著者
亀山 郁夫 白井 史人 林 良児 沼野 充義 甲斐 清高 野谷 文昭 梅垣 昌子 藤井 省三 高橋 健一郎 齋須 直人 望月 哲男 番場 俊 越野 剛
出版者
名古屋外国語大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

ロシアの作家フョードル・ドストエフスキーの文学のもつ世界的意義について、「危機」の想像力と「再生」のヴィジョンをキー概念としつつ、主に2つの観点から解明する。Ⅰ、アレクサンドル二世暗殺を頂点とする19世紀ロシアの社会と人間が陥った危機の諸相とドストエフスキー文学の関連性を、歴史、宗教、文学、人間の観点から明らかにし、Ⅱ、「危機」の想像力と「再生」のヴィジョンが、世界諸地域の文学及び表象文化(映画、演劇、美術ほか)にどう受け継がれ、再生産されたかを明らかにする。後者の研究においては、「世界のドストエフスキー表象」と題するデータベース化を目指している。
著者
高木 裕 石田 美紀 番場 俊 逸見 龍生
出版者
新潟大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

2015年4月25日に、京都国際マンガミュージアム、京都精華大学国際マンガ研究センターとの共催で国際シンポジウム「ANIMEのアイデンティティ:表現・物語・メディア」を開催し、アニメの〈声〉の表現様態と、そこに立ち現れる主体の擬似的な経験の特質について事例報告をもとに、討議と行った。アニメの場合、〈声〉の源となる仮想の身体の生成には、それに呼応する観客・視聴者・聴取者においても〈声〉の経験が不可欠であることを確認した。
著者
番場 俊
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究の成果は以下のようにまとめられる。(1)同時代の法的・宗教的言説を背景にドストエフスキーのテクストを分析することで、文学的言語行為としての「告白」の不安定さを浮き彫りにした。(2) 19世紀に引き起こされた視覚の再構成が文学に与えたインパクトを考察した。(3)精神分析と小説の関係の理論的再検討を通して、ドストエフスキーの小説における「突然と」「あとから」の時間構造の重要性を明らかにした。
著者
高木 裕 鈴木 孝庸 佐々木 充 番場 俊 平野 幸彦 佐々木 充 鈴木 孝庸 番場 俊 平野 幸彦
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

「声とテクストに関する比較総合的研究」グループは、フランスのボルドー第3大学との共同研究を推進し、平成19年度には、エリック・ブノワ教授による講演会を開催し、研究の打ち合わせを行った。平成20年度には、国際シンポジウムを開催し、フランスのボルドー第3大学の研究グループ「モデルニテ」から、エリック・ブノワ教授とドミニク・ジャラセ教授が参加し、共同研究の成果を確認した。最終的に研究成果を国内に問いかけるために、平成21年3月に、公開シンポジウム「声とテクスト論」を開催し、日本で声とテクストの問題をさまざまな角度から研究している明治学院大学の工藤進教授の基調講演とともに、同時に「<声>と身体の日本文学」と題して、ワークショップも開催し、日本文学をテーマにプロジェクトメンバーによる研究報告が行われ、活発な質疑応答があった。