著者
金山 淳一 北條 孝 田村 直良
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.104, pp.1-6, 2002-11-12
参考文献数
7
被引用文献数
1

本論文では、一連の出来事において関連する人間の相互関係として意味構造を定義し、特に新聞の事件記事から意味構造(犯罪スキーマ)を抽出する手法を述べる。事件スキーマの要素は、関連人物の容疑者、被害者、警察としての同定、それぞれのプロフィール、犯罪の動機、事件の進行などからなり、新聞記事から抽出される。解析、抽出処理は、スキーマの要素に応じて、パターンマッチング的な手法、構文解析、格フレーム抽出に基づく手法、主題の構造解析に基づく手法、時間セグメント分割に基づく手法などにより、犯罪スキーマとして再構成する。In this paper, we define a semantic structure as mutual relations among persons who relate a crime and we present a method to extract the semantic structure, especially from crime articles of newspaper.We call hte structure as crime scheme The scheme consists of descriptions of persons who relate the crime, identi?cation of the persons with one of suspect, victim or police, the motivation of the suspect of the crime and theevent sequences occurred in the crime. The analysis and the extraction are based on the pattern matching, syntax analysis, case frame extraction, thematic structure extraction and so on, and are reconstructed as a scheme, according to the element of the scheme.
著者
藤田 彬 藤田 央 田村 直良
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.281-301, 2012-12-14 (Released:2013-03-19)
参考文献数
35
被引用文献数
1

本稿では,文章に対する評点と国語教育上扱われる言語的要素についての特徴量から,個々の評価者の文章評価モデルを学習する手法について述べる.また,学習した文章評価モデルにおける素性毎の配分を明示する手法について述べる.評価モデルの学習には SVR を用いる.SVR の教師データには,「表層」「語」「文体」「係り受け」「文章のまとまり」「モダリティ」「内容」というカテゴリに分けられる様々な素性を用意する.これらには日本の国語科教育において扱われる作文の良悪基準に関わる素性が多く含まれる.なおかつ,全ての素性が評価対象文章に設定される論題のトピックに依存しない汎用的なものである.本手法により,文章の総合的な自動評価,個々の評価者が着目する言語的要素の明示,さらに評点決定に寄与する各要素の重みの定量化が実現された.
著者
比留間 正樹 奈良 雅雄 田村 直良
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.53-54, 1997-09-24

本研究では, 比較的長い論説文を対象とした, 文章解析の重要な要素であるセグメンテーションの手法について論じる。計算機ネットワークの発達に伴い, 電子化された大量の文書が入手可能となっている今, それらを効率よく利用するために, 文書理解, 自動抄録などの文書処理技術が求められている。文章の構造化はそれらの処理の前提となる過程であるが, 非常に知的な処理である。しかし, 大量の文書を高速に処理するためには, なるべく深い意味解析に立ち入らずに表層的な処理を行なうことが求められる。また, 対象となる文章が長ければ長いほど, 構造化を行なうことは困難であると同時に正確性に欠ける。そこで, 本研究では構造化の困難な長い文章に対して, 構造化の重要な要素であるセグメンテーションの手法について検討する。セグメンテーションを行なう手法としては, 語彙的結束性や手がかり語の情報など複数の知識を用いた手法などが提案されている。この手法は統計的にトップダウン的処理で, セグメンテーションを行なっている。しかし, そのような手法では, 局所的な連接関係, つまり接続表現や文末表現からセグメントの境界としてふさわしくない位置に対しても, 評価閲数の値のみからセグメンテーションを行なってしまう可能性がある。本研究では, 田村らが提案したトップダウン的, ボトムアップ的アルゴリズムを再帰的に行なうことで, トップダウン的アプローチの欠点をボトムアップ的アプローチで補いながらセグメンテーションを行なうものである。
著者
田村 直良 片山 卓也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.260-267, 1984-03-15

本論文では双方向性階層的関数型プログラミングBi-HFPを提案する.HFPでは 一つの処理単位をモジュールによって表す.各モジュールは値の授受のために入力属性挫出力属性のリストをもつが この属性の値がある条件(結合条件)を満たしたときに 親モジュールをより簡単な処理を行う子モジュールに分割する.分割時には 親 子モジュール間の属性方程式(意味規則)に従ってさらにいくつかの属性値が決定される.Bi-HFPにおいてはHFPと同一な記述を 結合条件が満たされたときに子モジュールが親モジュールに統合されるというようにも拡張解釈する.Bi-HFPの記述例としてパーザについて述べる.われわれの方法では 扱う文脈自由文法の非終端記号をモジュールに 生成規則をモジュールの分割統合に対応させる.処理する入力文字列を親モジュールの入力属性に与え この文字列の先頭が適したものであるかどうかを結合条件に用いるとトップ・ダウン・パーザが記述できる.また 子モジュールに対応する部分文字列が連続であるかどうかを結合条件とするとボトム・アップ・パーザが得られる.両方式とも自然言語の意味についての属性 属性方程式を導入することによって自然言語処理へと拡張することが可能である.われれはまた Bi-HFPの操作的意味を定義する.Bi-HFPの計算の状態は モジュールの階層的分割関係を示す木(計算木)の集合により表されるが この状態に関する2項関係によりBi-HFPの計算過程は定義される.
著者
田村 直良 後藤 敏行 島田 広
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

1.データベースについて:プロトタイプを構築した。同一楽譜の異なる点訳に対応でき、五線譜から点字楽譜への変換機構も自動的に呼び出せる。ホームページ等により公開していく予定である。2.点字楽譜ビューア(統合環境)について:点字楽譜の構成要素ごとの色分けや点字プリンタへの出力機能を持つ。点訳作業の検証工程や、晴眼者の点字楽譜習得、視覚障害者教育での利用も可能である。3.点字楽譜XMLの仕様策定について:Contrapunctusプロジェクト(2006~2009)でBMMLと呼ばれるXMLが公開され、これを採用する。
著者
後藤 敏行 田村 直良 立野 玲子
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J93-D, no.10, pp.1947-1957, 2010-10-01

電子楽譜の普及によりインターネットを経由して楽譜情報にアクセスできる環境が整ってきた.これに対して,視覚障害者が用いる点字楽譜はいまだ入手が困難である.筆者らは,電子楽譜( MusicXML )から点字楽譜を生成する自動翻訳システムを研究開発し,ホームページで公開するとともに,システムの評価と拡張を進めてきた.本研究では,交響曲などを含めた多様な楽譜に対応し,点字楽譜における短縮表現などの多様な表現形式を取捨選択できるように自動翻訳手法の機能拡張を行うとともに,インターネット上の電子楽譜を翻訳して提供する機能を開発した.本論文では,これらの機能と利用状況から示されたシステムの有用性について報告する.
著者
森野 比佐夫 後藤 敏行 田村 直良
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.J85-D1, no.5, pp.402-410, 2002-05-01

点字楽譜は一般には五線譜として2次元的に表記される音楽情報を,点字を用いて表現するものである.本研究では,点字楽譜から五線譜を生成するための機能実現の第1段階として,点字楽譜の自動解析手法について検討を行った.点字楽譜を言語として見る場合,音符や曲想記号他の楽譜上の音楽情報を単語とする文と見ることができる.点字楽譜を計算機で解析するにあたって,単語(終端記号)が区切り記号のない不定長であり,単語に多義性があること,複数の修飾状態が交差することなど言語的な煩雑さを含むという問題がある.本論文では,点字楽譜のもつ問題や特殊性について議論するとともに,点字楽譜を文脈自由文法に基づく人工言語としてとらえ,言語処理の枠組みを用いた解析手法を提案する.更に,実際の点字楽譜を用いた評価実験の結果について報告する.
著者
阿部 亮介 後藤 敏行 田村 直良
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.90, pp.123-128, 2006-08-08

点字楽譜は,視覚障害者が楽譜を理解するために考案された記譜法である.近年,計算機の普及に伴い視覚障害者が従来以上に音楽に親しむ環境が整備されたことから,本格的な音楽知識獲得のために点字楽譜を学ぶ機会と人口は増加している.我々はこれまで,五線譜を点字楽譜に変換する自動点訳システムと,点字楽譜を解析し五線譜に変換する校正支援システムを構築し,特に校正支援システムにおいては,点字楽譜特有の曖昧性を解決し一意に特定の音楽記号として出力することは困難であることを確認した.また,現在点字楽譜の統合的なデータベースの構築が進められているが,印刷のためのデータ形式である既存の点字楽譜データフォーマットでは,蓄積や検索,再利用などの面で制限が多く,より柔軟に保存できる保存形式が必要であると考えられる.本稿では,従来の研究より得られた点字楽譜特有の曖昧性について議論し,次に点字楽譜の保存に適したXMLによる表現を提案する.最後に,既存の楽譜保存形式との比較を行い,曖昧性への対応について議論する.Braille music (Braille Musical Notation) is a musical notation designed so that a visually handicapped person may understand music. Recently, it is expected to increase the opportunity in which braille music is used as so that a visually handicapped person may learn music in earnest from the environment where a visually handicapped person was familiar with music beyond before having been prepared caused by the diffusion of the computer. By the usual research, we have built an automatic transcription system which can change 5-line music into braille music and the proofreading support system which can analyzed braille music and produce 5-line music. However, as for the proofreading support system, it was difficult to solve ambiguity of braille music and output it as a music sign in one meaning. And, though it proceeds with building of the integrative database of braille music at present, we think that the preservation form which can be preserved more flexibly is necessary, because an existent braille music data format is for the printing, and there are many limitations by accumulation, reference, reuse, and so on. In this paper, we discuss the ambiguity which is characteristic of the braille music which could get it more than usual research. Next, we propose an expression by the XML which is suitable for the preservation of braille music, and we compare it with an existent music preservation form, and discuss correspondence to the ambiguity.