2 0 0 0 OA 動きとかたち

著者
河本 英夫
出版者
ゲーテ自然科学の集い
雑誌
モルフォロギア: ゲーテと自然科学 (ISSN:0286133X)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.16, pp.20-29, 1994-11-03 (Released:2010-02-26)
参考文献数
10

三木成夫の提示する形態の比較には, 独自のまなざしと息づかいがある. 叙述される事柄は, 多くの感心と半ばの躊躇で理解してしまうものが多い. にもかかわらず他の選択肢を思い浮かべにくいという必然さをもっている. それは否応のない迫力である. こまごまとした経験を飛び超えて, 一挙に原型を開示してしまうという方法のもつ, はるかな直接性にも一因がある. あるいは生命の誕生の現場を記す官能の緊迫感にも一因がある. だがこうした叙情には解消されない生命の難題をめぐって, おそらく三木成夫は一歩踏み出していたのである. この一点にしぼることにしたい.
著者
河本 英夫
出版者
東洋大学国際哲学研究センター(「エコ・フィロソフィ」学際研究イニシアティブ)事務局
雑誌
「エコ・フィロソフィ」研究 (ISSN:18846904)
巻号頁・発行日
no.13, pp.13-23, 2019-03

人間を包む環境のなかで、色はもっともベースとなる要素的特質である。そのなかでも緑と青は支配的な比率をもっている。緑は植物の色だから、植物性の環境であり、生存に直結している。ところで青は不思議な配置を占めている。空は青であり、海も青である。あまりにも人間にとって身近で、自明なために青を「環境の色」として通常は自覚的に捉えたりはしない。だが緑と異なり、空という物に青が付着しているわけではない。ここではこの青の特質について考察した。ことにネモフィラという花の一面の青は、なにか人間の感性に、驚きと安らぎと流れ行くような流動感をあたえてくれる。

1 0 0 0 IR 浮遊する島

著者
河本 英夫
出版者
東洋大学文学部哲学研究室
雑誌
白山哲学 (ISSN:03851087)
巻号頁・発行日
no.53, pp.27-46, 2019-03