著者
成 元哲 牛島 佳代 松谷 満 阪口 祐介 西崎 伸子 永幡 幸司 三上 直之 守山 正樹 荒川 雅志 石原 明子
出版者
中京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2015-04-01

未曾有の原発災害における人間経験を生活変化と健康影響に焦点を当て長期的に追跡し、実態解明を行うとともに、社会的亀裂を修復するために次の二つの取り組みを行った。第1に、福島県中通り9市町村の2008年度出生児とその母親を対象に、原発事故が与える影響を生活と健康に焦点を当て継続的に記録するための大規模の調査票調査を行った。第2に、上記の福島県内の調査対象者への半構造化面接を行った。これは、当事者の語り部活動を行うための準備作業である。放射能の健康影響についての不安の度合いやリスク対処行動において温度差がある母親が、原発事故後の経験を広く社会と共有できることを目指している。
著者
荒川 雅志
出版者
商工総合研究所
雑誌
商工金融 (ISSN:09141308)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.54-57, 2020-05
著者
荒川 雅志 Arakawa Masashi
出版者
琉球大学観光産業科学部観光科学科
雑誌
琉球大学観光科学 = Journal of tourism sciences, University of the Ryukyus (ISSN:18816762)
巻号頁・発行日
no.2, pp.47-62, 2010-03

Spa therapy is one of the most commonly used non-pharmacological approaches for health or medical tourism, but its health effects are not completely known. From the point of view in construction of knowledge in the field of health tourism, author constructed the evidence-table of spa therapy. The procedure of selection of the spa therapy is as follows; excluded "Not humans" (n=445), "Not English or Japanese" (n=456), "Not Randomized Controlled Trial" (n=897), "Not spa therapy or balneotherapy" (n=61). Finally, 41 interventional studies were extracted from approximately 20 million papers. Furthermore, we conducted spa intervention study in Okinawa. The participants (22 women, 42.6 +/- 8.2 years) were randomly assigned into two groups, an intervention group receiving spa therapy tour in Okinawa, and a control group carrying out normal daily life in study period. This study observed a significant improvement of evaluated sleep parameters at the end of spa therapy tour in Okinawa. This is the first epidemiological study to estimate the spa health evidence and its effects among health tourism in Japan
著者
喜瀬 真雄 荒川 雅志 津下 一代 村本 あき子 花城 和彦 青木 一雄
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2016, 2017

<p>【はじめに,目的】</p><p></p><p>日本理学療法士協会は平成27年度宿泊型新保健指導試行事業において,長野県で検証事業を実施している。先行検証事業として平成26年度に行われた厚生労働省地域健康増進促進事業「沖縄における宿泊型の新たな保健指導プログラムの開発と効果検証・事業可能性検証事業」に参画した取り組みを報告し,宿泊型新保健指導における運動プログラム選択の妥当性について検討する。</p><p></p><p></p><p>【方法】</p><p></p><p>対象は,糖尿病予備軍の40-50代成人男性72名(首都圏在住宿泊参加群18名,首都圏在住宿泊非参加群18名,沖縄地域住民宿泊参加群18名,沖縄地域住民宿泊非参加群18名)。そのうち,欠損値のない68名を分析対象とした。対照群を設定した非ランダム化比較試験に準拠し,結果の相対的比較を可能とする検証をおこなった。</p><p></p><p>「沖縄における宿泊型の新たな保健指導プログラム」(以下,本事業)は「3泊4日宿泊プログラム」(運動プログラム,栄養プログラム,ウェルネスプログラム)と「宿泊プログラム後の継続支援」(保健師/管理栄養士等による電話・E-Mail等の通信手段を用いた保健指導,宿泊プログラムに関与した医療スタッフ,運営スタッフからの励まし・応援メッセージの配信)から構成された。</p><p></p><p>【結果】</p><p></p><p>沖縄在住参加群と首都圏在住参加群とを統合し,宿泊群と対照群(宿泊保健指導に参加しなかった対象者)を比較分析した結果,宿泊群では体重,腹囲,BMIの減少が見られた。沖縄対象者と首都圏対象者に分類し比較分析した結果では,体重の減少幅は沖縄宿泊参加群に大きく2.1kgの減少であった。血液検査の結果,中性脂肪や肝機能指標のAST(GOT),ALT(GPT),γ-GP(γGTP)の値は,宿泊群,対照群ともに減少がみられた。</p><p></p><p></p><p>【結論】</p><p></p><p>本事業による宿泊型保健指導は一定の効果がみられたと評価できる。平成27年度に日本理学療法士協会が実施した「運動器痛等に配慮した医師・保健師・管理栄養士・理学療法士等の協働による宿泊型保健指導」(以下,JPTA事業)も有効であったと報告されている。山中らによると宿泊を伴う保健指導の効果は明らかとなっているが,各プログラムの効果性への寄与度は明らかにされていない。運動プログラムの実施方法について集団型と個別型の効果検証も必要である。本事業での運動プログラムは健康運動指導士が集団型で実施し,JPTA事業における運動プログラムは,運動器に痛みを有する参加者に対し個別型で実施されている。先行研究からこの運動プログラム選択は適切であることが示唆された。</p><p></p><p>宿泊型新保健指導プログラムを成立させるには,地域の医療機関,保健指導機関,観光事業者,自治体など多様な異業種間の連携が必要である。滞在メニュー全体においても多職種連携,専門性を重視した連携が必要なことが示唆された。</p>