著者
武田 悠暉 山本 修平 西出 亮 高田 秀志
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.249-250, 2016-03-10

近年,携帯端末の普及によりゼミや会議など1つの場所に集まって多くの端末間でコンテンツを共有するような場面が増加している.このような場面において,ファイルサーバやクラウドストレージを用いる共有方法ではアクセスポイントにアクセスが集中して通信速度が低下する可能性がある.また,USBメモリや1対1の端末間共有を用いる方法では,共有のための操作を複数回行う必要がある.そこで,本研究では多くの端末間でコンテンツの共有を可能にするようなネットワークを,iOS端末を対象に,Multipeer Connectivityフレームワークの持つ様々な制約を考慮した上で実現する.
著者
徐 哲林 周 娟 高田 秀志
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.37-38, 2019-02-28

SNSツールとしてTwitterが国内外で広く使われている。利用者へのユーザ推薦に関する研究も多数存在している。利用者にとっては,満足度の高いセレンディピティのあるユーザを推薦されることが望まれている。しかし,Twitter公式サイトに表示されるおすすめユーザは,本人がフォローしているユーザと同じジャンルのユーザがほとんどであり,セレンディピティのあるユーザが表示されていない。そのため,本研究では,ユーザのツイートとリツイートの間に現れる興味の偏りに着目し,フォロー関係の中で,セレンディピティのあるユーザを発見する手法を提案する。
著者
白井 康雄 竹村顕大朗 上善 恒雄 高田 秀志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.12, pp.77-84, 2007-02-16
参考文献数
6
被引用文献数
1

SqueakeToysは,小学生でも直感的にプログラミングを行うことができる環境として注目されてきており,近年,Squeakを利用した教育の実践例が増えてきている。我々も京都市内の2つの小学校を中心としてSqueakを利用した授業実践を行ってきた。本稿では、それらの実践経験から得られたいくつかの知見や,Squeakの授業導入に関心を持つ教師らを対象としたアンケートの結果を踏まえ、今後のSqueak教育のあり方として,コンピュータ内外の活動を関連させたカリキュラム作りについて提案する。またその一例として 時計を題材に,自然現象を観察する能力や身の回りのものの仕組みに対する興味・関心を養うことを目指した,"時計の再発明,,カリキュラムを紹介し,その実践結果についても報告する。Squeak elbys is an easy-to-learn environment that allows even elementary school students to create their own projects intuitively through programming. Recently, the number of educational activities using Squeak has been increased And we have practiced Squeak-based workshops at two elementary schools in Kyoto. In this paper, based on such experiences and responses to our questionnaire for teachers who are interested in introducing Squeak to their classes, we propose a new design of Squeak-based curricula that include two aspects of activities with and without computers. In addition, as an example of such kind of curricula, we introduce '"Reinvention of the Clock" curriculum aiming for the acquisition of scientific thinking process and interest in the mechanism of industrial products, and report the workshop using this curriculum.
著者
高田 秀志
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

小学生を対象としたプログラミング学習を対象として、ビジュアルプログラミング環境を用いた協調的な学習環境について研究を推進している。本研究では、実際にプログラミング学習を行う場で用いることを想定した教材を開発し、地域の小中学校やNPO法人と連携して実施している休日のワークショップで実適用を行っているが、前年度に適用を行う中で、プログラミングをした後の動作検証を十分に行わず、帰納的な学習が十分に行えていない場合があることが明らかになってきたため、プログラミング課題をスモールステップ化し、動作検証を子ども達が相互に行うことで協調的にプログラミングを進めることができるように支援するシステムを開発し、その検証を行った。その結果、子ども達同士で正しくプログラムが動作しているかどうかを確かめながらプログラミングを進める様子が観察され、一定の効果があることが分かってきた。さらに、ワークショップ等で作成したプログラミング作品に対してプレゼンテーションを行う場面において、プログラミング作品の発表に適したプレゼンテーションになるように支援するシステムを開発し、実際のワークショップで検証を行った。これにより、教室内での協調学習がより効果的に進められるようになると考えている。これらの成果は、今後国内外の学会において発表を行っていく予定である。一方、協調的なプログラミング学習を支援する環境として前年度に開発した教室内SNS(Social Networking Service)システム、および、ビジュアルプログラミング環境の実行画面を共有可能なシステムについては、国際学術誌に論文が掲載された。また、プログラミング学習に関する研究を進める中で得た知見を実際の初等教育の現場に活かせるよう、連携先の小学校を5校に拡大した。
著者
玉井 祐輔 高田 秀志
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.17, pp.1-8, 2010-03-11

携帯端末の自律的な近接無線通信により情報交換を行うアドホックコミュニケーションでは,ユーザ同士がつながりを認識できないため,他のユーザとの間でグループを形成することが難しい.本稿では,アドホックコミュニケーションにおける遭遇履歴を用いて,ユーザをグループ化することを可能にするクラスタリング手法を提案する.本手法では,遭遇履歴によるユーザ間のつながり 「遭遇率」 として表し,クラスタリングの指標とする.また,時間帯ごとにクラスタを作成することで,人々が様々なグループに属している状況を表現できるようにする.これにより,アドホックコミュニケーションにおいてユーザ同士のつながりを反映した情報交換を行うことが可能となる.In the ad-hoc communication where the information is exchanged autonomously between mobile terminals with short range wireless network, it is difficult for users to create groups with other users because users can not recognize the connection between users. In this paper, a user clustering method based on users' encounter history in the ad-hoc communication is proposed. This method creates clusters with the measure called "encounter probability" that represents users relations based on users' encounter history. This method can also represent the situation where people belong to several groups by creating clusters based on time window. This clustering of users enables the information exchange considering the user connections in the ad-hoc communication.
著者
山中 啓祐 大西 雅宏 高田 秀志
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.18, pp.1-8, 2010-05-13
参考文献数
9

システム開発に導入されている知識共有のためのシステムは,開発作業以外に行わなければならない作業が多いために,継続して利用されないことが問題として指摘されている.本稿では,このようなシステムが継続して利用されるようにするために,開発者にとって負担の少ない知識共有環境について述べ,また,開発者の行動から,開発者の作業内容に関連のある知識を自動的に抽出する手法を提案する.本手法では,開発者の作業状況を考慮した協調フィルタリングを行うことによって,開発者の作業内容に関連のある知識を抽出する.また,提案する環境を用いることによって,仕様や設計の変更に対して迅速な対応が必要となるアジャイル開発においても,効率的な知識共有が可能になる.Knowledge sharing systems that have been introduced into system development can not be utilized continuously because such systems require developers to perform other tasks besides development work. This paper describes a knowledge sharing environment that requires a few developer's task and proposes a knowledge extraction method that can extract knowledge related to developer's tasks by utilizing the information from developer's activities. This method enables knowledge extraction related to developer's task by applying collaborative filtering in consideration with the developer's context. Furthermore, this environment enables developers to effectively share knowledge on Agile Development where the developers need to work on specification changes or design changes quickly.
著者
奥井 善也 原田 史子 高田 秀志 島川 博光
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.361-371, 2009-01-15
被引用文献数
2

日本の大学では大人数の学生に対して教員1人が講義を行う形式が多くとられている.日本の学生は,大勢の人々がいるまえでは質問しにくいと感じることが多いので,教員に質問できない状況に陥りやすい.よって,教員が講義中に学生の理解度を判断することは難しい.学生と教員の間でコミュニケーションがとりくにいことが教材の改善を困難にしている.そのため日本の大学では教員からの一方向教育となり,これが理解に行き詰まる学生を減らせない1つの原因となっている.本論文では,双方向教育を実現するため,講義中に教え方を修正し講義後に教材を改善するという,2つのフェーズに分けた講義支援を提案する.講義中のフェーズにおいては,教員の説明に対する学生の反応を獲得し,講義中の学生の理解度を学生と教員との間で互いに共有する.講義後のフェーズにおいては,講義中に取得した学生の学習項目別の理解度と学習項目間の依存関係を考慮し,学生の理解困難箇所を特定し教員に提供する.本手法の講義中のフェーズにおける講義支援を大人数講義に適用した結果,適用しないクラスに比べ試験の平均正答率が50点満点中2.22点向上した.また,大学生5人に対し講義を行い,学生に理解に行き詰まった内容に対するアンケートを実施したところ,理解困難に陥る原因は,理解困難に陥ったときに学習していた項目の依存知識と相関することが判明した.In many classes of universities in Japan, a teacher gives a lecture to a lot of students. Japanese students would hesitate to ask questions in front of many people. It is difficult for a teacher to judge the understanding level of each student during a lecture. Therefore, the teacher is not able even to improve his approach to teaching and the teaching materials according to the understanding level of students. This paper proposes a method for teachers to improve teaching faculty. The proposed method consists of two phases. In the first phase, a teacher can acquire students' responses. Students and the teacher share students' understanding levels from the responses during a lecture. The other phase identifies difficult learning items from dependency among learning items. The method identifies difficult learning items from acquired student understanding level during the lecture and the dependency to improve learning materials after the lecture. We applied our method to actual classes which consist of many students during a lecture. The student examination scores in the class to which our method is applied have been superior to that in a class without our method by 2.22 point. A verification experiment has proven that we should consider the dependency among learning items as a possible cause of difficulties to understand learning items.
著者
高田 秀志
出版者
立命館大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

本研究では,情報の発信元を判断可能とする情報として,情報の公共性および状況の公共性に基づいて,個人に関わるどのような情報を開示すれば良いかの枠組みを構築した。また,情報自体の配信と,配信情報に付与された情報に対する評価を,リング型P2Pネットワークで構築した場合の実現可能性についてシミュレーションにより検証した。さらに,どのような個人であるかを認識できるように,SNS上への投稿から特徴的なものを抽出する手法およびユーザをランキングする手法について検討し,アンケート調査により評価を行った。
著者
伊藤 直人 北口 達也 森口 友也 高田 秀志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.143-150, 2014-01-15

近年,スマートフォンやタブレット端末の普及により,これらを活用した新しい協調作業の形態が追求されている.我々は,同一空間内で複数グループに分かれて同様の作業を行う活動に着目し,タブレット端末を活用してこのような活動を支援する「ダイナミックグループコラボレーション環境」を構築している.ダイナミックグループコラボレーション環境では,ユーザが自らグループ間を移動して動的にグループを再構成しながら協調作業を行うことを想定しているが,ユーザのグループ間移動を促進するためには,他のグループで行われている作業内容を提示するグループ間アウェアネス機能が必要である.本研究では,ダイナミックグループコラボレーション環境上に実装した協調検索システムを対象に,ユーザのグループ間移動に関与する要因に関する調査を行った.調査の結果,1) ユーザに与える情報量が多く,ユーザの興味を引く情報の提示,2) 直感的に作業内容を示し,ユーザが参照しやすい情報の提示,3) ユーザが行う作業内容自体の難易度の高さ,が要因となりうることが示唆された.
著者
竹村顕大朗 白井康雄 荻野哲男 高田秀志 上善恒雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.74, pp.9-16, 2006-07-08

Squeak eToysは直感的にプログラミングを学ぶことのできる優れた環境であり 年々着実に浸透していると考えられる.しかしながら,その優れた環境においても未だ学習を行うに当たって不便であると思われる部分は数々あり,それがカリキュラムのスムーズな進行を阻害してしまうというケースも往々にして見受けられる.そこで本稿では,学習内容とは関係のない煩雑な作業をまとめてわかりやすくパッケージ化したものを提供し,またそのパッケージの内部を閲覧し発展的内容を自主的に学習することを容易にさせるシステム およびそれを用いてSqueakeTbysを用いた学習をより効率化させることを提案する.また,この研究の一環として行ったワークショップの結果と考察についても報告する.Squeak elbys is good intuitive programming environment for education, and becomes more popular year by year. However, even in such splendid environment, there are many problems for educating and they often disturb smooth progress of our classes. In this paper, we propose a system. This system makes them easy to make complicated operations, which are not lesson contents, understandable by packaging them together. And they can learn progressive contents independently by viewing inside of the packaged operations. We also propose a plan to make education with Squeak elbys more efficiently by using the system. And we describe about a workshop that was held as a part of this study.
著者
後藤 清豪 高田 秀志
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2010-DBS-151, no.41, pp.1-8, 2010-11-05

現状のウェブでは検索エンジンや推薦アルゴリズムの発達により,求める情報を容易に得ることが可能である.しかし,明確に求めているわけではないが,与えられれば好奇心が刺激されるような情報である「意外な情報」を得る手段として確立されたものはない.一方で,日常生活においては,人との交流や会話などから「意外な情報」を偶然得られることがある.そこで本研究では,ソーシャルメディアにおいて,意外な情報の提供者になり得る人物を推薦する手法を考える.その一つとして,ソーシャルメディア上のユーザの行動から,被推薦者にとって意外な情報の提供者となり得る人物を推薦する手法を提案する.また,本手法をTwitterを対象として実装し,推薦した人物が被推薦者にとって意外な情報の提供者になり得るかどうかを,他の人物推薦システムと比較して検証する.
著者
大西 雅宏 高田 秀志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.48, pp.13-18, 2008-05-16

本論文では,RFID タグを介した同じ場所を利用する人同士での情報交換を実現する手法を提案する.本手法により,ユーザに意図的な情報の発信や検索を意識させることなく,その場所に関連のある情報を交換することが可能となる.また,文書検索などに広く用いられている tf・idf を応用し,ユーザのその場所に対する重要度を求め,交換される情報の有益性を高める.本手法の有効性を検証するために,システムのプロトタイプを構築し,場所に対して重要なユーザが抽出できるかどうかの実験を行った.その結果,情報交換が行われた5ケ所のうち4ケ所では,その場所と関連の高いユーザを抽出することができた.また,特定のユーザとの関連がない残りの1ケ所では,関連の高いユーザは抽出されなかった.This paper proposes a method that enables information exchange among people who visit the same place using RFID tags. Users can exchange information related to a place without intentional sending or searching of information by this method. In addition, importance of users to a place is calculated using a fomula based on tf・idf, and users who are strongly related to a place are extracted. We have developed a prototype system using this method and conducted an experiment to verify that important users to a place are extracted by this method. As a result, users who are strongly related to a place were extracted in four places out of five places where information exchange had been done. In the other one place which no specific users are related to, users who are strongly related to a place were not extracted.