- 著者
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立山 千草
五十嵐 喜治
- 出版者
- 公益社団法人 日本食品科学工学会
- 雑誌
- 日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
- 巻号頁・発行日
- vol.53, no.4, pp.218-224, 2006-04-15 (Released:2007-05-15)
- 参考文献数
- 19
- 被引用文献数
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ナス果菜外果皮の色が異なる4種のナス果菜において,外果皮,果肉,花弁部位を3%トリフルオロ酢酸で抽出して得られる粗抽出液およびそのSep-Pak Plus C18カートリッジ吸着画分からメタノールで溶出して得られる画分(粗精製抽出液)についてアントシアニン色素およびクロロゲン酸含量の測定を行った.また,DPPHラジカル消去活性を測定し,それら含量と消去活性との関連性について推察した.(1)緑ナスおよび白ナス外果皮の試料からはアントシアニン色素が検出されなかった.これらの花弁には,ナスニンが主要アントシアニン色素として含まれていた.米ナス外果皮の主要アントシアニンはデルフィニジン3-O-ルチノシドと同定された.また,新たにデルフィニジン3-O-ルチノシド-5-O-グルコシドも含まれることが明らかとなった.(2)各種ナス果菜外果皮および花弁粗抽出液,粗精製抽出液はいずれも,DPPHラジカル消去活性を示した.各ナスのDPPHラジカル消去活性は,クロロゲン酸含量と高い相関を示し(相関係数r=0.762),クロロゲン酸がこれらナスのラジカル消去活性と強く関わっていることが推察された.