著者
古川 忠延 阿部 修也 安藤 剛寿 岩倉 友哉 志賀 聡子 高橋 哲朗 井形 伸之
雑誌
研究報告 デジタルドキュメント(DD)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.3, pp.1-6, 2011-10-01

本研究では,センサーや統計等を通じては獲得できない社会的事象の抽出と活用の可能性調査を目的として,犯罪情報を対象に Twitter 投稿の分析をおこなった.分析を通じ,(1) Twitter 上の犯罪関連投稿には,投稿者自身の犯罪の目撃や被害に関する投稿,公共・公的機関が発表した情報等を引用した投稿,ニュース記事の引用という3種類が存在すること,(2) それらの間で記述されている犯罪種別傾向の違いから,Twitter からのみ抽出できる犯罪情報が存在していること,が分かった.また,犯罪関連投稿を自動抽出する実験結果についても報告する.We analyzed criminal Twitter posts. The purpose is to investigate the possibility of extraction of various social phenomena which can not be acquired by a sensor or statistical prediction. Through the analysis, our findings are: (1) There are three types of criminal tweets: user's experience, announce by public institution, and cited news article. (2) By analyzing the difference between these three types of criminal tweets, there may be criminal information existing only on Twitter. We also show the result of an experiment to extract criminal tweets automatically.
著者
古川 忠延 阿部 修也 安藤 剛寿 岩倉 友哉 志賀 聡子 高橋 哲朗 井形 伸之
雑誌
研究報告 デジタルドキュメント(DD)
巻号頁・発行日
vol.2011-DD-82, no.3, pp.1-6, 2011-10-01

本研究では,センサーや統計等を通じては獲得できない社会的事象の抽出と活用の可能性調査を目的として,犯罪情報を対象に Twitter 投稿の分析をおこなった.分析を通じ,(1) Twitter 上の犯罪関連投稿には,投稿者自身の犯罪の目撃や被害に関する投稿,公共・公的機関が発表した情報等を引用した投稿,ニュース記事の引用という3種類が存在すること,(2) それらの間で記述されている犯罪種別傾向の違いから,Twitter からのみ抽出できる犯罪情報が存在していること,が分かった.また,犯罪関連投稿を自動抽出する実験結果についても報告する.
著者
安藤 剛 松元 一明 横山 雄太 木津 純子
出版者
一般社団法人 日本交通科学学会
雑誌
日本交通科学学会誌 (ISSN:21883874)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.46-51, 2017 (Released:2018-03-01)
参考文献数
8

慢性疾患や急性疾患により、治療薬を服用しながら自動車運転をしている患者は多いが、服薬による交通事故の実態は不明である。今回、医薬品医療機器総合機構の医薬品副作用データベース(JADER)を用いて医薬品による交通事故の実態について調査した。2004年4月〜2016年3月において、JADERの総登録件数は390,669件で、有害事象としての交通事故は342件であった。被疑薬176薬品のROR(Reporting Odds Ratio)および95%信頼区間(CI)下限値を算出した結果、82薬品においてCIの下限値が1を超えており因果関係が示唆された。被疑薬としては、プラミペキソール塩酸塩水和物が47件と最も多く、そのうち36件が突発的睡眠が併発有害事象であった。次いでゾルピデム酒石酸塩46件、プレガバリン35件、バレニクリン酒石酸塩19件、スルピリド13件等であり、添付文書に自動車運転等に関する警告や禁止が記載されている医薬品が主であった。高齢化が進み、自動車運転に対する療養指導、服用すべき医薬品に関する適切な服薬指導は益々重要となる。自動車運転をする患者に対しては、医師や薬剤師が適切にアドバイスする必要があり、その際に、本調査結果は有用な資料の一つとなると考える。
著者
安藤 剛 吉川 陽介 下田 裕太 伊藤 尚 笠井 久隆
出版者
日本保健科学学会
雑誌
東京保健科学学会誌 (ISSN:13443844)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.118-121, 2000-09-25
被引用文献数
1

我々は, 既に神経突起伸長因子であるZ-Leu-Leu-Leu-H(Z-LLL-H)の標的タンパク質として, ウシ脳からZ-LLL構造を有するアフィニティー担体にカルシウム依存的に結合するS-100βを単離した。本論文では, アルデヒド基を有するZ-LLL-HとS-100βの反応性, 反応部位および反応様式について報告する。S-100βはZ-LLL-Hとカルシウム依存的に結合し, 修飾S-100βは, 逆相HPLCにより元のS-100βと異なる位置に溶出された。また反応混合溶液のTOF-MS分析により, 元のS-100βより分子量が大きい修飾S-100βが検出された。さらに修飾S-100βを還元固定後, 酵素などにより切断したペプチド断片のアミノ酸組成分析及びアミノ酸配列分析から, Z-LLL-HはS-100β分子中の8個のLys残基のうちLys-55のみと反応し, ε-アミノ基とアルデヒド基がシッフ塩基を形成する可能性が示された。
著者
安藤 剛寿 関谷 好之 上原 貴夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, no.1, 1997-03-06
被引用文献数
1

各プレイヤは, 自分のハンドの他に, パートナのハンドのイメージと, パートナから見た自分のハンドのイメージを持つ. 私はつぎのビッドを決めるために, パートナのビッドを観察して, アブダクションによりパートナのハンドのイメージ (ビッドをした理由を説明できる仮説) を作る. ところが, パートナのビッドが, 彼女の持つ私のハンドのイメージによって決定されたものならば, 彼女が私のビッドからアブダクションによって作った私自身のハンドのイメージについても知る必要がある. さらに, 彼女の持つ私のイメージにも私が持った彼女自身のイメージが含まれる. このように, 各プレイヤはビッドのシーケンスを逆に辿って再帰的にアブダクションを行い, 観察したビッドのシーケンスを説明できるハンドのイメージを得ると考え, これをビッドを行うプレーヤのモデルの基本とした. このプレーヤがオークションにおいてパートナと協力して良いコントラクトに到達するかどうかは, ニ人の用いるビディングシステムによって左右される. 本研究では, よく知られたChales Gorenの本にあるビディングテーブルに従っている. しかし, このテーブルは最初の3つのビッド (オープニング, レスポンス, リビッド) しか決められないので, その後のビッドは常識的な判断に従うようにした. 例えば, 自分のハンドの点とパートナーのハンドのイメージにおける点の最小値を合計して24点以上, 31点以下ならばゲーム (4ハート, 4スペード, 3ノートランプ) をビッドする.
著者
安藤 剛
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.610, pp.32-39, 2015-02-23

東京都は2014年12月、今後10年間の都政の方針を集大成した「東京都長期ビジョン」をまとめた。五輪関連施設の整備や首都高速道路の更新といった一般からの注目度が高い案件のほかに、防災やインフラの維持管理など、生活に直結し、"都市力"を高める施策を幅広く盛り込んでいる。
著者
安藤 剛
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.591, pp.48-53, 2014-05-12

GRS一体橋梁では両端だけで水平力を負担するので、構造上、橋長をあまり長くできない。橋桁のひずみや乾燥収縮で、盛り土の補強材の破損を招く恐れがあるからだ。現在の技術では60m程度が限界と鉄道・運輸機構は考えている。
著者
安藤 剛寿
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.16, no.6, 2001-11-01

コンピュータを用いたゲームは, 以前から学術的な研究の素材として取り上げられることが多く, 近年, チェス, オセロなどの完全情報ゲームのいくつかでは, コンピュータが人間のチャンピオンに勝つという成果を納めた.しかし, 不完全情報ゲームには, 特有の問題が数多く存在するため, 完全情報ゲームの手法をそのまま不完全情報ゲームに適用することは難しい.本研究では不完全情報ゲームの一つであるコントラクトブリッジのビッドを例題として, 仮説推論機能をもつエージェントを用いて, そのような問題の解決に挑戦した.本論文では, まず, 不完全情報ゲームの新しいモデルを提案した.このモデルでは, ゲームを行うプレイヤをエージェントとし, このエージェントはゲームに関する知識と, 隠された情報をアブダクションにより推論を行う能力, 推論した情報から行動を決定するための判断基準をもつものとした.次に, 提案したモデルに基づいて, コントラクトブリッジのビディングをマルチエージェントシステムとしてモデル化した.ここでは, 各エージェントは, パートナーと協力して利益を最大にし, 敵と競合して損失を最小にするように振る舞う.そして, 制約論理プログラムを用いて, このモデルの完全な実装を行った.商用のコンピュータブリッジとの対戦や, さまざまな条件下での実験を行い, 人間的な柔軟性と, 商用のシステムに勝るとも劣らない実力を確認し, モデルの有効性を示した.また, エージェント間の推論の入れ子構造や協調のための接近原理, 競合のための情報交換阻止など, ほかの不完全情報下でのマルチエージェントシステムにも有用と思われる知見を得ることができた.
著者
安藤 剛
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.579, pp.6-9, 2013-11-11

震災前、福島第一原子力発電所の西側では、延長32kmにわたる常磐自動車道常磐富岡インターチェンジ(IC)(福島県富岡町)—南相馬IC(同県南相馬市)間の建設工事が進んでいた。原発に最も接近するのは羽黒川橋(同県双葉町)の辺りで、約5kmの距離だ。 震災…
著者
安藤 剛寿 関谷 好之 上原 貴夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, 1997-08-13
被引用文献数
1

ブリッジは不完全情報ゲームであり, 他人のハンドが見えないことがプレーを難しくしている. 他人のハンドを見て行うプレー (ダブルダミーとよばれる) は, 完全情報ゲームとなるので, 比較的扱いやすくなる. そこで, 見えない他人のハンドを (既知の制約条件のもとで) ランダムに生成し, それを見てダブルダミーでプレーする方法が提案されている. これは, 他人のハンドを覗いたわけではないのでフェアプレーである. 我々は, ゲームの進行中に観察した事実から, アブダクションと仮説推論により他人のハンドを推論す方法について別に報告した. ここでは, この推論によって得た制約条件のもとで, ハンドをランダムに生成する方法を提案する. このハンド生成プログラムは, 我々が開発中のコンピュータブリッジのプレーで繰返し使われる.
著者
安藤 剛寿 関谷 好之 上原 貴夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.81, no.10, pp.2366-2375, 1998-10-25
被引用文献数
11

上級者と対等に勝負ができるコンピュータブリッジを開発するには, 不完全情報ゲームに特有なさまざまな課題を解決する必要がある.我々は, これに挑戦することにより新しい問題解決手法の研究を進めている.ブリッジにおけるオークションの過程では, 限られたビッドを通してパートナと情報を交換しつつ, 互いに協力して良いコントラクトに到達する努力がなされる.本論文では, 従来のプログラムより人間的(柔軟)なビッドができることを目指して立案した枠組みについて報告する.まず, ビッドにおけるパートナシップを共通の知識と仮説推論機構をもつ二つのエージェント間のコミュニケーションとしてモデル化した.その知識は専門知識と常識に分け, 前者から外れた相手のビッドに対しても, 後者を用いて対応できるようにした.また, パートナのハンドを推論する際には, パートナがこちらのハンドについてどのようなイメージをもっているかも推論し, より妥当な仮説の生成に努めた.その結果, 相手に応じた柔軟なビッドをするプログラムをつくることができた.
著者
平田 衛 熊谷 信二 田渕 武夫 田井中 秀嗣 安藤 剛 織田 肇
出版者
公益社団法人日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.190-201, 1999-11-20
被引用文献数
11

小規模事業所における産業保健サービスの実態を明らかにするために,大阪市に隣接する市の一部地域765の小規模事業所から回収された質問紙(回収率69.3%)を解析した.1∼4人事業所は358(46.8%),5∼9人事業所は203(26.5%),10∼29人事業所は163(21.3%),30∼49人事業所は41(5.4%)であり,主な業種は,製造業(374, 48.9%),卸小売飲食業(153, 20.0%),サービス業(132, 17.3%),建設業(72, 9.4%)であった.健康診断は47.7%でおこなわれ,それを実施しない理由は「時間がない」(不実施事業所の33.3%),「従業員が受診を望まない」(28.1%)であった.健康増進活動は29.2%の事業所でおこなわれていた.小規模事業所が望む産業保健活動として,健康診断(59.0%),健康増進(36.5%),メンタルヘルス対策(25.9%),労使への情報提供(25.5%)が挙げられた.財政的支援および経済的誘導策が各々46.4%,28.8%の小規模事業所から希望があった.地域産業保健センターはあまり知られていない(8.2%)が,健康診断(48.4%),情報サービス(37.5%),作業方法の評価および改善の助言(19.8%),環境測定(12.4%)の希望があった.