- 著者
 
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             金城 光
             
             石井 国雄
             
             齊藤 俊樹
             
             野村 信威
             
             濱田 明日也
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 日本老年社会科学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 老年社会科学 (ISSN:03882446)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.39, no.1, pp.7-20, 2017-04-20 (Released:2019-11-15)
 
          
          
          - 参考文献数
 
          - 16
 
          
          
        
        
        
        高齢者の医療・健康情報入手状況(内容,程度,メディア)と課題を明らかにするために,東京都(A区)と長野県(B市)のシルバー人材センター会員650人に質問紙を郵送配布し,計521人から回答を得た.医療・健康情報の内容別入手程度と主観的健康評価の相関分析では,健康評価の高い人は複数の情報をより多く入手していた.入手メディアでは,TV,友人や家族,新聞が多く,インターネットは14%で,メディア利用には地域差がみられた.情報入手得点の関連要因を探る重回帰分析では,居住地域を含む基本属性は関連がなく,情報希求得点やeヘルス得点と関連がみられた.情報入手過程で多くの高齢者がさまざまな不満をもっており,情報入手得点の低い人ほど,どこから情報を得たらよいかわからないという不満が強かった.高齢者が医療・健康情報の入手で感じる不満は複数のプロセスで生じている可能性があり,さまざまな現実場面での情報入手についての調査が必要である.