著者
杉本 耕一 佐藤 尚昭 加藤 徳之 佐藤 博明 長友 康 土田 幸広 冨岡 一幸 伴野 悠士 能勢 忠男
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.4, no.6, pp.538-542, 1995-11-20 (Released:2017-06-02)
参考文献数
15

当院脳神経外科入院患者の胆道系感染合併症につき検討した.829名のうち腹部エコーにて胆嚢炎・胆管炎と診断された12例を対象とした.男女比は11:1で,年齢は37〜73歳(平均57.8歳)であった.全例に発熱と肝胆道系酵素値の異常を認めた.腹部エコーにて胆嚢・胆管炎の診断が確定すると,ただちに抗生剤を投与した.11例は中等度以上の効果を示した.脳神経外科領域において胆道系合併症の存在はあまり注目されていない.発熱と肝胆道系酵素異常が診断上重要な指標となる胆嚢・胆管炎の合併は,頻度は低いが,腹部エコーによる早期診断と抗生剤による早期治療により,その予後も比較的よいといえる.
著者
長友 康行 高橋 正郎 古賀 勇 Oscar Macia
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

グラスマン多様体への調和写像に関する一般化されたdo Carmo-Wallch理論のさらなる一般化を定義域がコンパクトリーマン多様体の場合に達成できた。これにより、インスタントンのADHM構成法と類似の調和写像のモジュライ空間の記述が可能となった。例として、複素射影直線から複素射影空間の複素2次超曲面への正則等長写像のモジュライを記述できた。さらに、モジュライが葉層構造を持つことが示され、その葉体はケーラー商で与えられる。また、複素射影直線から2次元部分空間のなす複素グラスマン多様体への正則同変写像の分類にも成功した。いずれの場合もモジュライのコンパクト化には幾何学的な解釈が与えられる。
著者
長友 康行 高橋 正郎
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

球面から球面への極小部分多様体のモジュライ空間を記述するDo Carmo-Wallach理論の代表者による一般化を、写像のゲージ同値関係という概念を定義することにより、さらに精密化することに成功した。これにより、先行結果の別証明が与えられるだけではなく、複素射影直線から複素2次超曲面への正則等長写像の2種類のモジュライ空間を得ることができた。さらに射影的平坦写像を定義し、その性質を考察した。また、ベクトル束の切断から誘導される対称空間上の等径超曲面の部分多様体としての不変量をベクトル束の接続に関する不変量と結びつけることにより、等径超曲面の主曲率を求めることに成功した。
著者
長友 康行 高橋 正郎
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

グラスマン多様体への調和写像の線型方程式による特徴づけを利用して、対称空間上に等径関数を構成し、さらにラドン変換により、それら等径関数が球面上の等径関数に変換されることを示した。また、複素射影空間から複素射影空間への定エネルギー密度関数をもつ調和写像のモジュライ空間を線形代数的データを用いて記述した。最後に、エルミート対称空間から複素グラスマン多様体への正則写像に関しても同様の結果を得ることができた。
著者
宮岡 礼子 大仁田 義裕 小谷 元子 山田 光太郎 岩崎 克則 梶原 健司 中屋敷 厚 長友 康行 佐々木 武 岩崎 克則 大津 幸男 梶原 健司 長友 康行 中屋敷 厚 山田 光太郎 二木 昭人 マーティン ゲスト ウェイン ラスマン 庄田 敏宏 入谷 寛 石川 剛郎 梅原 雅顕 川久保 哲 田丸 博士 藤岡 敦 松浦 望 西納 武男
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

等径超曲面の分類問題の大部分を解決し,運動量写像で表現することにより,可積分系理論との関連性を根拠づけた.特異点をもつ曲面の基礎理論を進展させ,種々の局所・大域理論を明らかにし,ルジャンドル写像を用いた新しい視点を開発した.リーマン・ヒルベルト対応を介してパンルヴェ方程式の力学系を研究し,カオス性の観点を開拓した.高種数Gromov-Witten理論のモジュラー性,ミラー対称性を論じ,また量子コホモロジーから得られる正則微分をポテンシャルにもつ曲面の構成を通じて,tt*幾何に貢献した.
著者
鈴木 議介 目黒 琴生 鶴島 英夫 和田 光功 長友 康 中井 啓 藤田 桂史 成島 浄 中田 義隆 小野 幸雄
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.5, pp.316-321, 1997-05-20
被引用文献数
1

脳主幹動脈閉塞症は急性期の適切な治療により,その重篤な症状を軽快させることができる.われわれは70例に急性期血栓溶解療法を施行し,良好な結果を得ているが,その中で急性期の治療のみでは十分な結果が得られず,二期的に血行再建術を要したものが4例存在した.4例とも経過はきわめて良好であり,虚血の再発を予防するため,あるいはより完全な血行動態を得るために有効な方法と考えられた.二期的な血行再建法(staged revascularization)を必要とする症例が存在し,このことを念頭において検査および治療を選択するべきであると思われた.