著者
足立 準 毛利 有希 庄田 裕紀子 羽白 誠
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.148-152, 2000 (Released:2010-08-25)
参考文献数
22

27歳, 男性。数年前より治療を拒否して自宅にひきこもり, 重症化したアトピー性皮膚炎患者に, 感染性心内膜炎, さらに播種性血管内凝固 (DIC) をきたし, 死亡に至った症例を経験した。皮膚, 血液培養より黄色ブドウ球菌 (MSSA) が検出され, 皮膚よりの細菌侵入が考えられた。感染性心内膜炎に伴う皮疹として, 手指, 足底に点状出血斑, 爪甲下の出血斑が認められた。
著者
羽白 誠
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.58, no.9, pp.538-542, 2004-09-20 (Released:2011-10-07)
参考文献数
11

痒みの伝導路は痛みとほぼ同じであるが, その神経は異なることがわかってきた. 痒みは末梢で炎症などで生じる起痒物質により修飾され, 中枢神経でオピオイドなどにより修飾を受けて, 大脳で認知される. 痒みにつきものの掻破は, 行動そのものの中枢は遠位延髄であり, 痒みの求心神経とは脊髄レベルの反射を形成せず, 大脳皮質からの信号によって起こると考えられている. また痛みは痒みを抑制しており, 両者は連携をとっている. 大脳での痒みの認知は精神状態によって, あるいは周囲の環境によって変化することがあると報告されている. 痒みのコントロールには起痒物質の拮抗薬を用いるのが一般的であるが, 抗不安薬や抗精神病薬, オピオイド拮抗薬なども用いることができる. しかし掻破を特異的に抑制する薬剤はいまのところなく, 皮膚科医にはなじみがうすいが行動療法が主体となっている.