著者
織田 肇
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.7, no.10, pp.934-940, 1978-10-18 (Released:2010-03-18)
参考文献数
7
著者
田井中 秀嗣 織田 肇 中村 清一 田淵 武夫 野田 哲朗 三戸 秀樹
出版者
公益社団法人日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.241-249, 1998-11-20
参考文献数
22

阪神淡路大震災における勤労者のストレス-家屋被害別にみた1年半後のストレス症状-:田井中秀嗣ほか.大阪府立公衆衛生研究所労働衛生部-阪神淡路大震災被災地域に職場のあった勤労者を対象に, 震災1年半後に, 被災実態とストレス関連症状の有無を尋ねる質問紙調査を実施した.製造業, 病院, 地方公務員, 交通・港湾関連の勤労者3, 015名から回収(回収率40%)した質問票を分析した結果, ストレス関連諸症状の訴えは家屋被害が大きい群ほど高く, また, それら諸症状の訴えは時間経過に伴い減少するが, 家屋被害の大きい群では1年半後にも高い訴えを示す.心的外傷後ストレス障害(PTSD: Post Traumatic Stress Disorder)様の症状を示す者の比率を男性勤労者についてみると「家屋被害なし, あるいは軽微であった群」では, 震災直後21.8%, 3ケ月後12.9%, 1年半後3.7%であり, 直後にはかなりみられるが, 1年半後は少ない, 他方「家屋被害が大きく元の家に住むことができなかった群」では, 直後48.0%, 3ケ月後34.2%, 1年半後12.6%であり, 直後も多く, かつ, 1年半後もかなり多い.持病の再発・悪化を訴える者の比率は震災直後頃よりも3ケ月後頃に高く, 1年半後でもほとんど減少せずそのまま残る.職業上の問題としては, 失業不安, 震災後の繁忙と過労, 無理な出勤, 通勤の不便, 危険を感じながらの作業, 収入減, 勤務地の変更・出向が訴えられた.
著者
熊谷 信二 田井中 秀嗣 宮島 啓子 宮野 直子 小坂 淳子 田淵 武夫 赤阪 進 小坂 博 吉田 仁 冨岡 公子 織田 肇
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.131-138, 2005 (Released:2006-01-05)
参考文献数
32
被引用文献数
18 10

高齢者介護施設の介護労働者における腰部負担を評価するために,30秒スナップリーディング法を用いて,6名の介護労働者の作業内容および作業姿勢を調査した.また,傾斜角モニターを用いて,上体傾斜角の調査も行った.作業内容については,「入浴・洗面関連」が勤務時間の22.5%,「食事関連」が21.1%を占めていた.「排泄介助」「移動・移乗介助」および「シーツ交換」はそれぞれ9.3%,8.7%および8.3%であった.介助作業を合計すると43.7%であった.作業姿勢については,「立位」が勤務時間の36.1%,「前傾」が29.5%を占めていた.腰部負担のある3姿勢(「前傾」「しゃがみ」「膝つき」)を合計すると39.0%を占めていた.上体傾斜角が20度以上の時間帯は45.7%に及んでいた.「入浴関連」「シーツ交換」および「排泄介助」における腰部負担姿勢はそれぞれ68.3%,58.2%および49.6%を占めており,これらの作業は腰部への負担がかなり大きいものと考えられた.
著者
平田 衛 熊谷 信二 田渕 武夫 田井中 秀嗣 安藤 剛 織田 肇
出版者
公益社団法人日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.190-201, 1999-11-20
被引用文献数
11

小規模事業所における産業保健サービスの実態を明らかにするために,大阪市に隣接する市の一部地域765の小規模事業所から回収された質問紙(回収率69.3%)を解析した.1∼4人事業所は358(46.8%),5∼9人事業所は203(26.5%),10∼29人事業所は163(21.3%),30∼49人事業所は41(5.4%)であり,主な業種は,製造業(374, 48.9%),卸小売飲食業(153, 20.0%),サービス業(132, 17.3%),建設業(72, 9.4%)であった.健康診断は47.7%でおこなわれ,それを実施しない理由は「時間がない」(不実施事業所の33.3%),「従業員が受診を望まない」(28.1%)であった.健康増進活動は29.2%の事業所でおこなわれていた.小規模事業所が望む産業保健活動として,健康診断(59.0%),健康増進(36.5%),メンタルヘルス対策(25.9%),労使への情報提供(25.5%)が挙げられた.財政的支援および経済的誘導策が各々46.4%,28.8%の小規模事業所から希望があった.地域産業保健センターはあまり知られていない(8.2%)が,健康診断(48.4%),情報サービス(37.5%),作業方法の評価および改善の助言(19.8%),環境測定(12.4%)の希望があった.