著者
河本 大地 豊田 大介 二階堂 泰樹 高 翔 佐藤 絢香 松村 歩美 谷口 空 西山 厚人
出版者
奈良教育大学次世代教員養成センター
雑誌
次世代教員養成センター研究紀要 (ISSN:21893039)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.157-166, 2016-03-31

本稿は、2015年に国が公開した新たなツールである地域経済分析システム(RESAS(リーサス))を、授業で活用するための提案である。RESASを活用することによりどのような授業を行うことができるのかを、中学校社会科(地理的分野)の場合について検討した。①調べ学習としての活用、②授業の入口としての活用、③問題解決学習としての活用の3つについて、計5つの授業案を提示している。検討の結果、RESASの活用はいわゆる「ビッグデータ」をもとにグラフや地図等を容易に作成できる点が大きなメリットとなることがわかった。使い方次第で、知識一辺倒の授業をひと手間で大きく変化させる、強く視覚に訴える授業を構成することができる。また、生徒自らが調べる対象に興味をもって向かうことができる。しかし、教材として用いるには、授業における様々な工夫が必要である。RESASにおける表示の改善も望まれる。
著者
西山 厚
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.25, 2013

正倉院の内部は3つの部屋に分かれており、北倉には聖武天皇遺愛の品々、中倉にはさまざまな献納品と造東大寺司関連のもの、そして南倉には東大寺の宝物が納められている。そのいずれにも飲食に用いる器物が含まれており、あるいは楽器などの宝物に飲食の場面が描かれているものもある。人のための飲食器ばかりではなく、仏のための飲食器もみられる。中倉には厖大な古文書(正倉院文書)が伝わっており、それは写経所の帳簿であるのだが、紙背は反古となった公文書で、役人のための食糧についての記述も少なくない。正倉院宝物からみえてくる古代人の飲食の世界を、美しい画像を用いて紹介したい。
著者
田渕 五十生 池野 範男 草原 和博 秋山 伸隆 大知 徳子 中澤 静男 森本 弘一 西山 厚 吉澤 悟 五島 政一
出版者
福山市立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

「ESD」は「21世紀における市民教育」(Citezensip Education)である。我々は、「ESD」のツールとして、新しく「世界・地域遺産教育」と云う概念を造り、「何処でも誰でも」実践ができる「教材事例集」を作成した。それは、研究協力者が日本の世界遺産の全てにフィールドワークを行い、授業実践にかけて作成したものである。それを使用すれば「何処でも、誰でも」ESDにアプローチ可能な内容になっている。また、日本の教育現場では、「グローバル・シティズンシップ教育」の概念は未知である。我々は、その概念を紹介して「多文化共生」の実践事例集付きの冊子を刊行した。
著者
湯山 賢一 西山 厚 鈴木 喜博 岩田 茂樹 内藤 栄 稲本 泰生 吉澤 悟 宮崎 幹子 谷口 耕生 野尻 忠 研清水 健 岩戸 晶子 斎木 涼子 北澤 菜月 永井 洋之 中島 博 有賀 祥隆 前園 実知雄 東野 治之 根立 研介 藤岡 穣 高橋 照彦 山崎 隆之 梶谷 亮治 杉本 一樹 成瀬 正和 尾形 充彦 西川 明彦 森實 久美子 原 瑛莉子
出版者
独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

「奈良朝仏教美術の主要作例、もしくはその国際性を考える上で重要な周辺作例の中から対象とする文化財を選定し、それらに関する基礎資料を学界の共有財産として提供する」という目的に沿って調査研究を行い、22年度末に5部構成・2分冊からなる研究成果報告書を刊行した。薬師寺に伝来した藤田美術館所蔵大般若経(魚養経)全387巻の撮影及び書誌的データの集成、蛍光X線分析による香取神宮所蔵海獣葡萄鏡や東大寺金堂鎮壇具の成分分析を通した制作地の特定などが、代表的な成果である。
著者
澤田 むつ代 高橋 裕次 丸山 士郎 浅見 龍介 西山 厚
出版者
独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

東京国立博物館が所蔵する「正倉院頒布裂」を中心に、正倉院関係の「裂帖」、模写と模織、さらに正倉院関連資料について、研究成果報告書を制作した。これには各作品の名称、素材、技法、用途等の基本情報に加え、織物では文丈、〓間幅を、染物にあっては文様一単位の寸法も付して作品本体を立体的、かつ詳細に掲示した。各作品については、染織品の微妙な色合いを重視して、カラーで掲載した。これらの公開は今後の正倉院裂研究には欠かせぬものとなる。