著者
狩野 紀昭 瀬楽 信彦 高橋 文夫 辻 新一
出版者
一般社団法人 日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.147-156, 1984
被引用文献数
26

Through the study on quality theory in the literatures of philosophy, quality control, the study of merchandise and so on, we made clear that there are two aspects of quality such as subjective and objective ones and that it is necessary to investigate the correspondence of these two aspects. Then, for this purpose, we propose that two dimensional recognition should replace one-dimensional one which has been so far prevailing, and that this recognition of the correspondence is utilized for categorizing quality elements of a product into attractive, nust-be, one-dimensional quality ones and so on.Then the practical validity of this theory is examined through the questionnaire survey about the TV set and the table clock to consumers and it is investigated how each quality element of these items is evaluated under the theory. Moreover, an example of new clock planning with applying this theory is discussed in order to show the practical effetiveness of this theory.
著者
張書 文
出版者
一般社団法人日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.109-118, 1997-04-15

近年,生産性の向上や製品コストダウンなどの要請に伴い自動化生産や無人運転を目指して製造現場に自動化設備を導入されている.ところが,チョコ停が自動化生産・無人化運転の目標を阻害する大きな問題となっている.チョコ停に対して,これまで製造現場ではPM分析などによる個別改善が多く行われているものの,改善を通じて解明されたチョコ停の発生メカニズムは個々の事例に止まっており,一般化されていないのが現状である.また,PM分析的なアプローチでは,チョコ停現象の把握や原因の追究に当たって解析者の経験や知識の個人差による影響が起きやすい.さらに,列挙された要因の数が多いため,原因の絞り込みに工数がかかる場合が多い.本報では,多種多様な設備で起きたチョコ停の発生メカニズムには普遍的な共通点が存在しているのではないかという観点に基づき,いつくかの製造現場からチョコ停事例を数多く収集し,過去のチョコ停事例に含まれた発生メカニズムの分類と集約を通じて,チョコ停発生メカニズムの一般化を試みた.その結果,以下の結論が得られた.(1)自動化設備が持つ「方向姿勢決め」「分離」「移動」「加工」「組立」「検査」という6つの作業機能を用いて,チョコ停の現象を分類して一般化することができる.また,チョコ停の現象を"B.作業条件の乖離"⇾"A.作業機能の失敗"⇾"C.作業機能の失敗の影響"という3つに区分することにより,チョコ停の発生メカニズムを一般化することができる.(2)「ワーク」「位置姿勢保持部」「作業端」「伝動部」「駆動部」「検出制御部」という6つの部位を用いて,チョコ停の原因を分類して一般化することができる.また,本報で提案した分類方法を用いて過去の事例を整理することにより,個々のチョコ停改善事例から得られた知見を再利用することができる.その結果,チョコ停解析の際に起こりうる「解析者の経験や知識による個人差の影響」と「原因の絞り込みに必要とする多大な工数」の問題を解決できると考える.
著者
高橋 大地 鈴木 秀男
出版者
一般社団法人日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.139-145, 2005-01-15

国民的人気を得たプロ野球も,現在その球団経営は大きな岐路に立たされている.プロ野球チームは現在まで親会社の広告塔としての役割が強かった.しかしながら,近年の不況の中,親会社に頼って赤字経営を続けることは難しい立場となり,自立を迫られるようになってきている.このような状況の下,プロ野球界はファンと球団の距離を縮めるためにマーケティングとプロモーションをもっと有効に活用すべきであり,顧客であるファンの要望を把握することが重要であると考えられる.本研究では,従来のサービス品質,顧客満足度,ロイヤルティの研究を踏まえて,プロ野球チームに対するロイヤルティと満足度に関する調査研究を行う.具体的には,ファンの意識や要望を把握するために,特定のプロ野球チームを応援しているファンを対象にアンケート調査を行い,プロ野球チームに対する愛着心(チーム・ロイヤルティ)や満足度にどのような要因がかかわっているのか,また,ファンが球団に対して何を望んでいるのかを,因子分析,共分散構造分析,そしてテキストマイニング手法を用いた解析によって検証する.
著者
青江 順一 結束 雅雪
出版者
一般社団法人日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.246-251, 2007-07-15

NTT Data corporation and Institute of Language Understanding developed "Nazuki". "Nazuki" means "brain" in an ancient Japanese word. It is a new product that can understand senses, topics and intentions from a given text. It differs from keyword based approaches in the current application systems. Innovation by "Nazuki" has just started, and "Nazuki" will be expanded in a wide range of fields. This report describes the history of techniques and business relating to "Nazuki"
著者
池庄司 雅臣 圓川 隆夫
出版者
一般社団法人日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.388-397, 2004-10-15
被引用文献数
2

顧客満足度の企業のマーケットシェアや財務的な経営成果への定量的関係を把握するためには,顧客満足度の時系列的な測定が必要であるとともに,顧客満足度の性質やその生成メカニズムについて考察しておく必要がある.顧客満足度は,その調査の様式や形式によってモナディク指標と累積指標の2つに分類される.前者の指標については,わが国における耐久消費財を対象とした顧客満足度の代用指数の経年的な調査から,顧客満足度の大きさが株価に代表される時代の景気感と強い負の相関をもつことが示されている.本研究では後者の代表的な指標であるACSIを用いて,その生成メカニズムを踏まえた上で仮説を設定し,国家および産業セクター別における景気感との関係を分析することを目的とする.その結果(1)ACSIにおいてもその平均的大きさとダウ平均株価などの経済指標との間には,モナディク指標に比べて弱いものの有意な負の相関関係があること(2)さらに産業別ではスィチングコストの高い産業では特に負の相関が強く,それが低く企業間の競争が激しい産業ではその傾向が弱まることを明らかにした.最後にこの結果を踏まえて景気感による影響を考慮することで,ACSIと企業の経営成果の関係がより鮮明化する分析事例を示す.
著者
椿 広計
出版者
一般社団法人 日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.40-44, 2018-06-28
被引用文献数
2
著者
深澤 宏
出版者
一般社団法人日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.91-96, 1993-01-15

当社においては,粉体プレス品のでき栄え評価の1項目として「硬度」を用いている。今回,硬度の新しい測定法について検討したので報告する。実験は,まず硬度計の誤差分散の推定にはじまり,新測定方式のパラメータ設計と最適測定条件の検討を行った。解析は,SN比の解析をメインとしている。最適条件と従来の硬度測定のゲインは約1dBであった。
著者
秋山 浩一 高木 智彦 古川 善吾
出版者
一般社団法人日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.567-576, 2012-10-15
参考文献数
16

直交表を用いたHAYST法という組合せテスト技法は,組込み系ソフトウェアに対する品質向上とテストの効率化を目的として開発された.一方で,受注ソフトウェアの開発において,納品後の不具合に対して,対症療法的な対応がされているケースがあり,HAYST法を適用すべきであると考えた.しかし,HAYST法は,因子数に対してテストケース数が一次関数的に増加する傾向にあり,そのまま適用することはできなかった.そこで,HAYST法に拡張を行い,受注ソフトウェアに対してもHAYST法を適用することができることを確認した.受注ソフトウェアにおいては,顧客データのエラーの組合せパターンが多く,その作成が鍵であった.また,状態遷移図からテスト設計するのではなく状態変数の組合せを状態としてテストしたことで欠陥が検出できた.そして,グループ別に小さな直交表に割り付けて,それらを組み合わせることでテストケース数を削減した.納品後1年間,欠陥が検出されなかったことから,HAYST法が受注ソフトウェアのテストにおいても有効であることが確認できた.
著者
田中 亮成
出版者
一般社団法人日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.338-342, 2005-07-15

Since 1988, Shiseido Customer Center has been serving as a pipeline between our customers and our company, promoting activities as the spokesperson for our customers, and making good use of the information provided by the customers within the organization. In 1996, we have implemented the Voice Net C, a customer information system, and began a full-scale companywide utilization of information. However, determining that a structure for utilization of information that includes organizational innovation was necessary, we began our endeavor to expand the functions of the Customer Center in 1999. In recent years, we have been working to make the structure take root, and challenging for a new innovation. We would like to introduce a case where our show room and the Web were linked in an effort to grasp not only the apparent but also potential needs of our customers so that the needs could be reflected on our products and services.
著者
塚田 則夫 長田 洋
出版者
一般社団法人 日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.255-261, 2002
参考文献数
3
被引用文献数
1

認証登録企業・事業所数は,ISO9000sでは2万3,000件,ISO14001で6,000件を超えており,その分野はサービス産業,官公庁などに拡大している.また,ISO9000sとISO14001の二つを共に認証登録している企業・事業所も増加している.<BR> しかし,品質/環境マネジメントシステムは従来からの活動の流れが異なり,かつ管理・推進部署が異なるためにそれぞれが独立して構築される.このような独立したシステムは全体のマネジメントシステムとして考えると多くの課題を含む.<BR> 一方,ISO9001はマネジメントシステム規格としての改訂に伴いISO14001との両立性を考慮した構成となった.このことは二つのマネジメントシステムを融合させることの可能性を増加させた.<BR> 本研究では,ISO9001とISO14001を融合するための考え方・手法の適用事例を示し,さらにこの融合によってマネジメントシステムが強化されることについて述べている.
著者
TANSUVAN Prasit
出版者
一般社団法人日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.36-38, 1996-04-15

タイ経済の成長率は,89年から93年まで年率9.7%というように急激な成長を遂げ,ASEANでは最も大きい経済国である.海外からの投資の中で日本が最も重要であり,今や日常生活の至る所にタイで生産された日本製品があふれている.日本企業が進出してくろと当然のことながら,日本的マネジメントの技術,あるいはTQCが様々な形で持ち込まれる.たとえば,日本電装のタイの子会社は10年以上も前からQCCを導入し,数年前からは方針管理を導入し成功している.しかしながら,これらは親会社の資源やノウハウが導入できる日本または日本とのジョイントベンチャー企業での話であり,現地のタイ企業ではそのような機会は与えられていない.一般論として言えば,現在タイにはTQCは普及していない.それはタイの環境や人を変えるための専門家がほとんどいないことにその理由がある.TQCのコースはあるが,それに出席し感心するだけであり,仕事に戻るとすっかり忘れてしまう.たとえTQCを導入したいと思ってもどのようにスタートさせればよいのかわからない.さらにスタートのさせ方を知っていても次にどのように道を進めばよいのかわからないといった具合である.このような進め方の専門コンサルタントが不足で,現在タイ国中で1人から2人といった現状である.タイの仕事のやり方は,プロダクト・アウトで問題が起きてもまず自分のミスではないという態度,常にノープロブレム,PDCAのDだけ等々で例えられるように,まずこれを変えなければ,いくらTQCの高尚なツールを持ち込んでも意味をなさない.現在いくつかのTQCのプロモーションを図るプロジェクトが実施あるいは計画されているが必ずしも十分ではないと考えられる.今後タイのTQCのプロモーションのためには,具体的でしかもインパクトのある計画を打ち出すことが急務であると思われる.
著者
宮越 直樹
出版者
一般社団法人日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.7-13, 2016-01-15

In Japan, the lessons learned from Fukushima Dai-ichi nuclear accident have been reflecting and implementing to the nuclear facilities in order to re-start their operations. However, when we review the Fukushima nuclear accident from the viewpoint of the quality assurance, it is regrettable that this nuclear quality assurance could not contribute to prevent from Fukushima nuclear accident. The nuclear quality assurance up to now was mainly focused to the quality of the products and maintaining and operating activities of the nuclear facilities. Essentially, the quality assurance is a scientific approach to achieve the objectives and consists of identifying quality problems, providing their solutions and corrective actions to prevent from recurrence. It should be also effective to achieve nuclear safety. Fukushima Dai-ichi nuclear accident taught us that nuclear safety is achieved by the efforts of all participants of the nuclear business. Nuclear safety starts from siting and terminates decommissioning including emergency preparedness. It is important to reconsider wide-ranging and more in-depth management systems to contribute safety. It should be a kind of social system involving all participants.