著者
齊藤 幹央 宇野 勝次 本田 吉穂 渡辺 徹
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.29-32, 2001-02-10 (Released:2011-03-04)
参考文献数
21
被引用文献数
4 6

The clinical efficacy of therapy for intractable hiccups using Shitei-to, a folk medicines, was evaluated in 21 patients. Clinical effectiveness was observed in 11 cases, thus resulting in an efficacy rate of 52.4%.Particularly, the hiccups were relieved within two days by the treatment of only Shitei-to in 6 cases, and by the administration of Shitei-to in 2 cases that had been unsuccessfully treated by other drugs for hiccups. In addition, the efficacy rate was 66.7% for centric hiccups and 16.7% for peripheral hiccups. Accordingly, the clinical efficacy of Shitei-to was observed to be significantly higher for centric hiccups than for peripheral hiccups (p< 0.05 Wilcoxon ranksum test).Our findings showed Shitei-to to be very effective for treating patients with intractable hiccups. Furthermore, the clinical efficacy of this herbal medicine was higher for centric hiccups caused by cerebropathy than for peripheral hiccups caused by internal disease.
著者
松永 亮 渡辺 徹 田中 敏春
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.175-178, 2020-06-30 (Released:2020-06-30)
参考文献数
9

傷病者は20代の女性。自ら左上肢を切ったようだと家族から救急要請された。現場到着時,傷病者は自宅2階の廊下で倒れていた。初期評価で意識障害を認め,冷汗を認めないものの全身の皮膚は著明な蒼白であった。一見したところ左上肢に切創はなく,皮膚に血液の付着を認めるのみであった。家族の同意を得て傷病者の自室内を確認すると,ゴミ箱の中に血液が入った調理用計量カップと医療用注射針,さらにベッド上に駆血帯を確認した。傷病者の左上肢を詳細に観察すると左肘正中皮静脈に注射痕を確認したことから,傷病者自らが左上肢に医療用注射針を刺して失血させたものと考えられた。本症例では,傷病者と家族からの状況聴取が困難であったが,詳細な状況評価と全身観察を実施することで,自損行為の手段を把握することができた。本症例の自損行為の手段である瀉血は,SNS上で広く流布しており,今後も発生する可能性があるため十分な認識が必要である。
著者
浅井 一久 渡辺 徹也 栩野 吉弘 鴨井 博 平田 一人
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.104, no.6, pp.1082-1088, 2015-06-10 (Released:2016-06-10)
参考文献数
8

喘息―COPDオーバーラップ症候群(ACOS)の頻度は,慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の20~50%程度にみられる.ACOSの喘息がコントロール不良で喘息発作を繰り返す場合,呼吸機能の悪化が早く,予後不良となる.禁煙,気管支拡張剤を中心とする薬物治療に加えて,吸入ステロイド薬(inhaled corticosteroid:ICS)を基本薬として長時間作用性気管支拡張薬の併用が有用である.本稿では,ACOSの病態や治療方法につき述べる.
著者
渡辺 徹也
出版者
京都大学
雑誌
京都大学生涯教育学・図書館情報学研究 (ISSN:13471562)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.103-112, 2002-03-25

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
田中 勤 玉木 昌幸 田中 秀之 渡辺 徹 村上 宏 八幡 えり佳 田中 敏春
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.551-558, 2020-08-31 (Released:2020-08-31)
参考文献数
7

背景:心肺停止傷病者に対するアドレナリン投与は3〜5分間隔が推奨されているが,実際に病院前での投与間隔について調査検討した報告例は少ない。目的:新潟市の院外心肺停止傷病者に対するアドレナリン1筒目と2筒目の投与間隔が社会復帰に影響するか検討した。方法:新潟市消防局のウツタインデータを用い,2011〜2015年の院外心肺停止傷病者において心原性心停止でかつ病院前で2筒投与された傷病者を対象に初回投与時間の中央値と投与間隔5分未満群と5分以上群とに分け,社会復帰率,心拍再開率,短期生存率を解析した。 結果:対象の院外心肺停止傷病者は134例で5分未満群は37例,5分以上群は97例。社会復帰は各々7例と2例で5分未満群が多かった(p<0.05)。結語:投与間隔が5分未満である症例では社会復帰例が多く,適正な投与間隔でアドレナリン投与を行うことが院外心肺停止傷病者の社会復帰率改善に寄与する可能性がある。
著者
渡辺 徹也
出版者
生涯教育学講座紀要編集委員会事務局
雑誌
京都大学生涯教育学・図書館情報学研究 (ISSN:13471562)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.103-112, 2002-03-25

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
孔 祥忠 松木 なみ子 宇野 牧子 渡辺 徹也 安田 忠司 高間 敬子 後藤 昌彦 寺尾 学 籾山 正敬 小島 寛 北後 光信 渋谷 俊昭 白木 雅文 岩山 幸雄
出版者
朝日大学
雑誌
岐阜歯科学会雑誌 (ISSN:03850072)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.118-123, 2005-02-20
参考文献数
17
被引用文献数
3

手用歯ブラシ,音波歯ブラシ,超音波歯ブラシを用いて,ブラッシング時間がプラーク除去効果ならびに歯周組織に与える影響を,10名の被験者を用いて検討した.被験者には3日間ブラッシングを停止させることによって,プラークを蓄積させ,軽度の歯肉炎症を惹起させた.その後各種歯ブラシによるプラーク除去効果を検討した.1分間と2分間の異なったブラッシング時間では,全ての歯ブラシともプラーク除去効果はほぼ同様であった.さらに,4分間のブラッシングを1日3回食後14日間行わせた結果では,歯周組織の改善は全ての歯ブラシに認められ,特に音波歯ブラシが他の歯ブラシよりも効果的であることが示唆された.
著者
齊藤 幹央 宇野 勝次 本田 吉穂 渡辺 徹
出版者
日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.29-32, 2001-02-10
被引用文献数
1 6

The clinical efficacy of therapy for intractable hiccups using Shitei-to, a folk medicines, was evaluated in 21 patients. Clinical effectiveness was observed in 11 cases, thus resulting in an efficacy rate of 52.4%. Particularly, the hiccups were relieved within two days by the treatment of only Shitei-to in 6 cases, and by the administration of Shitei-to in 2 cases that had been unsuccessfully treated by other drugs for hiccups. In addition, the efficacy rate was 66.7% for centric hiccups and 16.7% for peripheral hiccups. Accordingly, the clinical efficacy of Shitei-to was observed to be significantly higher for centric hiccups than for peripheral hiccups (p< 0.05 Wilcoxon ranksum test). Our findings showed Shitei-to to be very effective for treating patients with intractable hiccups. Furthermore, the clinical efficacy of this herbal medicine was higher for centric hiccups caused by cerebropathy than for peripheral hiccups caused by internal disease.
著者
渡辺 徹 稲田 厚 三浦 克己 吉田 暁 田中 敏春
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.523-527, 2018-06-30 (Released:2018-06-30)
参考文献数
6

急性左心不全による心原性肺水腫に対して救急隊員が実施可能な処置は,酸素投与とバッグバルブマスク(BVM)による補助呼吸である。今回,病院前救護においてBVMを用いて1名が両手でマスクを顔面に保持密着させ,もう1名がバッグを圧迫し換気を行う二人法補助呼吸によりSpO2値の改善を認めた疾患例を経験した。心原性肺水腫では呼気終末の気道内圧を高めることで低酸素血症を改善させることができるため,近年医療機関ではNPPVが実施されるようになっている。BVMのマスクを顔面に確実に密着させることができる二人法補助呼吸は,適切に実施すればNPPVに近い効果が期待できる。また,起坐呼吸や不穏状態の傷病者にも有効な換気が可能になる。病院前救護で呼吸困難感を訴え急性左心不全が疑われる例において,高流量酸素投与でもSpO2値が改善しない場合,呼吸原性心停止への移行を予防するためにBVMを用いた二人法補助呼吸を考慮してよいと思われる。
著者
平山 晃久 山口 昌史 中田 哲誌 奥村 美和 山崎 智美 渡辺 徹志 福井 昭三
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.303-306, 1989-08-31 (Released:2008-05-30)
参考文献数
7
被引用文献数
6 7

0.1% NH2OH (2.5 ml), 5 N HCl (2.5 ml) and 1% m-aminophenol solution (1 ml) were added to unsaturated fatty acid methyl enters (10 mg), and the mixture was heated in a boiling water bath at 100°C for 20 min. The reaction mixtures were measured for their fluorescence intensity at Ex. 356 nm and Em. 505 nm, and the amounts of acrolein formed were determined from its calibration curve. Methyl linolenate oxidized for 20 h at 80°C, 2258.2μg/g of acrolein were formed, whereas 208.1μg/g of malondialdehyde were determined by the thiobarbituric acid method. Thus the determination of acrolein in oxidized lipid may have some fundamental significance for the evaluation of lipid oxidation. It was of interest that acrolein is formed not only from glycerin and triglyceride but also from unsaturated fatty acids by their autoxidation.

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著者
渡辺徹 著
出版者
中興館
巻号頁・発行日
1918
著者
渡辺 徹 瀧澤 栄史東 田中 敏春 廣瀬 保夫
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.624-628, 2015-10-31 (Released:2015-10-31)
参考文献数
10

目的:院外心肺停止症例における声門上気道デバイス使用下での呼気終末二酸化炭素(end-tidal CO2,以下EtCO2)測定の臨床的意義を明らかにする。対象と方法:2011年10月1日から2012年9月30日までの1年間,新潟市における院外心肺停止症例でラリンゲルチューブ(laryngel tube,以下LT)が挿入された例を対象とした。救急車内収容時にEtCO2の測定を行い,測定時の心電図波形,自己心拍再開の有無などについて前方視的に検討した。結果:院外心肺停止症例数は869例,うちLT挿入例でEtCO2の測定を実施したのは160例。全測定例のEtCO2値(mmHg)は中央値で19,測定時の心電図波形別ではVF・PEA 群(n=35);25,Asystole群(n=125);17と,VF・PEA群で有意に高値であった(p<0.01)。自己心拍再開群(n=8)では53で,非自己心拍再開群(n=152)の18に比べて有意に高値であった(p<0.01)。結論:声門上気道デバイス使用下の院外心肺停止例においてEtCO2値は,ROSCの有無,心電図波形の有無と関連していた。声門上気道デバイス下でもEtCO2値は病態を反映し,EtCO2値が高値を示す場合は,ROSCの可能性が高いことが示唆された。
著者
上坂 吉則 新堀 恭裕 渡辺 徹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング
巻号頁・発行日
vol.93, no.537, pp.245-252, 1994-03-25

遺伝的アルゴリズムによって生成される集団の列が有限マルコフ連鎖を成すことを指摘し,比較的緩い条件のもとで,したがって広範囲の遺伝的アルゴリズムを含む形で,それが唯一つの極限分布を持つことを示す.また,ごく簡単な例についてその極限分布を数値計算によって与え,その結果から,最適解を得る確率を高めるための淘汰・交叉・突然変異の仕方に関していくつかの示唆を与える.
著者
渡辺 徹也 戸田 常紀 梶 龍児 木村 淳
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.36, no.7, pp.611-616, 1996
参考文献数
20

今回我々は, 阪神大震災被災による心的外傷から, 重度の脱水, 高Na血症を来したPTSDの1例を経験した。本例はclomipramine hydrochlorideの点滴静注とbromazepam投与を行ったところ著しい改善を認めたので, 若干の考察を加えて報告する。