著者
谷島 貫太 阿部 卓也
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.66, no.10, pp.518-524, 2016-10-01 (Released:2016-10-01)

本稿では,東京大学附属図書館の「新図書館計画」の一環で実施された,「読書」をテーマとする三つの実証実験を紹介する。一つ目は,専門家の知識をデジタルアーカイブのなかに埋め込み,資料群を構造化することで,図書館利用者と資料との出会いを支援する実験,二つ目は,電子書籍に文献の索引と注釈を機械的に生成する機能を組み込むことで,利用者の読書行為を補助する実験,そして三つ目は,書き込み共有機能を有した電子書籍を用いて,文献講読の授業を行う実験である。これらの実験全体を通して,紙の書物と電子書籍それぞれの特性を適切に踏まえ,両者を創造的に組み合わせた読書環境を構想することの重要性が改めて浮かび上がった。
著者
阿部 卓也
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.5, no.s1, pp.s59-s62, 2021 (Released:2021-04-20)
参考文献数
16

アーカイブ構築に関する構想力は、常にその時代ごとの技術水準に規定されている。本報告の目的は、アーカイブの歴史を、テクノロジーからの影響や相互作用という視点で読み直すことである。特にアナログ的な「複製技術」の進展が、近代以降の日本で、文書資料を中心とするアーカイブ構築活動をいかに支えてきたかを考察する。漢字仮名まじりで必要文字数が多い日本語文書の複製においては、明治以降、ゼリーグラフや謄写版など「イメージを複製するテクノロジー」が主流になるという、世界的に特異な展開があった。そこから青写真、青焼き、PPC、マイクロフィルムなどへと至る20世紀末までの技術の変遷が、文書館や図書館でのアーカイブ構築活動とどう響き合ってきたかという問題を整理する。その上でデジタルアーカイブの現状を、そうした過去の文脈から断絶・飛躍したものではなく、連続したものとして捉えることを目指す。
著者
阿部 卓也 Takuya Abe
雑誌
チャペル週報
巻号頁・発行日
no.14, 2007-10