著者
竹内 俊貴 鳴海 拓志 西村 邦裕 谷川 智洋 廣瀬 通孝
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, no.25, pp.99-104, 2010-06-29
参考文献数
10
被引用文献数
6

本研究では,過去の購買情報から未来の消費行動を予測・提示することで,ユーザの収支バランスの改善を図ることを目的とする.まず,レシートをスキャン・OCR(光学文字認識)することで,店名・住所・電話番号・消費金額といった購買情報を記録した(レシートログ).大量のレシートログを可視化することで,消費行動には時間的・場所的周期性があることを発見した.そして,周期性を利用し,未来の消費金額・可能性を予測・提示するアプリケーションを開発した.それらを実際にユーザに利用してもらい,評価することで,予測提示がユーザの消費行動に影響を与えることが分かった.
著者
廣瀬 通孝 谷川 智洋 鳴海 拓志 竹内 俊貴
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

社会システムの円滑な運営には,人間を始めとするシステム内の大量のコンポーネントの行動誘発技術が必要である. 我々はコンポーネントの挙動を収集可能なソーシャルセンサ,センサ出力の集積からシステムの未来を推定する動的シミュレーション,コンポーネントの行動を変化させるソーシャルアクチュエータを研究している. 本講演では,これらの融合によって可能となるサイバネティックシミュレーションの概要を述べる.
著者
竹内 俊貴 田村 洋人 鳴海 拓志 谷川 智洋 廣瀬 通孝
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.11, pp.2441-2450, 2014-11-15

本研究では,個人の電子的な生活記録であるライフログとあらかじめ決まっているスケジュールに基づいて,未来のタスクの進捗状況を予測・提示することで,円滑なタスク進行を促す手法を提案する.複数のタスクの重複による管理の煩雑さや,人間の時間選好性によるプランニングの誤りにより,将来的なタスク状況を適切に意識できずに破綻が生じることがある.提案手法は,未来のタスク状況を逐時フィードバックすることで,作業量を修正するようにユーザに自発的に行動変化を起こさせる.自由記述形式のライフログを取得する実験から,日常行動を「睡眠,食事,生活,タスク,予定,移動,余暇」の7項目に分類することとした.ユーザは各行動に当てた時間をスマートフォンを用いて記録し,また,Webカレンダを用いてあらかじめ定まっているスケジュールを記録する.これらの情報から,簡単な単回帰モデルによる未来予測を行い,馴染みのある日記を模したインタフェースに未来のタスクの進捗状況を提示するシステムを構築した.ユーザスタディにより,予測提示が被験者の行動に影響を与えたことを確認した.また,提案システムにおいては,日記を模したインタフェースが,グラフを用いたインタフェースよりも有用であるという評価が得られた.
著者
岡田 直弥 竹内 俊貴 谷川 智洋 鳴海 拓志 廣瀬 通孝
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

個々が制御されない自動車においてドライバの行動を変容するには動機付けが肝要である.動機付けを与える手法のひとつとして,ゲーム以外の文脈にゲーム要素を取り入れるゲーミフィケーションがある.中でも,継続的に効果のある内発的動機付けに基づいて,高速道路上のドライバの休憩行動誘発を試みた.本講演では,実際に構築したシステムおよびその効果を報告するとともに,人の行動を変容させる技術について議論したい.
著者
諏訪恭平 竹内俊貴 中里直人 谷川智洋 廣瀬通孝
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.715-717, 2014-03-11

高速道路における渋滞時,サービスエリア(SA)に滞在しているドライバにとって,いつSAを出発するかは問題である.そのような場合においてSAの出発時間による運転時間の変化の情報を知ることができれば,ドライバは適切な出発時刻を選択できる.それにより,ドライバにとっては総運転時間や渋滞による苛立ちの減少,SAにとっては活性化や収益増加,ひいては渋滞自体の低減にも繋がると考えられる.本研究では,運転時間の未来予測・提示によりドライバの行動を変化させる手法を提案し,その基礎的な検討を行う.実際に,東名高速道路上り線のSAにおいて被験者にシステムを使用してもらい,SA出発時刻が変化するかどうかを調査した.
著者
竹内 俊貴 田村 洋人 鳴海 拓志 谷川 智洋 廣瀬 通孝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.11, pp.2441-2450, 2014-11-15

本研究では,個人の電子的な生活記録であるライフログとあらかじめ決まっているスケジュールに基づいて,未来のタスクの進捗状況を予測・提示することで,円滑なタスク進行を促す手法を提案する.複数のタスクの重複による管理の煩雑さや,人間の時間選好性によるプランニングの誤りにより,将来的なタスク状況を適切に意識できずに破綻が生じることがある.提案手法は,未来のタスク状況を逐時フィードバックすることで,作業量を修正するようにユーザに自発的に行動変化を起こさせる.自由記述形式のライフログを取得する実験から,日常行動を「睡眠,食事,生活,タスク,予定,移動,余暇」の7項目に分類することとした.ユーザは各行動に当てた時間をスマートフォンを用いて記録し,また,Webカレンダを用いてあらかじめ定まっているスケジュールを記録する.これらの情報から,簡単な単回帰モデルによる未来予測を行い,馴染みのある日記を模したインタフェースに未来のタスクの進捗状況を提示するシステムを構築した.ユーザスタディにより,予測提示が被験者の行動に影響を与えたことを確認した.また,提案システムにおいては,日記を模したインタフェースが,グラフを用いたインタフェースよりも有用であるという評価が得られた.People who are busy generally have to manage a great variety of tasks. But sometimes, they fall behind in minor tasks and gradually, even without them noticing, a huge backlog piles up, far beyond the person's capacity to complete them well and on time. We proposed a task-management system that predicts a user's future state on the basis of the user's lifelog and plans. The proposed system gives feedback about future situation of a task, and it brings behavior induction to users. In this reseach, we classifies daily activities as sleep, meal, life, task, plan, movement, and leisure. The system predicts the time which a user can spend on a task using a simple linear regression model. Then it presents the future status to the user using a diary-like interface. We implemented the system using a smartphone and estimated its usefulness with a user test. As a result, the users of our system saw their future diaries and tried to alter their current daily activities.
著者
田村 洋人 小川 恭平 竹内 俊貴 鳴海 拓志 谷川 智洋 廣瀬 通孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:21859329)
巻号頁・発行日
vol.112, no.106, pp.43-48, 2012-06-19
参考文献数
8

本研究は,ライフログを分析して未来のタスクの進捗状況を予測・提示するシステムを構築し,ユーザに円滑なタスクの進行を促すことを目的とする.ここではタスクを,予定以外の時間を割いて行う,努力を伴う作業とする.人々の行動を記録・分析した結果,行動を「予定・タスク・余暇・移動・食事・睡眠」の6項目に分類し,各行動に当てた時間をライフログとして取得することとした.また,長期間に渡り行動時間を記録した結果,行動時間を蓄積したライフログとスケジュール情報から将来タスクに費やせる時間を予測できることがわかった.そこで,人々に馴染みのある日記を模したインタフェースに未来のタスクの進捗状況を提示するシステム「未来日記」を開発した.被験者を対象とした評価実験により,予測を提示することで,タスクを円滑に進めるようユーザを促せたことが確認された.また,未来の情報は日常生活においてタスクを進める上で効果的に働き,未来日記の有効性は高いという評価を得た.未来のタスクの進捗を,見慣れた日記形式で直感的に把握することで,ユーザのタスクの進行が促進されたものと考えられる.
著者
竹内 俊貴 藤井 達也 小川 恭平 鳴海 拓志 谷川 智洋 廣瀬 通孝
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
pp.D-MDF04, (Released:2015-07-23)
参考文献数
21

Modern people are concerned with healthy eating habits; however, sustaining these habits often requires a vigilant self-monitoring and a strong will. The satisfaction found in a meal is influenced not only by the food itself, but also by external stimuli and information. This effect is called expectation assimilation in behavioral science. We propose a social media system that enables people to begin eating meals that are more healthful naturally and without conscious effort. This system uses others' positive evaluations as a trigger of expectation assimilation. Using the proposed system, users share information on their meals and evaluate the yumminess and healthfulness of each other's meals. Novelty of the system is that the system modifies others' evaluations, displaying evaluations of healthfulness as those of yumminess to the user consuming the meal. Therefore, users tend to eat more foods that are evaluated as healthful foods by others and thereby, improve their eating habits without noticing it. In this paper, we report about the mechanism of the proposed system and results of a user study under controlled circumstances. Moreover, we integrated our method with a published mobile application that already had a lot of users. We examined our proposal in the real-world context with the application and, consequently, proved practical effectiveness of the method.