著者
長沼 葉月
出版者
首都大学東京人文科学研究科
雑誌
人文学報. 社会福祉学 (ISSN:03868729)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.1-22, 2016-03

本研究では、援助関係が形成しづらいクライエントとの相談援助面接技法について、困難事例への支援アプローチや社会構成主義的な実践アプローチを参照して抽出し、ソーシャルワーカーに対して効果的に研修する方法を開発することを目的とした。抽出した技法は基本的な面接技法に加えて利用者主体、ストレングス視点、エンパワメントの価値を活用した態度や問いかけの技法であった。 研修方法は連続開催が可能な場合と、単一回のみの実施とでできる工夫に違いがあったが、受講者相互の「対話型」の仕掛けを組み込むことと、実践応用について様々な形で意識付けを行うことが有効であると考えられた。
著者
岡部 卓 室田 信一 久保 美紀 西村 貴直 新保 美香 安藤 藍 三宅 雄大 杉野 昭博 金子 充 堅田 香緒里 圷 洋一 布川 日佐史 和気 純子 小林 理 乾 彰夫 長沼 葉月
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-04-01

本研究の目的は、貧困・低所得者対策である生活保護・生活困窮者自立支援・関連施策による方策(制度・政策およびソーシャルワーク)が「包摂型社会」構築にどのように寄与しているかを理論的・実証的研究を通じて検証し、今後とりうる方策を検討することである。以上の研究目的設定のもと、本年度は、フィリピン・マニラでの海外調査の実施である。欧米モデルとは異なるフィリピンでの貧困対策・社会的包摂の取組みの実際を検討するべく、St. Mary’s College Quezon CityのImelda Macaraig教授にインタビューした。また、海外での学会参加及び報告を行った。具体的には、福祉レジームと若者の移行に関する研究報告(Welfare Regime and Young people’s Transition to Adulthood: A Frame-work for Five Countties’ Comparasion)をJournal of Youth Studies Conference(オーストラリア、ニューカッスル)で実施した。その他、支援者へのインタビュー調査を次年度以降の本調査に向けてのプレ調査として、貧困、障がい、女性関連の施設職員(支援者)へのインタビュー調査を実施した。フィリピン調査、学会報告は、研究成果として報告書にまとめた。
著者
長沼 洋一 長沼 葉月 名城 健二 牧野 晶哲 米村 美奈
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では、障害学生修学支援も含めたキャンパスソーシャルワーカー(以下CSW)の活用実態を明らかにすると共に、管理者の効果評価とCSW自身の活動評価を組み合わせ、実践の評価を行うことを目的とした。CSWの配置は3年前と比べてほぼ倍増していたが障害学生修学支援コーディネーターへの有資格者の活用はまだ少なかった。CSWはプランニングやモニタリング、個別支援に業務時間を割いている時には管理者の高い効果を得ていた。また学外機関との連携に積極的なCSWは管理者から多くの側面で効果を評価されていた。