著者
松田 亮治 西田 友是
出版者
繊維学会
雑誌
繊維学会誌 (ISSN:00379875)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.315-324, 1998-06-10 (Released:2008-06-30)
参考文献数
16

We propose a modeling method of a human body for dress simulation using computer graphics. The body is modeled by primitives called metaballs which are useful for representing smooth surfaces. The method proposed here has two phases: In the first phase, we generate a human body model by adjusting the input of the metaballs by hand based on measured data obtained by the range data. In the second phase, the standard human model is deformed to other size bodies based on the range data. That is, once a standard human model is generated, various body types can be easily obtained. In the previous work, approximation precision was not enough sufficient. Our method can generate a human body with a small degree of error by using the following procedures: 1) metaballs are roughly set on the cross sections obtained by data sliced from the range data; these cross sections are selected so that they include special features such as nipple and waist point, 2) the metaballs on each slice are optimized by using the Steep Decent Method, 3) After combining these metaballs on slices, total metaballs are optimized using the Steep Decent Method again. In order to demonstrate the effectiveness of the proposed method, we show two examples of metaball human bodies based on the range data; a standard body model and a fat body model are deformed from it.
著者
仲田 将之 柿本 正憲 西田 友是
雑誌
研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.2012-CG-147, no.5, pp.1-5, 2012-06-15

ウィンドシールド上の水滴の CG アニメーション手法は,レースゲームや自動車のシミュレータでの特殊効果としてすでに使用されている.これまでのアニメーション手法は,親水表面であるガラスを考慮して水滴が流れに沿って濡れ広がることを想定したものだった.一方,自動車分野ではワイパーに加えて撥水フロントガラスを使用してドライバーの視認性を改善する方法が普及してきた.撥水ガラスに付着した水滴の振る舞いは,普通の親水ガラスでのそれとは異なる.本論文では,フロントガラスの撥水性を考慮した水滴のリアルタイムアニメーション手法を提案する.提案法では各水滴を質点として記述し,動的撥水性や重力,空気抵抗などの外力を考慮してシミュレーションを行う.ガラス表面にはそれと同時に霧雨と同程度の粒径を持つ水滴が多数付着しており,しかもこのサイズの水滴は外力の影響を受けにくく静止しているため,一枚の画像として扱う.水滴の移動によって撥水表面が綺麗になる現象 (ロータス効果) も可視化する.本論文では,提案法に基づいて走行する自動車のフロントガラスに付着した水滴のアニメーションが可能なことを示す.
著者
仲田 将之 柿本 正憲 西田 友是
雑誌
研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.5, pp.1-5, 2012-06-15

ウィンドシールド上の水滴の CG アニメーション手法は,レースゲームや自動車のシミュレータでの特殊効果としてすでに使用されている.これまでのアニメーション手法は,親水表面であるガラスを考慮して水滴が流れに沿って濡れ広がることを想定したものだった.一方,自動車分野ではワイパーに加えて撥水フロントガラスを使用してドライバーの視認性を改善する方法が普及してきた.撥水ガラスに付着した水滴の振る舞いは,普通の親水ガラスでのそれとは異なる.本論文では,フロントガラスの撥水性を考慮した水滴のリアルタイムアニメーション手法を提案する.提案法では各水滴を質点として記述し,動的撥水性や重力,空気抵抗などの外力を考慮してシミュレーションを行う.ガラス表面にはそれと同時に霧雨と同程度の粒径を持つ水滴が多数付着しており,しかもこのサイズの水滴は外力の影響を受けにくく静止しているため,一枚の画像として扱う.水滴の移動によって撥水表面が綺麗になる現象 (ロータス効果) も可視化する.本論文では,提案法に基づいて走行する自動車のフロントガラスに付着した水滴のアニメーションが可能なことを示す.Animation of water drops on a windshield is used as a special effect in advanced driving games and simulators. Existing water droplet animation methods trace the trajectories of the droplets on the glass taking into account the hydrophilic or water-attracting nature of the glass material. Meanwhile, in the automobile industry, usage of hydrophobic glass windshields has recently been a common solution for the drivers'clear vision in addition to cleaning the water with wipers. Water drops on a hydrophobic windshield behave differently from those on a hydrophilic one. This paper proposes a real-time animation method for water droplets on a windshield taking account of hydrophobicity. Our method assumes each relatively large droplet as a mass point and simulates its movement using contact angle hysteresis accounting for dynamic hydrophobicity as well as other external forces such as gravity and air resistance. All of a huge number of still, tiny droplets are treated together in a normal map applied to the windshield. We also visualize the Lotus effect, a cleaning action by the moving droplets. Based on the proposed simulation scheme, this paper demonstrates the motion of the virtual water droplets on the windshield of a running vehicle model.
著者
飯塚 太郎 Yonghao Yue 土橋 宣典 西田 友是
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. [オーディオビジュアル複合情報処理] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.63, pp.99-104, 2008-12-04
参考文献数
8
被引用文献数
2

心理学的知見から、音と映像とのリズムを時間的に同期させると、人間は心地よいと感じると言われており、その同期作業はコンテンツ作成においても頻繁に行われている。本研究では、従来手作業で行っていた同期作業をコンピューターを用いて支援するシステムの構築を目指す。音や映像において急激な変化のある箇所を特徴として検出し、映像の再生速度を調整して音と映像の特徴を同期させる。特徴検出では、まず、音楽や映像の局所的な平均変化率をその区間における信号の分散により測り、特徴検出のための閾値をもとめる。次に閾値を超えた信号を特徴として検出し、その超過度をその特徴の重みとする。音と映像との同期作業では、まず、それぞれの特徴の時間的なずれと、特徴の重みを考慮して、より時間的に接近し、かつ重みの大きいもの同士をマッチングさせる。次に、マッチングされた特徴の各ペアについて、音と映像の特徴が現れる時間の差が、人間が違和感を感じない許容限界よりも小さくなるように、動画の再生速度を調節する。
著者
西田 友是 楽 詠灝
出版者
広島修道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では, 従来のCGの表現能力を拡充して写実性の増強を目指すとともに, それに基づいたアートへの応用についても提案を行う. この目的のため, 材質の構造および光学特性を考慮して, 物理ベースのシミュレーションと可視化を行う手法を開発した. 構造を考慮することによって, 対象物の外観の表現能力が向上し, 対象物の動きもよりリアルに表現することが可能となった
著者
尾上 耕一 西田 友是
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.86, no.2, pp.282-289, 2003-02-01
被引用文献数
4

本論文ではコンピュータグラフィックスを用いて砂漠の景観をリアルに表示するための方法を提案する.まず,砂漠地形のモデリングについて議論する.砂漠地形は主に砂丘とその表面にできる細かいしま模様である風紋からなっている.それぞれを形成するためのモデルについて述べる.次に砂丘と風紋を組み合わせて砂漠の景観をレンダリングする方法について提案する.レンダリングでは砂丘の表面上に小さな凹凸である風紋を表現するためにバンプマッピングの手法を用いている.この計算の効率化のためにLODの手法を用いる.また砂漠の景観をよりリアルに表示するために,砂丘の影,風絞の影,砂埃を考慮している.最後にレンダリング結果として砂丘表面上の風紋,砂丘の影,風紋の影,の有無を比較した画像を作成しそれぞれの効果を示した.
著者
西田 友是
出版者
画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.909-912, 2009-11-25
著者
中前 栄八郎 西田 友是 金田 和文 多田村 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.8, pp.1515-1527, 1993-08-25
被引用文献数
5

コンピュータグラフィックスは,その誕生から30年を過ぎ,その適用範囲は極めて多岐にわたり,90年代,完全に応用の時代に入った.ここでは,ホトリアリズムの中でも大気や水など,3次元空間に分布した気体や液体およびその中の漂遊微粒子(ちり,煙,霞,混濁微粒子等)の光学現象のモデル化によるホトリアリスティックな画像生成手法について議論する.すなわち,光源として,強い方向性を与えることのできる点光源,太陽直射光,大気の散乱による2次光源としての天空光を対象とし,被照体としては,一般の固体のほかに,上述の空気分子,エーロゾル,水分子,混濁粒子による光の散乱,吸収および水面における反射,屈折を考慮した光学モデルを考える.このモデルによって,スポットライト下の煙や,ヘッドライトによる光束,晴天,曇天下の風景,霧の効果,水質による水の色の変化,水中照明,宇宙から見た地球など,ホトリアリスティックな画像生成が可能になることを示す.