著者
梶野 洸 坪井 祐太 佐藤 一誠 鹿島 久嗣
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.243-248, 2013 (Released:2013-03-13)
参考文献数
9
被引用文献数
2

Crowdsourcing services are often used to collect a large amount of labeled data for machine learning. Although they provide us an easy way to get labels at very low cost in a short period, they have serious limitations. One of them is the variable quality of the crowd-generated data. There have been many attempts to increase the reliability of crowd-generated data and the quality of classifiers obtained from such data. However, in these problem settings, relatively few researchers have tried using expert-generated data to achieve further improvements. In this paper, we apply three models that deal with the problem of learning from crowds to this problem: a latent class model, a personal classifier model, and a data-dependent error model. We evaluate these methods against two baseline methods on a real data set to demonstrate the effectiveness of combining crowd-generated data and expert-generated data.
著者
木村 大翼 鹿島 久嗣
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

カーネル法は木構造データに対する有望な学習手法であり木構造の有用な情報を捉え るために様々な木カーネルが提案されてきた。本論文では木構造の垂直方向の構造に 基づいた木カーネルに着目する。この木カーネルは木構造に対する拡張接尾辞配列 を用いて入力サイズの線形時間で計算が可能であるが、さらに本論文では予測時に おける計算がサポートベクトルの数に依存せずに高速に行うことが可能であることを示す。
著者
竹内 孝 西田 遼 鹿島 久嗣 大西 正輝
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回 (2021)
巻号頁・発行日
pp.2I3GS5b03, 2021 (Released:2021-06-14)

群衆に対する移動誘導は,突発的な事故や道路遮断で生じる交通渋滞の解消や,災害時に混雑した建物などの危険箇所からの迅速な避難などの分野で注目を集める問題である.ある状況下において誘導はどのような群衆移動を起こすか?この質問に解答するシステムが実現されれば,誘導の意思決定における補助が可能になると考えられる.本研究では,群衆移動誘導におけるwhat-if問題を,少数かつ選択バイアスを持つデータから誘導における因果効果推定を行う問題として定式化する.さらにバイアスを補正した高精度な予測を行うために,空間データ解析と因果推論の分野で広く研究されている深層表現学習を用いた空間畳み込み反事実回帰(SC-CFR)を提案する.介入効果推定の性能評価には,すべての誘導を実行した場合の群衆移動データが必要であるが,そのようなデータは存在しない.そこで,高精度なマルチエージェントシミュレータを用いて,新国立劇場での避難シナリオにおける避難データを生成した.このデータを用いた実験によって,提案手法によって介入効果の推定誤差が既存法と比較して最大56%削減されたことを示す.
著者
鹿島 久嗣 坂本 比呂志 小柳 光生
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.113-121, 2006 (Released:2006-01-06)
参考文献数
30
被引用文献数
1 1

We introduce a new convolution kernel for labeled ordered trees with arbitrary subgraph features, and an efficient algorithm for computing the kernel with the same time complexity as that of the parse tree kernel. The proposed kernel is extended to allow mutations of labels and structures without increasing the order of computation time. Moreover, as a limit of generalization of the tree kernels, we show a hardness result in computing kernels for unordered rooted labeled trees with arbitrary subgraph features.
著者
田中 大貴 馬場 雪乃 鹿島 久嗣 齋藤 朋也 大久保 雄太
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.2M303, 2018

<p>本研究では、運転時の位置情報や速度・加速度等の運転データを用いたドライバー識別に取り組む。既存研究では十数人のドライバー識別を対象にしていたのに対し、本研究では、最大1万人という大規模なドライバー識別を扱う。実データを用いた実験により、提案法がベースラインよりも精度良くドライバーを識別できることを示した。特に、位置や時間に関する特徴量が大規模ドライバー識別に極めて有効であることを示し、また、速度や加速度情報もドライバーの識別に一定の寄与があることを示した。</p>
著者
坂田 雄亮 馬場 雪乃 鹿島 久嗣
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回全国大会(2018)
巻号頁・発行日
pp.2Z202, 2018 (Released:2018-07-30)

機械学習を行う為には入力となる特徴量が必要であるが、抽象性の高いデータを学習対象とすると機械的な方法では本質的な特徴量を得られない場合がある為、人による特徴抽出を行いたい。人間をアルゴリズムに組み込むには本来であれば多大なコストが必要となるが、クラウドソーシングの発展により安価にかつ大量に人的リソースを得る事が出来る様になったため現実的なコストで人間参加型のアルゴリズムを組む事が出来る。しかし人間の能力には個人差があるため成果物の品質にばらつきが出てしまう。よって頑健化の為に複数のワーカの意見を統合した物を成果とする手法が一般に行われている。本研究では特徴抽出にクラウドソーシングを用いて分類器の生成を行う過程で、分類器の精度向上を目的として複数のワーカの意見を適切に統合する手法を考察する。そのような手法として畳み込みニューラルネットワークを応用してワーカの能力と各ノードの重みを纏めて学習する事でより良く意見統合を行うCrowd Neural Networkを提案する。上記の手法の性能を確認する為に4つの抽象性の高いデータセットを用いて実験を行い、提案手法が既存手法に優る例を示した。
著者
佐竹 哉太 山田 誠 松井 孝太 松井 茂之 鹿島 久嗣
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

生存時間分析はイベントが発生するまでの時間を分析するための手法であり、多くの分野で使用されている。 この生存時間分析の中で最も良く用いられるモデルとして、Cox比例ハザードモデルがある。Cox比例ハザードモデルはイベントの詳細な分布が分からない場合でも利用でき、また線形式の係数により特徴の重要性を解釈することができる。しかし一方で特徴の線形な関係性しか利用できないという問題がある。非線形なCoxモデルも研究されているが、それらのモデルでは解釈ができない欠点がある。本研究では、CoxハザードモデルにFactorization Machines (FM)を導入したモデルを提案する。このモデルでは共変量間の相互作用を利用でき、また解釈も可能である。提案手法の性能を評価するため、実際の遺伝子データから特徴選択を行い、それによって選択された特徴を用いて実験を行った。その結果、提案手法が既存手法に比べ良い性能を示すことを確認した。
著者
小宮山 純平 本多 淳也 鹿島 久嗣 中川 裕志
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:21888833)
巻号頁・発行日
vol.2015-MPS-103, no.14, pp.1-8, 2015-06-16

バンディット問題 (multi-armed bandit problem) は,情報の活用と探索の間のトレードオフをモデル化した問題である.バンディット問題にはいくつかの亜種があるが,そのうち比較バンデイット問題 (dueling bandit problem) と呼ばれるものは,一対比較によるフィードバックを用いて最適化を行う.比較バンディット問題の枠組みを用いることによって,検索エンジンのランキング手法の比較や,人間の選好抽出の問題に対して,効率的な最適化を行うことができる.本研究では,比較バンディット問題における理論的な性能限界およびそれを達成するアルゴリズムを提案する.このアルゴリズムは,経験尤度を用いた通常のバンディット問題におけるアルゴリズム (本多,竹村,2010) の比較バンデイット問題への拡張である.提案手法を評価するため,検索エンジンの実データにおけるランキング手法の比較や,寿司データセット (神嶌,2003) などによる人間の選好抽出における性能を既存手法と比較する.
著者
遠藤 ルッカス良 馬場 雪乃 鹿島 久嗣
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

感性評価を不特定多数の人から大規模に収集するにはコストがかかるため、効率的に評価を収集する方法が求められる。本研究では、クラウドソーシングによる評価とベイズ最適化による次探索点予測を組み合わせ、タスク生成・評価・予測を繰り返しながら逐次的にワーカから評価を収集する方法を提案する。評価実験の結果、感覚的な評価に対しクラウドソーシングを活用して効率的に探索を行うことができるということが示された。
著者
秋田 大空 馬場 雪乃 鹿島 久嗣 世古 敦人
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

材料工学において,結晶化合物の物性を機械学習によって予測する場合,その特徴を適切に記述するためには,どのような元素から構成されているかだけでなく,それらの構造情報についても考慮する必要がある.既存手法として,単位立方体内の原子ペア間の距離情報に着目して特徴ベクトルを構成するなどが存在するが,本研究では構造情報を直接表現するためのカーネルを提案する.
著者
高濱 隆輔 神嶌 敏弘 鹿島 久嗣
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

多数のオブジェクトのランキング推定のためのデータ収集にはしばしば一対比較が用いられるが,一対比較は1組の比較結果を得るたびに2個のオブジェクトの評価を必要とする.本研究では,オブジェクトの評価回数を抑えつつ多数の比較結果を得る手法である漸進比較法とその能動学習法を提案し,評価実験を行った.この結果,提案手法はランダムに学習する手法や一対比較に比べて少ない評価回数で高い精度に達することを確認した.
著者
森村 哲郎 杉山 将 鹿島 久嗣 八谷大岳 田中 利幸 Morimura Tetsuro Sugiyama Masashi Kashima Hisashi Hachiya Hirotaka Tanaka Toshiyuki
雑誌
【C】平成22年電気学会電子・情報・システム部門大会講演論文集
巻号頁・発行日
pp.178-183, 2010-09-02

近年、分布Bellman方程式に基づくリターン(積算報酬)分布近似手法が提案され、リスク考慮型強化学習法としての有用性も示された。しかしながら、その収束性に関する解析は十分でない。そこで本報告では、動的計画法により分布Bellman方程式を解いた場合の収束性解析結果を記す。動的計画法により、リターンの初期近似分布に依存せず真のリターン分布に収束することや、真の分布のモーメントに収束する速度について報告する。
著者
横井 祥 梶野 洸 鹿島 久嗣
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

生物・化学や社会科学など多くの研究分野において、またSNSなど実用的に大規模データを扱う側面において、インスタンス間の関係予測は重要なタスクとして現れる。本研究では、接続行列の低ランク分解による統一的な関係予測手法を提案する。特にデータが疎な場合に、隣接行列分解やテンソル分解といった既存手法に対して予測性能や計算量の点で優位性があることを示す。
著者
則 のぞみ 鹿島 久嗣 山下 和人 猪飼 宏 今中 雄一
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

ICU入室患者の死亡リスク予測において,疾病によって死亡リスクを説明するルールが異なるという“ 疾病コンテキスト”を考慮するために,疾病ごとに個別化した予測モデルを構築する.疾病ごとの個別化に際して課題となるデータの疎性に対処するために,疾病の分類とEHRの分類に関する二つのドメイン知識を取り込むマルチタスク学習手法を提案し,医療機関における実データを用いた実験で提案手法の有効性を示す.