著者
髙坂 康雅
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.144-156, 2009-03-01 (Released:2009-04-08)
参考文献数
22
被引用文献数
4 2

本研究の目的は,大学生における恋愛関係の影響を明らかにすることである。大学生340名を対象に,予備調査をもとに作成した恋愛関係の影響に関する項目75項目について回答を求めた.因子分析の結果,「自己拡大」,「充足的気分」,「拘束感」,「関係不安」,「経済的負担」,「生活習慣の乱れ」,「他者評価の上昇」という7因子が抽出され,いずれも恋愛関係にある者の方がない者よりも強く感じていたことから,これら7因子が恋愛関係の影響であることが確認された。恋愛関係の影響と交際期間との関連はあまりみられなかったが,「拘束感」と「他者評価の上昇」は男子の方が,「生活習慣の乱れ」は女子の方が,強く感じていることが明らかとなった。また,女子では,関係満足度と「自己拡大」,「充足的気分」,「拘束感」,「関係不安」,「生活習慣の乱れ」が関連し,関係関与度と「充足的気分」が関連していたが,男子では,関係満足度と「充足的気分」との関連がみられただけであった。
著者
髙坂 康雅 澤村 いのり
出版者
日本青年心理学会
雑誌
青年心理学研究 (ISSN:09153349)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.29-42, 2017-08-28 (Released:2017-09-11)
参考文献数
23
被引用文献数
4

The present study investigated relationships between reasons for having sexual intercourse with an intimate partner; satisfaction with sexual intercourse and satisfaction with their relationship among university students. The participants were 141 university students who have intimate partners and have sexual intercourse with their partner. They were asked to respond to 45 questions relating to reasons for having sexual intercourse with their partner. In addition, there were a question relating to satisfaction with sexual intercourse; and further a question relating to satisfaction with their relationship. A results of factor analysis identified six factors; sexual desire, confirmation of their love, demand of their partner, pressure from society to have sexual intercourse, a method of control, and seizing an opportunity. Structural equation modeling showed that confirmation of their love increased their satisfaction with sexual intercourse, which in turn raised their satisfaction with their relationship. In contrast, in the case of males, pressure to have sexual intercourse lowered their satisfaction with sexual intercourse, and consequently their satisfaction with their relationship went down.
著者
柏木 舞 髙坂 康雅
出版者
日本離婚・再婚家族と子ども研究学会
雑誌
離婚・再婚家族と子ども研究 (ISSN:24357235)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.32-46, 2022 (Released:2023-09-01)
参考文献数
35

本研究の目的は,Rowlands(2019)の片親疎外尺度(RPAS)を参考に,日本で使用できる離婚をした親を対象とした片親疎外を測定する尺度(PASPJ)を作成し,信頼性,妥当性を検証することであった。離婚経験があり,別れた相手との間に15歳以下の子どもがいる648名を対象に,PASPJ暫定項目,親子関係,人生に対する満足について調査を実施し,265名(男性73名,女性192名)を分析対象者とした。PASPJ暫定項目の因子分析を行ったところ,「親に対する肯定的な感情の欠如」「借り物のシナリオ」「もう一方の親に対する無条件で無批判なサポート」「中傷活動」「独立した思想家」の5因子が抽出された。居住形態と性による2要因分散分析を行ったところ,「親に対する肯定的な感情の欠如」「借り物のシナリオ」「もう一方の親に対する無条件で無批判なサポート」において別居親の方が同居親よりも得点が高いことが示された。またPASPJの5得点と親子関係尺度(久和・梁, 2006),人生に対する満足尺度(角野, 1994)との相関を算出したところ,「親に対する肯定的な感情の欠如」「借り物のシナリオ」「もう一方の親に対する無条件の再帰的サポート」「中傷活動」は予想された関連を示したが,「独立した思想家」は予想と反した関連を示した。これらから,「独立した思想家」を除く4下位尺度で構成されたPASPJを開発した。
著者
髙坂 康雅
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
pp.27.1.11, (Released:2018-05-18)
参考文献数
7

This study investigates how many university students who do not desire a steady romantic relationship become involved in a steady relationship or want to have a romantic relationship in 1 year. A total of 96 students who did not desire a steady romantic relationship at Time 1 were asked about the status of their romantic relationship at Time 2. Those who had the highest score for “the influence of past romantic relationships” were identified, and 29 were found to desire a romantic relationship. The reasons for entering into or desiring a romantic relationship were categorized into seven groups.
著者
髙坂 康雅
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.140-151, 2010-01-31 (Released:2010-02-28)
参考文献数
27
被引用文献数
7 2

本研究の目的は,大学生における同性友人,異性友人,恋人に対する期待の違いを明らかにすることであった。大学生115名を対象に,期待項目35項目について,同性友人,異性友人,恋人に対する期待の程度の回答を求めた。因子分析の結果,「信頼・支援」,「外見的魅力」,「他者配慮」,「積極的交流」,「相互向上」という5因子が抽出された。同性友人に対しては,男性も女性も,「信頼・支援」,「他者配慮」,「積極的交流」,「相互向上」を期待していた。異性友人に対しては,男女とも,「信頼・支援」,「他者配慮」,「積極的交流」を期待しており,男性はさらに「外見的魅力」を,女性は「相互向上」を期待していた。恋人に対しては,男女とも,5つすべてを期待していた。
著者
髙坂 康雅
出版者
和光大学現代人間学部
雑誌
和光大学現代人間学部紀要 (ISSN:18827292)
巻号頁・発行日
no.9, pp.5-17, 2016-03

本研究の目的は、2004年4月から2013年3月までに刊行された恋愛に関する学会誌論文を概観することで、現在の日本における心理学的恋愛研究の動向と課題を明らかにすることである。検討対象となった31本すべてが質問紙法を採用しており、調査手法の偏りが明確になった。また31本のうち28本は、立脇・松井・比嘉(2005)が示した恋愛研究の4つの方向に該当していることから、方向によって進捗状況は異なるが、それぞれが着実に知見を積み重ねていることも示された。そのうえで、調査手法や調査対象者の拡充、無批判に欧米の理論や知見を取り入れ、日本での適用を確認するだけではなく、日本特有の恋愛現象・行動に着目した研究を行うこと、セクシャルマイノリティの認知・理解が広がるなか、恋人の定義を明確にすること、などの課題や展望が指摘された。
著者
髙坂 康雅
出版者
和光大学現代人間学部
雑誌
和光大学現代人間学部紀要 (ISSN:18827292)
巻号頁・発行日
no.8, pp.123-136, 2015-03

本研究の目的は、少女向けコミック誌および女性向けコミック誌における恋愛行動・性行動の描写数をもとに、それぞれの特徴を比較し、また、前後の文脈をもとにキス場面の内容分析を行い、少女向けコミック誌および女性向けコミック誌における恋愛像、あるいは男性像と女性像の描かれ方を明らかにすることである。それぞれの恋愛行動・性行動の描写数から、少女向けコミック誌は恋愛関係が構築されるまでを描く傾向にあるが、女性向けコミック誌は関係構築以降の口論や別れまで描いている、告白や別れの場面では男性が主導権をもっている、などの特徴が見出された。また、キス場面の内容分析から、恋愛関係・夫婦関係以外でのキスも半数程度描かれており、男性が一方的に女性にキスをする場面が多数みられることも確認された。今後は、読者である子どもや青年が描写されている恋愛行動・性行動をどのように受け止め、感じとっているかを明らかにする必要があることが示唆された。
著者
髙坂 康雅
出版者
Japan Society of Developmental Psychology
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.284-294, 2013

本研究の目的は,"恋人を欲しいと思わない"青年(恋愛不要群)がもつ"恋人を欲しいと思わない"理由(恋愛不要理由)を分析し,その理由によって恋愛不要群を分類し,さらに,恋愛不要理由による分類によって自我発達の違いを検討することであった。大学生1532名を対象に,現在の恋愛状況を尋ねたところ,307名が恋人を欲しいと思っていなかった。次に,恋愛不要理由項目45項目について因子分析を行ったところ,「恋愛による負担の回避」,「恋愛に対する自信のなさ」,「充実した現実生活」,「恋愛の意義のわからなさ」,「過去の恋愛のひきずり」,「楽観的恋愛予期」の6因子が抽出された。さらに,恋愛不要理由6得点によるクラスター分析を行ったところ,恋愛不要群は恋愛拒否群,理由なし群,ひきずり群,自信なし群,楽観予期群に分類された。5つの群について自我発達を比較したところ,恋愛拒否群や自信なし群は自我発達の程度が低く,楽観予期群は自我発達の程度が高いことが明らかとなった。
著者
髙坂 康雅
出版者
和光大学現代人間学部
雑誌
和光大学現代人間学部紀要 (ISSN:18827292)
巻号頁・発行日
no.6, pp.23-34, 2013-03

本研究の目的は、ある時点において恋人がいる青年(大学生)を対象として調査を実施し、その対象者に対し全3回の縦断的な追跡調査を実施することにより、アイデンティティ及び「恋愛関係の影響」が恋愛関係の継続/終了の予測可能性を、明らかにすることであった。第2回調査の時点の恋愛関係の継続/終了、及び第3回調査時点での恋愛関係の継続/終了を独立変数に、アイデンティティや「恋愛関係の影響」について比較したところ、「恋愛関係の影響」の「他者評価の上昇」が短期的な恋愛関係の継続/終了を予測することが明らかになった。またアイデンティティの感覚や「恋愛関係の影響」の「充足的気分」も、短期的な恋愛関係の継続/終了を予測する可能性が示された。
著者
髙坂 康雅
出版者
Japan Society of Personality Psychology
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.144-156, 2009
被引用文献数
2

本研究の目的は,大学生における恋愛関係の影響を明らかにすることである。大学生340名を対象に,予備調査をもとに作成した恋愛関係の影響に関する項目75項目について回答を求めた.因子分析の結果,「自己拡大」,「充足的気分」,「拘束感」,「関係不安」,「経済的負担」,「生活習慣の乱れ」,「他者評価の上昇」という7因子が抽出され,いずれも恋愛関係にある者の方がない者よりも強く感じていたことから,これら7因子が恋愛関係の影響であることが確認された。恋愛関係の影響と交際期間との関連はあまりみられなかったが,「拘束感」と「他者評価の上昇」は男子の方が,「生活習慣の乱れ」は女子の方が,強く感じていることが明らかとなった。また,女子では,関係満足度と「自己拡大」,「充足的気分」,「拘束感」,「関係不安」,「生活習慣の乱れ」が関連し,関係関与度と「充足的気分」が関連していたが,男子では,関係満足度と「充足的気分」との関連がみられただけであった。
著者
髙坂 康雅 柏木 舞
出版者
和光大学現代人間学部
雑誌
和光大学現代人間学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Human Studies (ISSN:18827292)
巻号頁・発行日
no.10, pp.113-121, 2017-03

現在の日本では、離婚件数が高い水準で推移しており、親の離婚を経験する子どもの数も多くなっている。本研究の目的は、親の離婚を経験した子どもが、親の離婚経験から立ち直るまでのプロセスを明らかにすることであった。東京都内の大学生10名を対象にインタビュー調査を行い、M-GTAを援用して、親の離婚経験からの立ち直りに関するプロセスモデルを構成した。親の離婚を経験した子どもは、親が離婚したことに対する「否認」からはじまり、「悲しみ」や「怒り」を経て「抑うつ」状態に陥る。しかし、他者の存在に支えられ、離婚経験を開示することにより、「安堵」、「受容」を経て、未来に向けて「希望」を抱くことができるようになることが明らかになった。
著者
髙坂 康雅
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.284-294, 2013 (Released:2015-09-21)
参考文献数
24
被引用文献数
8

本研究の目的は,“恋人を欲しいと思わない”青年(恋愛不要群)がもつ“恋人を欲しいと思わない”理由(恋愛不要理由)を分析し,その理由によって恋愛不要群を分類し,さらに,恋愛不要理由による分類によって自我発達の違いを検討することであった。大学生1532名を対象に,現在の恋愛状況を尋ねたところ,307名が恋人を欲しいと思っていなかった。次に,恋愛不要理由項目45項目について因子分析を行ったところ,「恋愛による負担の回避」,「恋愛に対する自信のなさ」,「充実した現実生活」,「恋愛の意義のわからなさ」,「過去の恋愛のひきずり」,「楽観的恋愛予期」の6因子が抽出された。さらに,恋愛不要理由6得点によるクラスター分析を行ったところ,恋愛不要群は恋愛拒否群,理由なし群,ひきずり群,自信なし群,楽観予期群に分類された。5つの群について自我発達を比較したところ,恋愛拒否群や自信なし群は自我発達の程度が低く,楽観予期群は自我発達の程度が高いことが明らかとなった。
著者
髙坂 康雅
出版者
日本青年心理学会
雑誌
青年心理学研究 (ISSN:09153349)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.107-121, 2018-03-02 (Released:2018-04-11)
参考文献数
23
被引用文献数
2

This study investigated differences of self-confidence in communication and same-sex friendship among people in a steady relationship, those desiring a steady relationship that they do not have (Love-longing group), and those not desiring a steady romantic relationship (Love-Unnecessary group) in adolescence and early adulthood. A survey inquiring about selfconfidence in communication, same-sex friendship, and reasons to not want a steady romantic relationship was conducted with 1950 people (18 to 34 years old; Love group 750, Love-longing group 300, and Love-Unnecessary group 900). The Love-unnecessary group was classified into 4 types based on reasons to not desire a steady romantic relationship using principal component analysis. The results of an Analysis of Variance indicated that the Love group had total selfconfidence in communication and intimate friendships, the love-longing group hoped for wide and deep friendship, people who refrained from a steady romantic relationship avoided intimate friendships, and people who reported self-mistrust had totally lower self-confidence and left their friendship.
著者
髙坂 康雅
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, pp.596-604, 2014-02-25 (Released:2014-04-15)
参考文献数
34

This study reports the development of The Scale of Social Interest for Elementary School Children and examines its reliability and validity. Elementary school students of fourth, fifth, and sixth grades responded to provisional items of the scale, as well as scales assessing mental health, adaptation to school, and sympathy. An exploratory factor analysis was conducted using the provisional items. The following three factors, which had also been identified by Kosaka (2011), were extracted: feelings of contribution, feelings of belonging to society and trust in society, and self-acceptance. Confirmatory factor analysis indicated sufficient fitness. The reliability of the scale was confirmed based on internal consistency and stability. The predicted relationships among the scale and mental health, school adaptation, and sympathy were demonstrated. Based on these results, the reliability and validity of the Scale of Social Interest for Elementary School Children were confirmed.
著者
髙坂 康雅
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.221-231, 2016 (Released:2018-09-20)
参考文献数
19
被引用文献数
2

本研究の目的は,大学生活の重点によって大学生を分類し,自立欲求や全能感,後れをとることへの不安,モラトリアムの状態,学習動機づけの比較を行うことで,現代青年のモラトリアムの多様性を明らかにすることである。大学生624名を対象に質問紙調査を実施し,大学生活の重点7標準得点をもとにクラスター分析を行ったところ,4クラスターが抽出された。クラスター1は自己探求や勉強に重点をおき,自己決定性の高い学習動機づけをもっていた。クラスター2はいずれの活動にも重点をおいておらず,大学での活動に積極的に取り組めていない青年であると判断された。クラスター3はすべての活動に重点をおき,自立欲求や後れをとることへの不安をもち,内発的動機づけだけでなく,外発的動機づけももっていた。クラスター4は他者交流や部活動,サークル活動に重点をおき,全能感が強いが,学業とは異なる領域での活動を通して職業決定を模索していた。これらの結果から,クラスター1はEriksonが提唱した古典的モラトリアムに相当し,クラスター4は小此木が提唱した新しいタイプのモラトリアム心理によるモラトリアムであり,クラスター3は近年指摘されている新しいタイプのモラトリアム(リスク回避型モラトリアム)であると考えられた。
著者
髙坂 康雅
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.90-93, 2018-07-01 (Released:2018-07-04)
参考文献数
7

This study investigates how many university students who do not desire a steady romantic relationship become involved in a steady relationship or want to have a romantic relationship in 1 year. A total of 96 students who did not desire a steady romantic relationship at Time 1 were asked about the status of their romantic relationship at Time 2. Those who had the highest score for “the influence of past romantic relationships” were identified, and 29 were found to desire a romantic relationship. The reasons for entering into or desiring a romantic relationship were categorized into seven groups.
著者
髙坂 康雅
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.90-93, 2018

<p>This study investigates how many university students who do not desire a steady romantic relationship become involved in a steady relationship or want to have a romantic relationship in 1 year. A total of 96 students who did not desire a steady romantic relationship at Time 1 were asked about the status of their romantic relationship at Time 2. Those who had the highest score for "the influence of past romantic relationships" were identified, and 29 were found to desire a romantic relationship. The reasons for entering into or desiring a romantic relationship were categorized into seven groups.</p>
著者
髙坂 康雅
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.101-103, 2008-09-01 (Released:2008-10-24)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

The relationship between feeling of inferiority and self-oriented perfectionism in adolescence was investigated. Adolescents (N5609) were asked to complete a questionnaire of 40-item feeling of inferiority scale and Multidimensional Self-oriented Perfectionism Scale (MSPS). Results of cluster analysis revealed four clusters of adolescents: (1) Low perfectionism, (2) High concern over mistakes, (3) High perfectionism, and (4) High personal standards. Results of analysis of variance indicated that adolescents with high concern over mistakes had significantly stronger inferiority feeling than other groups.
著者
髙坂 康雅
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
2018

<p>This study investigates how many university students who do not desire a steady romantic relationship become involved in a steady relationship or want to have a romantic relationship in 1 year. A total of 96 students who did not desire a steady romantic relationship at Time 1 were asked about the status of their romantic relationship at Time 2. Those who had the highest score for "the influence of past romantic relationships" were identified, and 29 were found to desire a romantic relationship. The reasons for entering into or desiring a romantic relationship were categorized into seven groups.</p>
著者
髙坂 康雅 小塩 真司
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.225-236, 2015 (Released:2017-09-20)
参考文献数
29
被引用文献数
1

本研究の目的は,髙坂(2011)が提示した青年期における恋愛様相モデルにもとづいた恋愛様相尺度を作成し,信頼性・妥当性を検証することであった。18~34歳の未婚異性愛者750名を対象に,恋愛様相尺度暫定項目,アイデンティティ,親密性,恋愛関係満足度,結婚願望,恋愛関係の影響などについて,インターネット調査を実施し,回答を求めた。高次因子分析モデルによる確証的因子分析を行ったところ,高次因子「愛」から「相対性―絶対性」因子,「所有性―開放性」因子,「埋没性―飛躍性」因子にパスを引き,各因子から該当する項目へのパスを引いたモデルで,許容できる範囲の適合度が得られた。また,ある程度の内的一貫性も確認された。「恋―愛」得点について,アイデンティティや親密性,恋愛関係満足度,結婚願望,恋愛関係のポジティブな影響と正の相関が,恋愛関係のネガティブな影響と負の相関が確認され,また年齢や交際期間とは有意な相関がみられなかった。これらの結果はこれまでの論究からの推測と一致し,妥当性が検証された。また,3下位尺度得点には,それぞれ関連する特性が異なることも示唆された。