著者
神蔵 美枝子 義平 邦利 合田 幸広
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.455-459_1, 1999-12-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
13
被引用文献数
3 5

食用赤色104号 (R104) 中の2種の副成色素 (P1, P2) を単離し, 各種機器分析を用い構造決定を行った. その結果, P1は, R104のキサンテン部の2位, 7位の臭素が脱離した4′,5′-ジブロモ-4,5,6,7-テトラクロロ-3′,6′-ジオキシドスピロ [イソベンゾフラン-1(3H),9′-[9H] キサンテン]-3-オン, P2は, 7位の臭素が脱離した2′,4′,5′-トリブロモ-4,5,6,7-テトラクロロ-3′,6′-ジオキシドスピロ [イソベンゾフラン-1(3H),9′-[9H]キサンテン]-3-オンであることが判明した. 更に, HPLCを用い市販R104 (4社9試料) 中の混在量を調べた. その結果, すべての試料でP2が検出され, 0.08~5.21%の混在量であった. 他方, P1は, 5試料で検出されず, 最大検出値は, 0.06%であった.
著者
豊田 正武 伊藤 誉志男 一色 賢司 大西 和夫 加藤 丈夫 神蔵 美枝子 白石 美子 原田 行雄 深澤 喜延 横山 剛 米田 孟弘 平山 佳伸 山本 芳子 藤井 正美 慶田 雅洋
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.36, no.6, pp.489-497, 1983 (Released:2009-11-16)
参考文献数
13
被引用文献数
3 4

1) 1982年11月上旬~中旬に, 厚生省の食品添加物1日摂取量調査方式 (マーケットバスケット方式) に従い, 各種食品を, 東京で大手スーパーより, 東京, 大阪で中堅スーパーより, 仙台, 和歌山, 北九州で中小スーパーより, 札幌, 山梨, 長野, 島根で地元小売店より購入し, 1人1日喫食量に相当する試料量を採取し, 8食品群ごとに集め, 各種食品添加物含量を分析し, 1日摂取量を求めた。2) 48品目の各種食品添加物の10機関の平均1日総摂取量は119.8mgであり, 個々の食品添加物の平均1日摂取量は, プロピレングリコール43mg, ソルビン酸36.3mg, 硝酸35.5mg, 安息香酸1.44mg, グリチルリチン酸1.39mg, サッカリンナトリウム0.91mg, プロピオン酸0.60mg, パラオキシ安息香酸エステル類0.23mg, デヒドロ酢酸0.19mg, 合成着色料0.096mg, 亜硫酸0.073mg, BHT0.023mg, 亜硝酸0.018mg, BHA0.001mgであった。3) 各種食品添加物の1日摂取量のADIに対する割合は, 天然由来も含む硝酸以外0~3%の範囲内にあり, 購入先の規模別では, 地元小売店の食品で保存料, 甘味料が多く, 中堅スーパーでは添加物含量が若干低い傾向が見られた。