著者
田川 彰男 村松 良樹 北村 豊 村田 敏
出版者
The Japanese Society of Agricultural Machinery and Food Engineers
雑誌
農業機械学会誌 (ISSN:02852543)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.21-27, 1997-03-01 (Released:2010-04-30)
参考文献数
11
被引用文献数
2

大豆の吸水特性を5段階の浸漬温度 (10, 20, 30, 40, 50℃) に関して測定した。その結果, 大豆の吸水では, 恒率吸水期間と減率吸水期間が存在し, 限界含水率は85% (d. b.) 近傍にあることが分かった。片対数グラフに減率期間における相対含水率と時間の関係をプロットしたところ, 各温度で直線関係を示した。減率吸水期間の測定データを拡散方程式の近似解に非線形最小二乗法を適用し当てはめたところ, 測定値と計算値は良く一致し, パラメータB1の値はほぼ1となった。吸水速度定数Kと浸漬温度との関係は, Arrhenius 型の式に良く従った。さらに, 吸水時の大豆の体積変化は, 所定の含水率における密度の測定結果を利用することにより把握することができた。
著者
村松 良樹 田川 彰男 笠井 孝正 境 博成 福島 正義
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.7, pp.548-550, 2000-07-15 (Released:2009-02-19)
参考文献数
10
被引用文献数
3 5

10∼45%(w/w)の固形分濃度に調整したリンゴ果汁の熱物性を10∼50°Cの温度範囲で測定した.その結果,熱伝導率,温度伝導率は温度について一次式,また濃度に関しては二次式とした実験式でそれぞれ表すことができた.また,比熱については,温度,濃度双方に関して一次式とした実験式を得た.
著者
渡邊 高志 折笠 貴寛 佐々木 邦明 小出 章二 椎名 武夫 田川 彰男
出版者
農業食料工学会
雑誌
農業食料工学会誌 (ISSN:2188224X)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.387-394, 2014-09-01 (Released:2017-03-27)
参考文献数
28
被引用文献数
3

熱湯およびマイクロ波によるブランチング処理が,キャベツの遠赤外線および熱風乾燥における水分蒸散速度と品質変化(Brix糖度,L-アスコルビン酸)に及ぼす影響を検討した。ブランチング処理における水分蒸散速度の増加は,熱湯ブランチング処理における試料の軟化と,熱湯およびマイクロ波双方のブランチング処理における収縮抑制によるものと推察された。乾燥物におけるBrix糖度とL-アスコルビン酸は,熱湯処理と比較してマイクロ波処理で保持される傾向にあった。
著者
松浦 元樹 田川 彰男 小川 幸春
出版者
千葉大学園芸学部
巻号頁・発行日
no.65, pp.55-59, 2011 (Released:2012-12-06)

クリープメータによる計測結果および市販のデジタルカメラで取得した画像を利用することで農産物・食品素材のヤング率およびポアソン比を計測した.画像計測は非接触のまま変形量の評価が可能であるため,煮熟された食品素材のように軟弱な試料であってもその変化を精密に解析することが可能であった.本手法を適用して,煮熟時間の経過に伴うダイコンおよびニンジンのポアソン比とヤング率の変化を計測したところ,ヤング率は沸騰水に投入直後から著しく低下するのに対し,ポアソン比の変化は緩慢であることが明らかとなった.またヤング率はダイコン,ニンジンともほぼ同様の値を示したが,ポアソン比はダイコンの方がニンジンよりも大きな値を示した.画像を利用した弾性的特性値の計測,評価法は,例えば食品素材の嚥下特性評価にも有効であると考えられる.
著者
松浦 元樹 田川 彰男 小川 幸春 Akio Tagawa 小川 幸春 Yukiharu Ogawa
出版者
千葉大学大学院園芸学研究科
雑誌
食と緑の科学 (ISSN:18808824)
巻号頁・発行日
no.65, pp.55-59, 2011-03

Young's modulus and Poisson's ratio, which characterized elastic properties of a material, were measured bymeans of compress utensil and digital images captured by digital camera, and the elastic values were evaluated. Atissue of boiled Japanese radish and carrot root, which is too fragile to measure their Poisson's ratio by traditionalmethods, was used as sample materials. Cylindrical samples were cut out of the tissue using a precise apparatusand their dimensions were set to 15mm height and 30mm diameter. The samples were then compressed. The stressof the samples against compression was measured using a creep meter. The compressed deformation of the sampleswas captured by a digital camera and accurately analyzed by high resolution digital images. The Poisson's ratio wascalculated from differences in the sample deformation in digital images. A Young's modulus was also calculatedfrom the compressed deformation and the stress. As a result, the Poisson's ratio of boiled Japanese radish wasfound to be constant or slightly decrease with boiling elapsed time. The Poisson's ratio of carrot also decreasedwith boiling, and its value was smaller than the Japanese radish's. On the other hand, the Young's modulus for eachsample decreased sharply when boiling started but after 4 minutes boiling it was stabilized at low values.
著者
今泉 鉄平 折笠 貴寛 村松 良樹 田川 彰男
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.11-18, 2013-01-15 (Released:2013-02-28)
参考文献数
31
被引用文献数
1 5

サトイモおよびナガイモの熱湯浸漬過程におけるカリウム溶出現象は拡散方程式の無限円筒モデルで説明された.また,サトイモおよびナガイモのブランチングへマイクロ波(包装試料,無包装試料)および熱湯浸漬を適用し,酵素活性,色彩変化,硬さ,質量損失率,カリウム損失率について検討したところ,以下の知見が得られた.(1) いずれの試料に関しても,試料中のPODの失活までに要する時間は包装,無包装,熱湯浸漬の順で短く,マイクロ波ブランチングによる時間短縮効果が明らかとなった.(2) ブランチング後にはいずれの方法においても色差の増加が見られ,とくに,サトイモでは処理法の違いによる色彩変化の差が顕著であった.(3) マイクロ波ブランチングを行った場合には試料に著しい軟化が見られた.(4) マイクロ波ブランチングを行うことでドリップの発生を抑制することができた.(5) カリウム損失率は加熱後,冷却後,解凍後それぞれにおいて熱湯浸漬よりマイクロ波によるブランチングを用いた試料のほうが低い値となった.以上のことから,サトイモおよびナガイモのブランチングには包装した試料にマイクロ波を照射する方法が有用である可能性が示唆されたが品質に関しては更なる調査が必要である.