著者
神林 潤一 鈴木 康弘 沖津 卓二
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.41-48, 2004-02-28 (Released:2010-08-05)
参考文献数
7
被引用文献数
1

教室と廊下の間が, 壁や窓によって区画されないオープン型の普通教室が増えているが, 従来型の教室に比べ騒音環境の悪化が懸念される。そのため, 全教室がオープン教室である仙台市立の3小学校ならびに従来型普通教室をもつ小・中学校4校において, 教室内の騒音測定と現場の教師に対するアンケート調査を行い, それぞれの騒音環境について比較検討した。その結果, オープン教室の騒音レベルは, 明らかに学校環境衛生の基準値50dB (A) を超えていること, オープン教室内では児童も教師も隣接教室からの騒音に少なからず影響を受けていることが分かった。以上のことから, 学校の新設に際しては, 騒音に対する十分な配慮が必要であり, 既存のオープン教室に対しては, 適切な防音対策が望まれる。
著者
沖津 卓二
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科 (ISSN:09195858)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.241-245, 2016 (Released:2017-03-23)
参考文献数
16
被引用文献数
1

近年,普通学校に学んでいる難聴の児童生徒が増えていると言われている。因みに平成26年度の文部科学省の報告に,聴覚支援学校の在籍者は減少が続いているが,普通学校で通級による指導を受けている小・中学生は平成7年度以降増え続けていることが示されている。最近の仙台市における学校健診の結果から,高度難聴の児童は人工内耳や補聴器による聴覚補償を受け普通学校に在籍し通級指導を受けていること,また軽度・中等度難聴児の一部は発見が遅れ適切に対応されていないことが判明した。補聴器,人工内耳をすでに装用している難聴児および学校健診で発見される難聴の中,学校生活に影響があると考えられている軽度・中等度難聴,一側高度感音難聴,機能性難聴への対応について概要を述べた。文献的考察を踏まえ,難聴の児童生徒が普通学校で不自由なく学校生活を送るために,今後耳鼻咽喉科の学校保健活動として取り組んでいくべき課題を提唱した。
著者
高梨 芳崇 川瀬 哲明 沖津 卓二 八幡 湖 奥村 有理 佐々木 志保 宮崎 浩充 香取 幸夫
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.136-142, 2015-04-28 (Released:2015-09-03)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

要旨:小児期における聴覚障害は言語発達, 学習, 心理面に大きな影響を与えるため, 早期発見と支援, 療育が重要とされている。難聴の早期発見のためには新生児聴覚スクリーニングが有用とされており, 現在では全国的に普及している。難聴の早期発見ができるようになったことに伴い, 難聴児への早期支援体制の充実が必要であると考えられている。しかし, 難聴児に対する早期支援体制に対しては地域格差があり, フォローアップに不十分な点がみられることもある。今回, われわれは宮城県の小児難聴の医療, 療育の現状と問題点について報告した。本県の新生児聴覚スクリーニングの施行率には地域差があり, 特に仙台市以外の地域では満足できるレベルに達してはおらず, 難聴児の発見の遅れに伴う, 療育開始の遅れが問題となる症例が散見された。また, 新生児聴覚スクリーニング後の家族への心理的サポートについても改善の必要性があるように思われた。これらの問題を解決するためには医療, 療育, 行政の連携が大切であり, 耳鼻咽喉科医師の主導のもと, 緊密に連携をとるよう努力していくのが望ましいと考えられた。
著者
沖津 卓二 草刈 潤 富岡 幸子 伊藤 和也
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.72, no.12, pp.1591-1597, 1979
被引用文献数
1

Auditory brainstem electric response (ABR) is generally recorded as the potential difference between the electrode on the ear lobe and on the vertex [Lobe-Vertex recording]. Among the five waves recorded the latency and the presence or absence or Wave I and V are particularly important factors.<br>The purpose of the present study was to obtain a clear appearance of Waves I and V even at the low intensity of sound by simultaneous performance of Lobe-Vertex and Membrane-Vertex recordings. As the tone stimulus is decreased toward the subjective threshold in Lobe-Vertex recording, each wave becomes smaller, and the waves, except for Wave V are frequently undetectable near the threshold.<br>On the other hand, in the recording of the potential difference between the electrodes on the posterior marginal portion of the tympanic membrane and on the vertex [Membrane-Vertex recording], Wave I is larger and Wave V smaller than that of Lobe-Vertex recording, and the clearly detectable Wave I can be obtained by the tone stimulus near the subjective threshold. Namely, the detectability of Wave I and V depends on the site of the recording electrode and there is no statistical difference between the two recording methods regarding latencies of the two waves.<br>Typical wave patterns recorded from three patients were demonstrated: two of acoustic tumor and the other of a C-P angle tumor.<br>In one patient with an acoustic tumor and the one with an C-P angle tumor, although no waves were detected in Lobe-Vertex recording, Wave I was clearly detected in Membrane-Vertex recording.<br>In the other patient with an acoustic tumor, Waves I and V were not so clearly detected in Love-Vertex recording, but in Membrane-Vertex recording, Waves I and V were clearly detected and the prolongation of the latency interval between Waves I and V could be measured.<br>From these results, it is suggested that the simultaneous Lobe-Vertex and Membrane-Vertex recording technique in ABR is most useful for the detection of cochlear nerve and the brainstem disorders.
著者
神林 潤一 鈴木 康弘 沖津 卓二
出版者
日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.41-48, 2004

教室と廊下の間が, 壁や窓によって区画されないオープン型の普通教室が増えているが, 従来型の教室に比べ騒音環境の悪化が懸念される。そのため, 全教室がオープン教室である仙台市立の3小学校ならびに従来型普通教室をもつ小・中学校4校において, 教室内の騒音測定と現場の教師に対するアンケート調査を行い, それぞれの騒音環境について比較検討した。その結果, オープン教室の騒音レベルは, 明らかに学校環境衛生の基準値50dB (A) を超えていること, オープン教室内では児童も教師も隣接教室からの騒音に少なからず影響を受けていることが分かった。以上のことから, 学校の新設に際しては, 騒音に対する十分な配慮が必要であり, 既存のオープン教室に対しては, 適切な防音対策が望まれる。
著者
綿貫 幸三 高坂 知節 草刈 潤 古和 田勲 西条 茂 小林 俊光 新川 秀一 飯野 ゆき子 六郷 正暁 柴原 義博 富岡 幸子 佐久間 眞弓 粟田口 敏一 三好 彰 荒川 栄一 橋本 省 大山 健二 原 晃 沖津 卓二 郭安 雄
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.85, no.7, pp.766-776, 1982
被引用文献数
6

The laryngeal cysts were treated in 14 cases in our in-patient clinic during the last 9 years and 8 months between the April 1972 and the December 1981. The laryngeal cysts at the vocal cord were excluded in this study. The clinical, histological and some other findings of these cysts were briefly described. After some considerations regarding the origin and the developing mechanism of the cysts, a new classification of the laryngeal cysts was proposed as follows. <br>Laryngeal cysts. <br>1) Retention cysts: The cysts due to stenosis of the glands, their ducts, lymph vessels or other similar structures. <br>2) Epidermoid or dermoid cysts: The cysts due to stray germs, implantation or the result of down growth with separation and eventual isolation of a fragment of epidermis or dermis. They may also due to dysontogenesis of a foetal epithelial tissue. Dermoid cysts are extremely rare. <br>3) Cysts of a special origin: Branchiogenic cysts, thyroglossal duct cysts, and cysts of laryngocele origin.