著者
泉 陽子 菰口 高志 立道 昌幸 三柴 丈典
出版者
一般社団法人 日本産業保健法学会
雑誌
産業保健法学会誌 (ISSN:27582566)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.21-32, 2023-12-30 (Released:2023-12-21)
参考文献数
28

国の第4期がん対策推進基本計画では、職域のがん対策、特にがん検診の推進が重視され、受診率の向上や精密検査受診率の向上が課題となっている。一方で、制度上、事業者のがん検診実施はあくまで任意であり、またがん検診結果のような健康情報に関し、個人情報保護法、労働法等に照らした適正な取扱いについて必ずしも見解の一致が見られるわけではない状況にある。このため本稿では、職域のがん検診に関する現状を考察したうえで、健康情報の取扱いを中心に、現行法制度のもとでの課題解決のための論点や方向性を提示した。
著者
鏑木 豊 田辺 俊成 義澤 雄介 飯泉 陽子 北村 啓次郎
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.292-295, 1998 (Released:2010-08-25)
参考文献数
9

42歳男性。南会津の山中を歩いた10日後より, 38℃ 台の発熱, 右鼠径リンパ節腫大と全身に多発散在する小紅斑が出現した。近医にてセファロスポリン系の抗生剤が投与されたが症状が改善しないため当科を受診した。皮疹は自覚症なく小豆大ないし爪甲大の紅斑で浸潤を触れない。右下腿に刺し口が見られた。ツツガムシ病を疑い検査を進めたところ, 免疫ペルオキシダーゼ法でKarp型リケッチア感染と診断された。ミノサイクリン経口投与により治癒せしめた。
著者
橋本 洋美 後藤 栄 坪内 美紀 泉 陽子 吉村 由香理 笠原 優子 塩谷 雅英
出版者
日本哺乳動物卵子学会
雑誌
Journal of mammalian ova research = 日本哺乳動物卵子学会誌 (ISSN:13417738)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.209-213, 2004-10-01
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

IVFとICSIを回収された卵子の半数ずつに行うSplit ICSIを考慮すべき精液所見を検討することを目的とした.当院で初回ARTを施行した682症例の精液所見を目視法で調べ,精液濃度および運動率別の受精率,妊娠率の検討を行った.受精率30%が以下の症例では受精率50%以上の症例と比較し妊娠率は有意に低かった.精子濃度が2,000万/ml未満の症例では受精率は50.0~53.8%であり,2,000万/ml以上の症例における受精率の65.0~79.5%と比較して有意に低率であった.精子運動率が20%未満の症例では受精率は0~29.6%であり,運動率20%以上の症例の受精率66.8~76.8%と比較して有意に低率であった.精子濃度2,000万/ml未満または精子運動率が20%未満の症例に対してはsplit ICSIを考慮すべきと考えられた.<br>
著者
森泉 陽子 TIWARI Dr. Piyush 行武 憲史
出版者
神奈川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

信用割当が住宅取得行動へ及ぼす影響には、大きく2つある。購入する住宅の質の低下させることと購入時期を遅らせることである。後者は景気浮揚と関連する。これらの効果はともに著しく大きいと推定された。また信用割当の存在は、現存の住宅の質にも維持・修繕行動を通して影響を及ぼす。家計は景気が悪いとき、所得低下に伴う消費減少をバッファーするために、これらの支出を抑制するが、このバッファー効果が強いと質を保持することができない。日本においても、この効果は無視できなかった。信用割当による住宅質の悪化、住宅による景気浮揚効果の低下が懸念される。