著者
竹田 博信
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
人間科学研究紀要 (ISSN:13471287)
巻号頁・発行日
no.9, pp.261-269, 2010-01

「遅刻は当たり前」「タメ口(目上の者に対する友だち言葉)は当たり前」「周りに流されやすい」「うまくいかないと,みんな他人のせいにする」「自分の考えや主張が無い」「プライドは高いが学力は 低い」「 競争が不得意」等々。これらは,採用担当者が情報交換をする研修会で,最近の学生の印象を語りあったものである。2000 年以前は「マニュアルに頼ってばかりで面白みに欠ける」「個性と自分勝手をはき違えている」など行動には移すが,マニュアルに頼る学生が多い。という評価が多かった。しかし, 2000 年以降,とりわけ 2005 年以降最初に書いたような自己主張が無い,もしくは最初から「戦い」を避けるような学生が多くなってきたという声が多くなってきた。 しかし,彼らを採用し,企業戦士として育成していくのは企業の使命であるから,企業はこのような学生を吟味して採用していく必要がある。そこで,今の学生が置かれている環境を把握するとともに,採用担当者は学生たちをどう見て,何を憂慮されているのかの視点から,大学に出来ることを探った。
著者
成田 雅子 信本 聖子 竹田 博 森山 友恵 森田 美範 中岡 祐司
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.64, no.7, pp.535-539, 2011-07-20 (Released:2017-05-26)
参考文献数
13
被引用文献数
6 12

北海道帯広市のばんえい競馬場で2004年12月から翌年3月,191頭の重種馬(在厩馬の約3割)に発熱と食欲不振の症状がみられた.発症馬21頭中14頭の発症時と回復時の組血清で牛コロナウイルスに対する中和抗体価の有意な上昇が認められ,発症馬の糞便から馬コロナウイルスNC99株の遺伝子ときわめて相同性の高い遺伝子が検出された.一方発症馬の鼻汁と糞便からコロナウイルス以外の既知病原体と遺伝子は検出されず,発症馬21頭の血清学的検査で馬ヘルペスウイルス1型,馬インフルエンザウイルス,ゲタウイルス,馬ロタウイルス,馬鼻炎Aウイルス,馬アデノウイルス,馬動脈炎ウイルス,腺疫,馬パラチフスに対する有意な抗体価の上昇は認められなかった.以上のことから今回集団発生した疾病は馬コロナウイルスの感染により起こされたことが疑われた.
著者
竹田 博信
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
大阪樟蔭女子大学研究紀要 (ISSN:21860459)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.190-196, 2011-01

「就職氷河期の再来か?」という記事が今年もマスコミで喧伝されている。昨年一年間の学生の就職活動を支援していて気付いた点が、視野が狭いために「情報」を取得できる情報が少なく、またその少ない情報に対してもリテラシーが低いために正しく活用できていないことだった。改めて企業側の視座からの意見を確認して、そこからの気づきについてまとめてみた。
著者
佐々木 宏二 増田 昇 井原 縁 竹田 博康 加我 宏之
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究(オンライン論文集) (ISSN:1883261X)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.59-69, 2020-11-20 (Released:2021-01-15)
参考文献数
65

This study aims to clarify forest characteristics and formation process of wooded flat areas inhabited by deer in Nara Park, known for its beautiful scenic landscape, and to explore key factors contributing to the forest formation. We probed into a wide range of past and present documents relating to afforestation of the park, including those written in the Edo period before the park opened. The study found that the wooded areas are classified into six categories, each dominantly comprising a group of tall trees. It has also revealed that there are three factors that have shaped their distinctive forest formation, including the eating habit of deer inhabiting Nara Park, preservation of historical or cultural spaces of religious, historical, or cultural values, and landscape creation based upon newly developed or improved park environments of integrative and scenic values, while presenting basic concepts conducive to future forest protection and sustainability in response to each formation factor.
著者
河北 雄一郎 新居 早也佳 橋本 博子 永谷 基浩 村井 一人 竹田 博幸
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.27, 2015

【目的】国立循環器病研究センターの減塩食「かるしおレシピ」は素材のうま味を引き出す京料理の考え方をベースとして、美味しく食べられるように工夫されている。レシピの基本はだし汁1.3Lに淡口醬油50ml、砂糖30g、塩6gを合わせた八方だしで、煮物から下茹でなど様々な調理に利用できる。一般的な八方だしには淡口醤油が多用されるが、かるしお八方だしにも淡口醤油が必須の調味料として使用されている。そこで本研究では、かるしお八方だしに淡口醤油を使う意義を解明することを目的とした。【方法】減塩調理に醤油が及ぼす影響を評価するため、淡口醤油と濃口醤油各々で調製した八方だしで、長芋の煮物、大根とうす揚げの煮物、ぶり大根、鯛の煮付け、治部煮、筑前煮を同条件で調理し、SD法による官能評価を行った。既に我々は塩味とだし風味について、淡口醤油中の方が濃口醤油中に比べ低い濃度で識別できることを報告してきたが、甘味は検討できていなかったため、本報告では甘味を識別できる濃度を調査した。淡口醤油と濃口醤油を用いてうどんだしを調製し、砂糖濃度1%を中心としてその濃度差を変えて2点識別試験片側検定にて甘味の閾値を比較した。【結果】減塩調理時の官能評価では全てのメニューで淡口醬油が濃口醤油よりも「素材の味が生きる」項目で有意差が見られた(P<0.001)。また、淡口醤油では砂糖濃度1%と1.25%の差を有意水準0.1%で識別できたが、濃口醤油では識別できなかった。以上より、淡口醤油は、塩味やだし風味に加えて、甘味を感じやすいことが明らかとなり、素材の味を引き立て、料理を低塩で美味しく仕上げることができる点で、かるしお八方だしに必須であることが示唆された。
著者
大平 陽一 竹田 博之 佐々木 良治
出版者
日本作物學會
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.58-65, 2009 (Released:2011-03-05)

タンパク質変異米水稲品種の米粒内における種子貯蔵タンパク質の分布特性を明らかにするために、搗精歩合の異なる米粒のタンパク質含有量を調査し、米粒内の層別のタンパク質含有量と存在割合を算出した。タンパク質変異米水稲品種では、一般食用水稲品種「ニホンマサリ」と同様に、米粒の外層部である100〜>80%層に総タンパク質の44〜45%が存在した。一方、易消化性タンパク質は、いずれの品種も100〜>80%層に44〜48%が存在したが、「ニホンマサリ」では90〜>80%層に最も多く、タンパク質変異米水稲品種では100〜>90%層に最も多かった。タンパク質変異米水稲品種において易消化性タンパク質が最外層に多く集積する傾向は、低グルテリン米水稲品種より低グルテリン・26 kDaグロブリン欠失米水稲品種で顕著だった。「ニホンマサリ」では、主要な易消化性タンパク質である37-39 kDaグルテリンαと22-23 kDaグルテリンβが90〜>80%層に多く存在しているのに対し、タンパク質変異米水稲品種では、37-39 kDaグルテリンαや22-23 kDaグルテリンβの量が低下し、相対的に易消化性タンパク質に占める割合が高くなった57 kDa超過タンパク質と57 kDaタンパク質が100〜>90%層に最も多く存在していた。したがって、易消化性タンパク質の分布における品種間差異は、これらのタンパク質画分の分布特性の差異を反映したことによると推察された。易消化性タンパク質は、80〜>70%層を含む層よりも内層部ではより少ない割合でしか存在しなかったので、玄米から易消化性タンパク質を効率的に低減するには、80%程度の搗精歩合が望ましいと考えられた。
著者
大平 陽一 竹田 博之 佐々木 良治
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.58-65, 2009 (Released:2009-02-10)
参考文献数
26
被引用文献数
3

タンパク質変異米水稲品種の米粒内における種子貯蔵タンパク質の分布特性を明らかにするために, 搗精歩合の異なる米粒のタンパク質含有量を調査し, 米粒内の層別のタンパク質含有量と存在割合を算出した. タンパク質変異米水稲品種では, 一般食用水稲品種「ニホンマサリ」と同様に, 米粒の外層部である100~>80%層に総タンパク質の44~45%が存在した. 一方, 易消化性タンパク質は, いずれの品種も100~>80%層に44~48%が存在したが, 「ニホンマサリ」では90~>80%層に最も多く, タンパク質変異米水稲品種では100~>90%層に最も多かった. タンパク質変異米水稲品種において易消化性タンパク質が最外層に多く集積する傾向は, 低グルテリン米水稲品種より低グルテリン・26 kDaグロブリン欠失米水稲品種で顕著だった. 「ニホンマサリ」では, 主要な易消化性タンパク質である37-39 kDaグルテリンαと22-23 kDaグルテリンβが90~>80%層に多く存在しているのに対し, タンパク質変異米水稲品種では, 37-39 kDaグルテリンαや22-23 kDaグルテリンβの量が低下し, 相対的に易消化性タンパク質に占める割合が高くなった57 kDa超過タンパク質と57 kDaタンパク質が100~>90%層に最も多く存在していた. したがって, 易消化性タンパク質の分布における品種間差異は, これらのタンパク質画分の分布特性の差異を反映したことによると推察された. 易消化性タンパク質は, 80~>70%層を含む層よりも内層部ではより少ない割合でしか存在しなかったので, 玄米から易消化性タンパク質を効率的に低減するには, 80%程度の搗精歩合が望ましいと考えられた.
著者
竹田 博信 Hironobu TAKEDA
雑誌
大阪樟蔭女子大学人間科学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.9, pp.261-269, 2010-01-31

「遅刻は当たり前」「タメ口(目上の者に対する友だち言葉)は当たり前」「周りに流されやすい」「うまくいかないと,みんな他人のせいにする」「自分の考えや主張が無い」「プライドは高いが学力は 低い」「 競争が不得意」等々。これらは,採用担当者が情報交換をする研修会で,最近の学生の印象を語りあったものである。2000 年以前は「マニュアルに頼ってばかりで面白みに欠ける」「個性と自分勝手をはき違えている」など行動には移すが,マニュアルに頼る学生が多い。という評価が多かった。しかし, 2000 年以降,とりわけ 2005 年以降最初に書いたような自己主張が無い,もしくは最初から「戦い」を避けるような学生が多くなってきたという声が多くなってきた。 しかし,彼らを採用し,企業戦士として育成していくのは企業の使命であるから,企業はこのような学生を吟味して採用していく必要がある。そこで,今の学生が置かれている環境を把握するとともに,採用担当者は学生たちをどう見て,何を憂慮されているのかの視点から,大学に出来ることを探った。