著者
北沢 美帆 藤本 仰一
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.266-270, 2019 (Released:2019-09-27)
参考文献数
11

Component number of flowers is an important aspect to capture floral morphology. Beside the diversity of floral shapes, basic numbers of the components are restricted to several numbers associated with the major clades of flowering plants. The developmental and evolutionary reason of such restriction has been a question for centuries. To answer this, we employed mathematical models developed for phyllotaxis, i.e., arrangement of leaves around the stem. The model showed that basic numbers of four and five, the major numbers in the largest clade of flowering plants, appeared spontaneously and stably, suggesting that preferences in developmental process underlie the restriction.
著者
藤本 仰一 石原 秀至 金子 邦彦
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.018-022, 2010 (Released:2010-01-25)
参考文献数
17

One of the major goals in evolutionary developmental biology is to elucidate the relationship between gene regulatory networks and the diverse morphologies. Segmentation in arthropod embryogenesis represents a well-known example of body plan diversity. Striped patterns of gene expression that lead to the future body segments appear simultaneously or sequentially, respectively. To reveal the basic differences in the network structure, we have numerically evolved hundreds of gene regulatory networks. By analyzing the topologies of the generated networks, we show that the characteristics of striped pattern are determined by Feed-Forward Loops (FFLs) and negative Feed-Back Loops (nFBLs).
著者
家中 茂 興梠 克久 鎌田 磨人 佐藤 宣子 松村 和則 笠松 浩樹 藤本 仰一 田村 隆雄
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

中山間地域の新たな生業として自伐型林業をとりあげた。技術研修や山林確保など自治体の支援を得ながら新規参入している地域起こし協力隊の事例や旧来の自伐林業者が共同組織化しつつ地域の担い手となっている事例など、産業としての林業とはちがう価値創造的な活動がみられた。典型的な自伐林家の山林における植物群落調査では、自然の分布を反映した地形に応じた分布がみられ、自然を活かす森林管理の手法として注目された。
著者
金子 邦彦 藤本 仰一
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2017-06-30

(i)表現型進化の方向性と拘束の理論:触媒反応ネットワークモデルを用いて、大自由度の表現型が進化により低次元に拘束されることを固有値スペクトル解析で明らかにした。さらにそれにより進化の方向が拘束されるがその一方で新たな環境への進化が加速されることを示した。また遺伝子制御ネットワークそして統計力学のスピングラスモデル、またタンパクのデータを用いて、この進化的次元縮減が普遍的であることを示した。(ii)階層進化理論:原始細胞においてその分子数がある程度以上になると遺伝と機能を担う分子の役割が対称性の破れで生じる、つまり分子生物学のセントラルドグマが出現することを発表した。次に細胞と細胞集団の階層では細胞が有用成分をもらすことで多種共生が生じること、最後に個体ー社会の階層に対してはゲーム理論による搾取構造の形成を示し、さらに未開人類社会での婚姻構造の形成を明らかにした。(iii)進化発生対応の理論:発生過程と進化過程の対応関係において、遅く変化する遺伝子発現の意義を調べた。特にエピジェネティック過程を考慮して、発生過程の安定性(homeorhesis)の現れる仕組みを明らかにした。また倉谷班との共同で発生砂時計仮設をサポートするシミュレーション結果を得た。[藤本G]完全変態昆虫のサイズ進化の法則(各種の最終体重は臨界体重に比例)を発見した。ボディプラン(器官の数と空間配置)の進化発生対応では、被子植物の左右対称な花の多様性を包括する発生特性を数理モデルから予測した。加えて、動植物のボディプランに揺らぎを見出した。基部双子葉植物の花器官配置では、らせん状と同心円状の2型のみが同種内で共存し、この拘束された種内多型は発生過程に起因することをモデルから示した。刺胞動物のイソギンチャクでは、器官配置の左右対称性と放射対称性の種内多型を、配置過程の計測を通じて見出した。
著者
藤本 仰一
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:07272997)
巻号頁・発行日
vol.77, no.3, pp.591-600, 2001-12-20

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