぼ全点約 7000 点以上、3万冊以上におよぶ調査が幸いにも終了した。本プロジェクト着手する前には、約 3000 点程度だと推定されていたが、William Sturgis Bigelow、Edward・Sylvester Morse、Ernest・Francisco Fenollosa ・岡倉覚三(天心)などの先人等が情熱を傾けて蒐集した和本数はその 2 倍以上であり、MFA 所蔵の絵本・画譜数は世界一であると判明した。 この研究会を契機として、韓国・台湾・中国・ヨーロッパ 8 ヶ国、アメリカ・カナダなどの専門家との情報ネットワークが構築できた。今後ともに、このネットワークを活用して、九州大学が当該情報の研究拠点となり、各国の和本所在情報を蒐集し、同時に関連する研究発信を続けたい。 また優秀な次世代日本学研究者および和本書誌スペシャリスト養成のために、ボストン美術館調査期間中に和本リテラシー・セミナーなどを実施し、今後現地の研究者によるボストン美術館書誌調査が可能となるように調査に共同で従事しつつ、その育成に努めた。その結果、国内11 機関と海外11機関の計22機関間の在外和本所在情報ネットワークが形成された。このネットワークを活用して、九州大学が当該情報の研究拠点となり、各国の和本所在情報を収集し、同時に関連する研究発信を続けたい。
著者
キャンベル ロバート
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国際日本文学研究集会会議録 = PROCEEDINGS OF INTERNATIONAL CONFERENCE ON JAPANESE LITERATURE (ISSN:03877280)
巻号頁・発行日
no.18, pp.152-165, 1995-10-01

Around noontime on the third day of the Eleventh Month, 1823, Kano Gunbei, a vassal to the lord of Aizu and student in residence at the Bakufu's Shôheizaka Academy in Edo, ascended alone to the second floor of his dormitory where he cut down in cold blood one fellow student and severely wounded two others before being overcome and then arrested by peers. His first victim, Nishimura Yūzō, was a young samurai from Isahaya, Hizen Province, and known in the Eastern Capital as a poet of some skill. At the time of his murder Nishimura was salaried as the literary tutor in the Academy's two dormitories for provincial students in Yushima. According to Bakufu records of the court trial held in the next year, Kano felt slighted by his colleagues, and blamed the salaried tutorial staff for not preventing his harassment: a loss of face had led him to the dreadful act. The man responsible for subduing Kano was one Kurotaki Tōta, a Tsugaru vassal, and in 1823 student chief of the dormitory itself. Kurotaki, along with two other students, knew in fact of Kano's frustrations before the crime, and for this reason all three were held partly responsible by magistrates at the court. Two others were punished; Kurotaki got off due to his bravery at the scene of the crime. Kano had died "of illness" shortly after being thrown into jail. One of Kurotaki's underclassman, a new face at the Academy just arrived from Saiki domain named Nakashima Masuta, was named literary tutor immediately after Nishimura's death. According to Nakashima's own writings and to letters from friends in Kyushu, his sudden promotion was due more to verve in helping to quell the murderer that fatal day than to any single literary merit.Nakashima Masuta was, however, perhaps the most talented poet and prose stylist of his class at the Academy. According to some, he held promise to surpass even Rai San'yo, the most highly regarded kanshi poet of the Bunsei age. Masuta, who wrote under the penname Shigyoku or Beika, left Shōheizaka Academy in 1825, to return to service in his native province. He died in Saiki in 1834, at the age of thirty-four. At his appointment to the prestigious literary tutorship in 1823 he was a mere twenty-three, and it was precisely from this point that he gained nationwide recognition for a lyric style often sensual, sometimes macabre in the style of Li-he.This paper outlines the events leading to Nakashima's promotion, and aims in a larger sense to delineate the literary milieu of the Bakufu's Academy in the 1820's.
著者
山下 則子 武井 協三 神作 研一 小林 健二 井田 太郎 浅野 秀剛 延広 真治 加藤 定彦 佐藤 恵里 原 道生 キャンベル ロバート 倉橋 正恵
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009-04-01

この研究は、日本の近世の文学・芸能・絵画に共通して見られる表現様式を明らかにすることを目的としている。研究成果は、2013年に開催された展示とシンポジウム、それらも含めた研究成果報告書『図説 江戸の「表現」 浮世絵・文学・芸能』(全349頁・2014年3月・八木書店)である。この本は、近世的表現様式を持つ作品の歴史的な背景や、学術的な位置づけなどを論じたものである。これらの解説や論文は、最新の研究を踏まえて、更に新しい発見を加えたものである。
著者
岡 雅彦 松野 陽一 落合 博志 山下 則子 谷川 恵一 新藤 恊三 キャンベル ロバート 山崎 誠
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1999

本研究は、ヨーロッパ各地に所在する日本古典籍の調査を網羅的に行うことを目的としている。また、ヨーロッパ各地における日本文学者との交流や、各地と日本との文化交流についての研究もその対象としている。本研究の中心となる、ヨーロッパにおける日本書籍調査は、合計4回行われた。第1回(2000年1月19日〜31日)は、館内者3名と館外研究協力者2名(後半のみ)が参加した。日本古典籍(主に近世の絵本)の書誌調査を行い、カードをとった。イタリア共和国ジェノバのキオッソーネ東洋美術館で81点、ドイツ連邦共和国ケルンのプルヴェラー家で86点の成果であった。第2回(2000年3月1日〜16日)は、館内者4名が参加し、オーストリア共和国ウィーンのオーストリア国立図書館で265点、チェコ共和国プラハのプラハ国立美術館(ズブラスラフ分館)で27点、ナープルステク博物館では142点、ボドメール図書館では、12点の成果であった。第3回(2001年2月20日〜3月5日)は、館内者6名が参加した。連合王国ロンドンのチェスタービーティー図書館では1点の成果があり、主要な資料の撮影も実施した。第4回(2001年3月9日〜24日)は、館内者3名が参加した。イタリア共和国ローマのサレジオ大学図書館では、日本書籍の整理(帙入れ・請求番号の確認・ラベル貼付)と調査12点、キオッソーネ東洋美術館では68点、プルヴェラー家では105点の成果があった。
著者
小林 健二 齋藤 真麻理 山下 則子 鈴木 淳 武井 協三 寺島 恒世 大友 一雄 江戸 英雄 恋田 知子 小峯 和明 石川 透 徳田 和夫 福原 敏男 藤原 重雄 高岸 輝 恋田 知子 浅野 秀剛 キャンベル ロバート
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

本研究はニューヨーク公共図書館スペンサーコレクションに所蔵される絵入り本の全容をつかむために、絵入り本解題目録の作成を目指して絵巻・絵本など絵入り写本類の調査研究を実施した。所蔵者の都合により悉皆調査は叶わなかったが、貴重な資料の調査と研究を進めることができ、その成果を『絵が物語る日本―ニューヨーク スペンサー・コレクションを訪ねて』と『アメリカに渡った物語絵―絵巻・屏風・絵本』、その英語版の報告書『Japanese Visual Culture― Performance,Media,and Text』の三冊の論文集にまとめて刊行した。