著者
高田 豊 安細 敏弘 邵 仁浩 粟野 秀慈 中道 郁夫 吉田 明弘 後藤 健一 園木 一男 藤澤 律子
出版者
九州歯科大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

心機能と口腔機能の関連について高齢の患者で検討した。心機能は携帯型24時間心電図と心エコー検査と血清NT-pro-BNP濃度で、口腔機能は歯数、アタッチメントロス、ポケット深さ、アイヒナー指数で評価した。重回帰分析を使用して性別と年齢の影響因子を補正しても、アイヒナー指数と上室性期外収縮、心室性期外収縮、心室性頻拍に有意な関係を認めた。現在歯数と心室性期外収縮連発、上室性頻拍との間にも関連があった。本研究結果から、咀嚼機能や残存歯数と不整脈の間には関連があることが示唆された。
著者
與那嶺 諭宏 王 家宏 児玉 英一郎 高田 豊雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.11, pp.1-6, 2013-12-12

2011 年 3 月 11 日に東日本大震災が発生し,岩手県を含む広域にわたり電力設備や通信設備が機能しなくなった.被災地では,既存の通信インフラを用いたコミュニケーンョンが行えず,情報の入手が困難であった.しかし,被災地にいる人々が所持していた無線通信機能を有する通信端末は機能しており,アドホックネットワークの構築は可能であった.このことから本研究では,無線による端末間通信を行うアドホックネットワークを用いた緊急用コミュニケーションシステムモデルを提案する.本システムを利用することにより,通信インフラの復旧までの間,人々のコミュニケーションのサポートが可能である.On March 11, 2011, Tohoku earthquake and tsunami occurred, which caused extensive and severe damages to the power supply system and communication supporting system in north-eastern Japan, including the Iwate. Due to the damage, communication based on the existing communication infrastructure became impossible, and it became hard for people to obtain information. It is found that, however, most people at the disaster-hit area held wireless mobile terminals, and the ad hoc network could be constructed to support obtaining information. In this paper we propose approach to constructing a wireless ad hoc network based communication supporting system, which can be used for the emergency use at a disaster-hit area until the communication infrastructure becomes restored.
著者
佐藤静香 児玉英一郎 王家宏 高田豊雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 情報学基礎研究会報告
巻号頁・発行日
vol.2013, no.13, pp.1-6, 2013-07-15

近年のインターネット普及に伴い,Web 上には多数の楽曲動画が存在するようになった.そのため,ユーザが求める楽曲動画を効率よく検索することが重要となってきている.また最近では,歌声合成ソフトウェアである初音ミクを用いた CGM 型の楽曲動画が数多く作成され,動画投稿配信サイトの YouTube などで公開されている.従来のアーティスト名や曲名を利用した検索方法では,初音ミクを用いた楽曲動画など無名なものを検索する際,曲名や制作者がわからないことも多く,検索が困難である.このため,「初音ミク」 をキーワードとして検索し,投稿順にランキング形式で表示された検索結果の中から 1 曲ずつ視聴し,ユーザが気に入ったものを見つけるといった場当たり的な手法に頼らざるを得ない.本論文では 「カンカン」 などの擬音語や 「のほほん」 などの擬態語の総称であるオノマトペを利用し,Web 上から無名な CGM 型の楽曲動画をも効率よく検索するシステムのモデルの提案を行う.また,本モデルの有用性確認のための,本モデルの実装系を利用した評価実験についても報告する.
著者
高田 豊雄 ビスタ B.B. 吉本 道隆
出版者
岩手県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

近年、フィッシングやパスワード推測、不注意によるマルウェア感染といった人間を糸口とするセキュリティ被害が増えている。本研究では、ユーザビリティ工学や教育工学、認知科学といった人間を取り扱う学問の最新成果をとりいれたセキュリティ向上の方策を考案する。具体的な課題としては 1) 最新の認知科学の知識を導入した記憶容易性と安全性を両立させたパスワード認証方式、2) 最新の教育工学の知見を導入したセキュリティ教育システム設計方法論の確立、3) 可用性を重視した一般ユーザ向けセキュリティ対策ツールや対策システムの確立である。
著者
福原 正代 安細 敏弘 高田 豊 秋房 住郎 園木 一男 竹原 直道 脇坂 正則
出版者
九州歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

福岡県内在住の大正6年生まれ(1917)の人を対象に、80歳時に口腔と全身状態の調査をおこなった(福岡県8020調査)。福岡県8020調査の受診者を対象に、平成15年85歳時の口腔と全身状態の調査を施行した。口腔健診には、現在歯数、咀嚼能力を含む。咀嚼能力は15食品の咀嚼可能食品数で表現した(ピーナッツ、たくわん、堅焼きせんべい、フランスパン、ビーフステーキ、酢だこ、らっきょう、貝柱干物、するめ、イカ刺身、こんにゃく、ちくわ、ごはん、まぐろ刺身、うなぎ蒲焼き)。内科健診には、身長、体重、血圧、脈波伝播速度(PWV)、心電図、血液検査を含む。Mini-Mental State Examination(MMSE)を用い認知機能を調査した。現在歯数・咀嚼状態と、認知機能および動脈硬化の関係を検討した。受診者207名のうち205名(男性88名、女性117名)でMMSEを施行した。MMSE得点は23.8±0.3点(30点満点、平均±標準誤差)で、性差はない。MMSE得点は24点以上が正常とされるが、MMSE24点以上の達成率は62.4%。現在歯数は7.3±0.6本で、咀嚼可能食品数は10.7±0.3。MMSE得点と現在歯数の間には有意な相関はなかった。一方、MMSE得点と、咀嚼食品数の間には正の相関の傾向があった(相関係数0.12、p=0.08)。咀嚼食品数を0-4、5-9、10-14、15の4群にわけると、それぞれの群のMMSE得点は、22.7±1.3点、23.6±0.7点、23.9±0.5点、24.4±0.5点であった。PWVはMMSE正常群22.9±0.5m/sec、MMSE低下群24.9±0.8m/secで、有意にMMSE低下群で高値であった(p<0.05)。性別、BMI、収縮期血圧、PWV、脈圧、心電図SV1+RV5、総コレステロール、HbA1c、喫煙、飲酒、教育歴について、MMSE得点との単相関をとると、PWV、SV1+RV5、教育歴が有意となった。重回帰分析でもPWV、SV1+RV5、教育歴のみが有意な説明変数となった(p<0.05)。【結論】口腔衛生状況を改善し咀嚼能力を保つことで、認知症が少なくなる可能性が示唆された。仮に自分の歯がなくても、義歯をつけていれば、咀嚼できる食品数が多く、認知症が少なくなる可能性がある。また、85歳一般住民において、PWVは認知障害の独立した説明変数であった。PWVは動脈硬化性血管病変を反映するひとつの指標であるが、85歳という超高齢者においても、認知機能が、動脈硬化性血管病変の進行にともなって障害されると考えられた。
著者
高田 豊
出版者
九州歯科学会
雑誌
九州齒科學會雜誌 : Kyushu-Shika-Gakkai-zasshi (ISSN:03686833)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.231-237, 2009-02-25
参考文献数
4

九州歯科大学附属図書館における入館者数を平成14年4月から平成20年7月の間で分析した.年間入館者数は平均69,810名で,平日一日入館者数は平均291名であった.新図書館となった平成19年度は旧図書館入館者数よりも年間入館者数で14,039名,一日入館者数で39名増加していた.月間と一日入館者数では最も多い月は2月と9月で最も少ない月は8月であった.平成19年度に開始された土・日の週末入館者数は平成19年度より20年度で増加の傾向であった.平成20年4月から実施された20:00〜22:00の開館延長時間帯の入館者数も4月から7月と漸増していた.平日入館者数が最も多い時間帯は16:00〜17:00で,次に多いのは12:00〜13:00と14:00〜15:00であったが,週末入館者数は平日とは異なり19:00〜20:00が最も多かった.図書館開館時間延長は利用者にとって最も有用なサービスの向上になるが,より効率的なサービス提供のためには月別,曜日別,時間別,平日・週末別での入館者数の詳細な分析が必要と考えられた.