著者
柴田 長吉郎 玉井 秀昭 田中 勤 若松 求
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.110, no.6, pp.370-375, 1990-06-20 (Released:2008-12-19)
参考文献数
3

In accordance with rapid increase of industrial microwave application on heating, more and more high power microwave sources are required. Among many microwave devices, magnetron is most advantageous in economical point of view. Responding to these requirements, a super high power magnetron with output power of 420kW in CW which will be the largest in the world at this time, objective power being 500kW, was developed. In this paper, the design principle, the construction and the scale of each parts are described. The measured characteristics of the developed device reveal satisfactory.
著者
田中 勤 玉木 昌幸 田中 秀之 渡辺 徹 村上 宏 八幡 えり佳 田中 敏春
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.551-558, 2020-08-31 (Released:2020-08-31)
参考文献数
7

背景:心肺停止傷病者に対するアドレナリン投与は3〜5分間隔が推奨されているが,実際に病院前での投与間隔について調査検討した報告例は少ない。目的:新潟市の院外心肺停止傷病者に対するアドレナリン1筒目と2筒目の投与間隔が社会復帰に影響するか検討した。方法:新潟市消防局のウツタインデータを用い,2011〜2015年の院外心肺停止傷病者において心原性心停止でかつ病院前で2筒投与された傷病者を対象に初回投与時間の中央値と投与間隔5分未満群と5分以上群とに分け,社会復帰率,心拍再開率,短期生存率を解析した。 結果:対象の院外心肺停止傷病者は134例で5分未満群は37例,5分以上群は97例。社会復帰は各々7例と2例で5分未満群が多かった(p<0.05)。結語:投与間隔が5分未満である症例では社会復帰例が多く,適正な投与間隔でアドレナリン投与を行うことが院外心肺停止傷病者の社会復帰率改善に寄与する可能性がある。
著者
玉木 昌幸 田中 勤 田中 秀之 村上 宏 熊谷 謙
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.27-31, 2020-02-29 (Released:2020-02-29)
参考文献数
8

背景:病院実習中の救急救命士(以下,研修者)が,生体への静脈路確保(以下, IV)に失敗する理由は共通しており,失敗理由に特化した対策が必要と考えた。目的:IV技術向上のために自作IV訓練モデルを使用し,その効果を検証すること。方法:研修者に共通のIV失敗理由に特化した自作IV訓練モデルでシミュレーション訓練を実施後,病院実習での生体へのIV成功率をモデル未使用者および過去の研修者の成績と比較した。また,モデル使用者にアンケートを実施し,結果を検討した。結果:IV成功率はモデル使用群86.2%,モデル未使用群81.0%であり,使用群が有意に高かった(p<0.05)。また,過去4年間の研修者の成績との比較でもいずれよりも有意に高かった(p<0.05)。アンケート結果もモデルを使った訓練への肯定的意見が多かった。結論:モデル使用群は有意にIV成功率が高く,アンケートでも好評であり,IV成功率向上に有効であることが示唆された。
著者
田中 勤 馬場 一成 小原 智香子 鈴木 覚 山崎 大樹 朝烏 邦昭 関内 久美子 中野 清子 黒川 千恵 島嵜 紀子 佐藤 裕子
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.33, no.7, pp.1101-1107, 2000-07-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
9

透析患者では日常生活上の制限等のストレスから心因反応としての精神症状や身体的愁訴を呈する患者が少なくない. 様々な症状を呈する患者に対しては包括的治療の観点から生活指導のほかに薬物治療も有効なアプローチとなる. 【目的】透析患者の不安や抑うつ等の精神症状やその他の不定愁訴に対する新規セロトニン作動性抗不安薬Tandospirone (TAN) の有効性および安全性を検討する. 【対象・方法】当院に通院する透析患者29例に心理テストの一つSTAIを施行し, 神経症, 抑うつ状態の領域にあった5例に対しTAN 30mg/日を投与した. 投与4週目にSTAIを指標として有効性について検討し, 安全性については, 透析開始時のダイアライザー通過前後および透析終了時のTAN血清中濃度を測定することで, 蓄積性とダイアライザー除去率を検討した. 【結果】 (有効性) STAIの得点から投与5例中3例に改善が認められた. 特にイライラ感等の自覚症状の改善が認められ, 透析療法の受容が向上した. (安全性) 副作用は全例において認められなかった. 血清中濃度は投与4週目においても健常者の血清中濃度と殆ど変わらず蓄積性は少ないと考えられた. ダイアライザーによる除去は投与開始時の除去率16.9%, 透析4時間による最終的な除去率80.4%であった. 【結語】TANは抗不安・抗うつ作用を併せ持つ新しいタイプの抗不安薬であり, 透析患者の精神症状や不定愁訴を改善する. 従来のBZ系抗不安薬と異なり筋弛緩作用がないことから透析後ふらつきを呈しやすい症例に用いやすく, 特に依存性のない点は長期フォローが必要な透析患者のストレスマネージメントに有用と考えられる.
著者
甲斐 福代 鵜養 恭介 江口 里美 西沢 茂樹 田中 勤 山口 清子 田沢 四男 杉 薫 村石 州啓
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.39, no.8, pp.698-702, 1985

急性心筋梗塞の合併により, 心機能の低下している関節症状の強い, 慢性関節リウマチ患者に対し, 血漿急速冷却を加えた血漿交換療法(Double Filtration Plasmapherasis: DFP)を行つた. 回路には, 2つのフィルターを用いた. 第1フィルターで分離した血漿は, 冷却槽で0°-4℃に冷却した後, 第2フィルター一に入り, ここでCryoproteinを除去し, 残りの血漿とPPF, 25%アルブミンを恒温槽で暖めてから, 血球成分と合流させ返血する方法をとつた.<br>DFPにより, 関節の運動痛, 腫脹は著しく軽減し, ベツド上で寝たきりの生活から, 歩行による外来通院が可能となつた. 検査データでは, 関節痛の消失と共にβ, γグロブリン(β-g, γ-g)が低下して, アルブミン(Alb)が上昇し, 高IgA血症が改善された. しかし, CRP, RA因子は陽性のままであつた. 本法の副作用は特にみられず, 薬物療法, 及び外科療法で, 治療効果の少なかつた慢性関節リウマチ患者に有効であつた.