著者
木伏 和貴 鈴木 麻美 長島 七海 高嶋 弥生 岡部 泰樹 根本 裕太 畠山 太良 村上 信人 豊田 淳 屋嘉比 章紘 石坂 正大
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.541-544, 2018 (Released:2018-07-06)
参考文献数
13

〔目的〕ストレッチポール上における運動が側腹筋厚に及ぼす影響を明らかにする.〔対象と方法〕運動器疾患のない健常若年者44名を対象とし,超音波画像診断装置を用いて,腹横筋・内腹斜筋・外腹斜筋の側腹筋厚を計測した.計測は,背臥位およびストレッチポール上で行い,安静呼気,最大呼気,ドローイン,ブレイシングの4つの運動課題とした.〔結果〕側腹筋厚は,内腹斜筋・腹横筋において,ポール条件と体幹運動で交互作用がみられた.ストレッチポール上での運動では筋厚増加がみられ,ドローイングとブレイシングが最も筋厚を厚くする課題であった. 〔結語〕ストレッチポール上で体幹運動課題は側腹筋厚を増加させる効果があった.
著者
豊田 淳 佐々木 貴信 荒木 昇吾 林 知行 有山 裕亮 後藤 文彦
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
構造工学論文集 A (ISSN:1881820X)
巻号頁・発行日
vol.65A, pp.799-806, 2019-03-15 (Released:2020-01-27)
参考文献数
14

Cross laminated timber (CLT) is a new type of engineered wood panel consist of several layers of structural lumber boards stacked crosswise at 90° angles and glued together on their faces. It is possible to produce CLT panels of 3 m wide, 12 m long, and 270 mm thick. CLT is light-weight material which the unit weight of CLT made of Japanese cedar is about 1/6 of reinforced concrete, therefore it's has advantage in terms of the transport and construction works. The authors consider using CLT elements for bridge deck replacement instead of a concrete deck slab. The overview of the design and construction of the bridge deck replacement of an existing bridge using CLT srlabs is reported herein.
著者
宮﨑 照雄 佐々木 誠一 豊田 淳 白井 睦 池上 正 本多 彰
出版者
国際タウリン研究会
雑誌
タウリンリサーチ (ISSN:21896232)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.19-22, 2019 (Released:2020-09-20)

タウリン生合成能がないネコでは、タウリン枯渇食の供与により生体中のタウリンが欠乏状態に陥る。タウリンの欠乏により、タウリンの胆汁酸抱合率が顕著に減少する。さらに、胆汁中の胆汁酸濃度の有意な減少と胆汁酸組成の変化が生じる。そこで、タウリンの欠乏が、肝臓における胆汁酸合成過程に及ぼす影響について、胆汁酸合成経路の中間代謝物である酸化ステロールの変化について検討した。その結果、タウリン欠乏ネコの肝臓において、胆汁酸合成経路のClassic pathway の酸化ステロールの有意な増加とAlternative pathway の酸化ステロールの有意な減少が確認された。タウリン欠乏による胆汁酸組成の変化は、胆汁酸合成経路で異なる中間代謝物の変化に伴っており、タウリンが胆汁酸合成系の代謝に関与する可能性が示唆された。
著者
安江 健 平山 望 武田 愛生 小針 大助 岡山 毅 小松﨑 将一 山川 百合子 佐々木 誠一 豊田 淳
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.92, no.2, pp.191-197, 2021-05-25 (Released:2021-07-09)
参考文献数
21

ウシの飼育管理作業が農学系大学生の心理・生理的状態に及ぼす影響を調べた.ブラッシング,体重測定,除糞,給餌作業を各5分間実施し,各作業の前後には5分間の安静を含んだ.被験者の心電図と体軸の加速度を連続記録し,試験開始前と終了後には唾液アミラーゼ(sAA)とストレスレスポンススケール(SRS)を測定した.心電図のR-R間隔をスペクトル解析し,それぞれ交感神経と副交感神経活性の指標であるLF/HFとHF nuを比較した.ストレス指標であるsAA濃度は試験開始前と終了後で差はなかったが,SRSは有意(P<0.01)に低下した.心拍変動解析の結果では,LF/HFとHF nuのどちらも作業間には差がなかった一方で,安静間ではブラッシング前より後でLF/HFは低く,HF nuは高くなり(どちらもP <0.05),ウシへのブラッシングが農学系大学生にリラックス効果をもたらすことが示唆された.
著者
豊田 淳 後藤 達彦 友永 省三
出版者
国際タウリン研究会
雑誌
タウリンリサーチ (ISSN:21896232)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.42-44, 2017 (Released:2019-11-11)

日本はストレス社会であり、うつ病患者数が増加 傾向にあるが、抗うつ薬の開発は苦戦していると言 われる。私共は食によるうつ病予防法を確立するた め、うつ病の栄養および代謝特性の解明を目指して おり、うつ病モデルである慢性社会的敗北モデルを 用いて研究している。本研究では、社会的敗北モデ ルマウスやラットのメタボローム解析を中心に行っ た。その結果、社会的敗北ストレスはタウリン代謝 に影響する可能性が示唆された。そこでラットへタ ウリンを 4 週間投与したところ、海馬の MAP キナ ーゼなどのリン酸化シグナルが影響を受け、行動実 験では抗うつ作用が認められた。よって、本研究に より、うつ病発症とタウリンの関係が推察された。
著者
湊 一 宮口 右二 豊田 淳 中村 豊
出版者
茨城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

稲わらのNaOH処理は、乾物重量あたり最終含水量35%および最終NaOH濃度0〜4%となるように、稲わらにNaOH水溶液を散布し、0〜21日間貯蔵した。4%NaOHで21日間の処理を行った時に、稲わらのin situ消化率での改善は最大であった。稲わらのリグニンおよびヘミセルロース含量とin situ消化率との間には負の相関が認められた。NaOH処理および無処理の稲わらの細胞壁に含まれるリグニンの特性を明らかにするために、細胞壁のフェノール性化合物の分析を行った。NaOH処理により、稲わらから遊離されるフェノール性化合物の量は、バニリン、p-クマル酸、フェルラ酸、p-ヒドロキシベンズアルデヒドの順に多かった。また、NaOH処理によって、稲わら中のエステル結合型のp-クマル酸の約50%が消失していた。稲わら中のセルロースのin situでの消化率は4%NaOHでの処理により著しく改善された。稲わらの細胞壁ヘミセルロース構成成分中でキシロースのin situ消化率は他の単糖類に比べて劣っていた。しかし、稲わら中のキシロースのin situでの消化率はNaOH処理によって改善された。In situ消化の間に、無処理の稲わらからは等量のグアイアシル-およびシリンギル-リグニンが放出された。他方、NaOH処理稲わらからはグアイアシル-リグニンに比べてシリンギル-リグニンがより多く放出された。走査電子顕微鏡による観察では、稲わらは、NaOH処理によって繊維組織が膨潤し、無数の繊維状物質の突出が確認された。この研究で得られた成績は、セルロースミクロフィブリルを包囲しているヘミセルロース多糖体とリグニンから構築されている網状構造、さらにはこれらの多糖体やリグニンに結合しているフェノール酸類がin situでの稲わら中のセルロースの消化を阻害していることを示唆している。