著者
角屋 睦 岡 太郎 増本 隆夫 田中 礼次郎 今尾 昭夫 福島 晟
出版者
自然災害科学会
雑誌
自然災害科学 (ISSN:02866021)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.8-20, 1985

The west part of San'in District suffered severe disasters from slope failure and flood flows caused by record heavy rainfall, in July 23,1983. At the Hamada meteorological observatory, for instance, the maximum one-day and one-hour rainfalls were 331.5mm and 91.0mm, respectively. After delivering the outline of the meteorological conditions and damages, this paper discusses the runoff process and flood magnitude in representative mountain rivers such as the Rivers Hamada, Sufu, Misumi and Masuda applying the kinematic runoff model, and shows that flood peaks are almost near to maximum experienced values.
著者
田中 礼 小林 富貴子 伊藤 寿介 小山 純市 平 周三 田中 礼 小林 富貴子
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

本研究は、顎顔面領域へのMD-CTの臨床応用に際し、その至適撮影条件を明らかにすることを主な目的とした。具体的には、顎関節症症例、顎変形症や顎顔面形成不全症例などにおける顎関節部の骨の診断への応用を考え、顎関節部の撮影条件について検討した,撮影時間の短縮と被曝量の低減が可能であり、かつ、読影のためのより良好な画像データを得るために、ビーム幅を一定にしたときにテーブル移動速度(ピッチ)、再構成間隔、再構成関数の組み合わせを最適化することに主眼をおいた。研究成果は以下のとおりである。顎関節部のMD-CT至適撮影条件は、管電圧;120kV、ビーム幅;1.25mmの条件で、頭部ファントムを撮影し次のとおりと考えられた。ヘリカルピッチ;3(High Quality)、再構成関数;bone、管電流;80mA、再構成間隔;0.25mm。撮影時間と被曝量:撮影時間;14.8秒、CTDIw, eff;25.08mGy、DLPw;139.15mGycm。顎関節部の冠状断、および矢状断の再構築画像において、骨を中心に評価をする場合、観察しやすい画像の条件は、再構成間隔に大きく影響されると考えられた。今回、1.25mmのビーム幅に対して、1.25mm、1.0mm、0.5mm、0.25mmの4とおりの間隔で画像データを再構成し、冠状断、および矢状断のMPR画像を作成したが、それらのうち、最小の0.25mm間隔による再構成が有効であった。再構成間隔を一定にして、管電流による比較を行ったが、画像の観察しやすさは、管電流の大きさに必ずしも依存しない可能性が考えられた。ヘリカルピッチ3とヘリカルピッチ6では、同一の被曝量を示す条件での比較で、ヘリカルピッチ3の方が、より観察しやすい画像が得られた。再構成関数は、骨を中心に観察する場合、硬組織表示に適した「bone」が最も有効であった。
著者
田中 礼二 SEHGAL Pankaj
出版者
大阪市立大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2006

タンパク質はいくつかの中間状態、Molten Globule(MG)を経て変性し、MG状態がタンパク質の機能に深く関わっていることが明らかになるにつれ、盛んに研究されるようになった。本研究では、代表的な球状タンパク質BovineSerum Albumin(BSA)と・-Lactalbumin(α-LA)の、界面活性剤による変性過程を詳細に調べた。近紫外、遠紫外領域の円偏光2色性(CD)スペクトル、トリプトファン蛍光光度測定や8-anilino-1-naphtahlene sulfonic acid(ANS)蛍光光度測定などを行った結果、界面活性剤濃度が小さい領域でいくつかのMG状態の存在を確認した。また、多くの界面活性剤が、それらの臨界ミセル濃度(CMC)付近で、タンパク質の変性を完了することが解った。イオン性界面活性剤を用いた系では、それぞれの界面活性剤イオンに応答するイオン選択性電極を作成し、電位差滴定法によりタンパク質に結合した界面活性剤分子の数を決定した。それによると、MG状態では、タンパク質に界面活性剤が数個結合していることが分かった。また、いくつかの試行の結果、複数の界面活性剤混合系におけるタンパク質の挙動が非常に興味深いことが分かった。界面活性剤の混合は混合ミセルを形成し、興味深い挙動をとる。タンパク質を加える前に、いくつかの混合ミセルの性質について研究した。混合ミセル系はそれぞれ特徴的な性質を持っているが、なかでも陰イオン性のsodium dodecylsulfate(SDS)とsodium N-dodecanolysarcosinate(SLAS)の混合系は興味深い結果を示した。この系の性質は、SLASの性質が支配的で、SLASを僅かに加えるだけで、特に水溶液表面の性質が大きく変化した。CMC付近で表面張力の値が大きく低下し、ある濃度を超えて界面活性剤濃度が増えると表面張力は増加に転じ、CMCに達した。現在、この現象は、表面でヘミミセルが生成することによって現れると考え、表面張力が増加に転じる濃度を臨界ヘミミセル濃度(CHC)と名付けたが、更なる研究が必要である。
著者
田中 礼治 鳩山 順夫 但木 幸男 西浦 範昭 大芳賀 義喜
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.64, no.518, pp.79-86, 1999
参考文献数
14
被引用文献数
7 4

The purpose of this study is to grasp the possibility of using recycled aggreate concrete in the reinforced concrete structures. Using recycled aggreate in full to a beam member, the seismic performance of this member was compared with that of normal concrete member through the tests concerning flextural, shear and bond. The parameters of the tests were failure mode and concrete compressive strength. From the test results, the failure mode can be predicted and the seismic performance of RC members with recycled aggregate concrete were the same as those of the normal RC members. Futheremore, it was found that the strengths of the RC members with recycled aggregate concrete can be calculated as a safty side by previous strength equations.
著者
田中 礼次郎 福島 晟 松井 佳久 鳥山 晄司 福桜 盛一 今尾 昭夫
出版者
島根大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1987

1.暗渠の被覆材として、発泡スチロ-ル、モミガラ、園芸用疎水材を用いて現場試験、実験室試験によりその排水効果の比較を行った。その結果安価で耐用年数の期待できる被覆材として、発泡スチロ-ルを使用することの可能性を示唆した。2.干拓地土壌の牧草栽培による土壌構造変化の挙動と、土壌生態系の有機物への作用による土壌団粒化促進効果を各種調査、実験により明らかにした。3.干拓地の水や土壌中の陽イオン濃度の分析から、相互に相関の高い土壌イオンの存在すること、また干拓地内に地下浸透する湖水量は、湖水位と対応して周期的に変化する。湖水の浸透は土壌イオンの組成を変化させることなどを明らかにした。4.中海干拓彦名地区の土壌乾燥経過を各種試験で調査し、排水溝の効果が顕著であること、軟弱埋立て粘土層の圧密沈下量と乾燥沈下量の観測値と計算値の比較およびトラフィカビリチ-の経年変化を示した。5.雨水流モデルと長短期流出両用モデルを併合した流出モデルによる流出解析法を提示するとともに、その適応性を中海流入河川の高水、低水について検証した。また干拓地における長期および短期流出解析が可能なKWSTモデルを提案した。6.中海水域への代表流入河川である斐伊川、飯梨川等の日流量について年、および季節的特性を流況曲線等を用いて分析し、比較検討した。